ECをはじめたい!ときの選択肢 - 7つのプラットホームの存在を理解しよう | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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2015/01/27

ECをはじめたい!ときの選択肢 - 7つのプラットホームの存在を理解しよう

 ECをはじめたい!ときの選択肢 - 7つのプラットホームの存在を理解しよう

 

ECをはじめたい!、今のシステムから変えたい!、と思ったとき、色々なシステムやサービスが市場には存在していることに改めて気が付くことも多いだろう。 EC業界は少し離れたところから見ると思った以上に分かりにくいようだ。特に様々な環境に置かれている事業者毎に、取るべき施策や、選択するべきシステムは大きく変わってくる。楽天のようなモールか独自ドメインかの違いだけでなく、多種多様なシステムプラットフォームが市場には存在している。今回は7つに大別されるそれぞれのプラットフォームの特徴を見ていきたい。

 

<参考>

楽天と独自ドメインの店舗を運営する際の決定的に違う6つのポイント

 

 

フルスクラッチ

 

フルスクラッチとは、0からシステムを構築する手法のこと。ほぼ何の制約もなく自由にシステムを構築できる柔軟性が大きなメリットであり、送料やポイントなどの細かな機能まで好みに応じて作ることができる。しかし全て自社開発になるので、構築のための費用と期間は膨大にかかる。また既存のシステムを基礎にしていないので、不具合が多くなる可能性がある。基本的には超大規模ECサイト以外はこの方法を採ることをおすすめ出来ない。ASPやオープンソースでできないことをやりたい場合や、多くの投資をかけても効果が期待できる場合にのみとるべき選択肢となる。ただ、基本的にはこの後紹介していく各プラットフォームは思った以上に完成度が高く、自由度も高いものも多いため、本当にこのパターンを選択するケースは特殊と言えよう。

 

 

オープンソース

 

オープンソースとは、ソースコードを公開して、プラットフォームシステムの開発に色々な人が自由に参加できることで、プラットフォームの機能や品質を高めていく手法。オープンソースの代表格はWordPress。日本でのEC向けの代表格はEC-CUBEである。WordPressもWelCartというカートシステムを連携させることでECサイトの構築が行える。その他にはZen Cart、越境ECに強いLive Commerceなどが国内EC向けにはサービスを提供している。サービスの利用料自体は発生しないが、部品をいくつも組み合わせてサイトを構築していくことになり、こだわればこだわるほど開発費用がかかることとなる。逆に用意されているテンプレートや機能をそのまま使うのであれば非常に安価に組み立てることが出来る。また、このオープンソースをある程度組み合わせてパッケージ化したサービス(EC-CUBEをベースとしたEC-Orangeが代表例)も存在し、そこまでいくと、次のEC向けCMSパッケージと大差なくなってくる。

 

 

 

CMSパッケージ

 

ECサイト構築のためのテキストや画像、メルマガなどの運用・設計に関わるコンテンツを体系的にシステムとしたものである。CMSはContents Management Systemの略。国内EC向けのCMSパッケージは、現在シェアも実績もNO1のecbeingコマース21が有名である。大手SIerの富士通 (SNAPEC-EX)やNEC(Neo Sarf)も自社製品を持ち、SI Web Shoppingeltexも実績が多い。外資CMSパッケージはHybrisORACLE ATGなどがある。メリットは次に紹介するASPに比べて柔軟性が高く、基本的にはどのような要件でもカスタマイズできることである。一方、デメリットは他のEC構築サービスに比べると高額なことである。規模が大きくなればそれに合わせた対応策が必要になるので、比較的大規模ECサイト向けである。

 

 

 

 

ショッピングカートASP

 

サービス事業者がビジネス用のアプリケーションソフトをレンタルする仕組みのことである。ショッピングカートと表現されているが、サイト全体をレンタルすることが出来るのが一般的なため、このサービスを使えばECサイトの開店は完結出来る。メリットは導入コストが安く済む点、サポートも充実しており管理が容易である点、費用を節減することができる点である。しかし、カスタマイズがきかないことが多く、自社開発よりは自由度が低くなる。カスタマイズが可能でも作業費が高額になることもある。ただ、フューチャーショップMakeShopショップサーブカラーミーなどの上位ASPは驚異的な柔軟性と機能数を誇り、ほぼ通常のECに求められる機能は実装しているため、運営上ほぼ困らない。その上、他の上位プラットフォームと比べて開発や運営が1/10程度のコストで済むため非常にROIは高いといえる。またMakeShopでは大手媒体に商品を自動出品することができ、集客に困らないなど、関連サービスも各社とも充実してきている。

またこれ以外にも無料で始められるFC2ショッピングカートや、ワイズカートe-Shopsカート2Xcartコレカゴplusなども利用実績が豊富だ。また特化型としては、レスポンシブのECサイトに特化したアイシップ、やリピート通販に特化したたまごリピートリピストなど、多種多様なショッピングカートASPが市場には存在している。それぞれ強み弱みがあるものの、ROIを考えると、超巨大ECサイト以外は、まずは選択肢としてショッピングカートASPを検討していきたい。

 

 

 

モール

 

多数のショップが入ったウェブ上の仮想的商店街のことである。モールによるSEO効果などの圧倒的な集客力を期待できるが、それなりの費用もかけなければ集客を見込めない。また競合が増えるため、価格競争に勝つ必要がある。現在は店舗数・商品数が格段に多く、利用者も多い楽天Amazonの2強。そこに一昨年に無料化と自由化を打ち出したYahoo!ショッピングが追う展開。ただ気をつけたいのはAmazon は少し一般的なモールとイメージが違い、出店者側は店舗のデザインをほぼいじれずに、コンテンツだけを提供する形となる。これは、楽天やYahoo! ショッピングよりも自由度が低いとネガティブにとらえることもできるし、コストをかけずに出店することが出来るととらえることも出来るだろう。

この3強以外にもDeNAショッピングヤマダモールポンパレモールなども存在している。また外資系のQoo10、アパレルに特化しているZOZOTOWNなどもモールといえる。中規模以上の店舗では複数のモールに出店することが一般的になりつつあり、露出を増やすためにモールの数だけ運営管理コストがどんどん増えてきている。

 

 

<参考>

世界を席巻出来るか、中国・日本・韓国のBtoC向け巨大ECモール - 天猫tmall、楽天市場、Gmarket

本気になったYahoo!ショッピングは楽天を超えることが出来るのか

 

 

インスタントEC

 

無料でオンラインショップを開設できるサービスのことである。ショップを開くための諸経費や月額費用、手数料などが一切かからず手軽に開店できるため、テストマーケティングを望む事業者や、チャリティでECショップを開店したい人に向いている。またデザイン性に優れており、オンリーワン商品を販売する個人事業者にも向いている。一方モールのような集客は見込めないため、各々がブログや実店舗で宣伝をし、独自で販売戦略を立てる必要がある。

現在はStores.jpが最大規模だが、BASEがStores.jpを脅かす存在となっている。BASEはStores.jpのように登録可能な商品点数が決められておらず、無料で好きなだけ商品をアップできる。

 

 

<参考>

Stores.jpでネットショップを開店してみた - その1:無料でどこまで出来るの?

ひしめき合うハンドメイドマーケットEC - 気軽にネットで開店する時代はやってきたのか。Etsy、Creemaに見る未来

Stores.jp・BASE・ZEROSTORE 最近話題の無料出店可能な3モールを徹底比較

 

 

C2Cモール

 

ECサイトにおける消費者間取引のことである。圧倒的知名度を誇るヤフオクが有名だが、最近スマホのアプリから簡単に出品できるフリマアプリが勢いを増してきた。中古品やハンドメイド商品などをネット上にフリマ感覚で売ることができ、手軽さがウリだ。楽天の新サービスであるラクマや、LINEからの集客によっては今後の可能性を秘めたLINE MALL、ユーザーが女性限定となっているFrilなどが有名である。最近FrilやmercariはCMによって集客を伸ばしmercariの700万ダウンロードは業界NO1だ。出品・決済・購入手数料を無料にしているモールも多く、売り上げによって は消費税がかからないため、個人事業者向きである。取引上のトラブルが懸念されるものの、これからのネット販売の一翼を担いそうだ。

 

 

<参考>

レッドオーシャンと化したフリマアプリ市場へ参入してきた「ラクマ」は生き残ることができるのか

【徹底解剖】話題のLINE MALLで実際に開店・出品、そして購入を体験してみた

LINE MALL(ラインモール)待望の船出 - グランドオープン時の展開とEC業界に与える影響

フリマアプリで気軽にモノを売る - フリル、メルカリ、STULIOは群雄割拠のC2Cコマースの勝者に成り得るのか

 

 

プラットフォームだけで選びきれない現実

 

ショップの置かれている状況や商材、予算や売上や好みによっても、どのプラットフォームを採用すべきか異なってくる。またどのプラットフォームを採用しようとも、利益を上げようと思えばかける費用も高くなるため、一概にどのプラットフォームが優れているとはいえない。

 

ECをはじめたい!ときの選択肢 - 7つのプラットホームの存在を理解しよう

 

例えばモールに出店することはできても、モール内での集客には、それなりの費用をかける必要があるだろう。このため、それぞれのプラットフォームで大差がなくなることもある。ただ、売上があまり高くない段階では、ある程度型が決められたもので出店すべきであり、フルスクラッチで出店するのはかなり危険である。また、ショッピングカートASPの完成度が高いため、パッケージやフルスクッチで作らなくても遜色ないものが0一つ少なく費用で完成する時代となっているのも事実だ。

さらに一方でショップ運営はプラットフォームだけで完結出来ない。物流、CRM、決済、解析など幅広い関連業務が存在している。それらの業務の効率性や、それらの業務で利用しているサービスとの親和性も重要になってくる。

多くのプラットフォームが存在することはいいことではあるが、出店者・消費者ともに使い分けの難易度は上がってきている。それぞれのショップに合ったプラットフォームを採用すべく、参考にしてほしい。