【2023年最新版】国内のECサイト・ネットショップの総稼働店舗数
拡大を続けるネットショッピング市場は、コロナ禍によるEC需要の高まりを受けて飛躍的に成長している。国内サービスはもちろんのこと、海外発サービスの急速な普及もみられ、EC市場は活況を呈している。しかしながら、国内でどの程度のオンライン店舗が稼動しているのか、正確な数値は公表されておらずなかなか分かりにくい。そこで今回は国内のECサイト・ネットショップの稼動店舗数を見ていき、国内の総店舗数の現状を明らかにしていきたい。この記事は2021年版に引き続き4回目の調査レポート記事となる。
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モール
国内ECにおいて消費者の利用率が最も高く認知もされているのが、ショッピングモール形式の店舗だ。モールは複数の小売店舗を束ねて1つの塊にしたもので、実店舗でいうところの百貨店の形態に近いモデル。集客力があり、店舗同士がポイントや価格で熾烈な競争を繰り広げている。このモール形式の店舗数を多い順に見ていこう。
Yahoo!ショッピング 店舗数:120万店舗 (2022年12月時点)
Yahoo!ショッピングは、Zホールディングスの運営するオンラインショッピングモールで、初期費用や毎月の固定費、売上ロイヤルティなどが無料という特徴を持つ。富士経済グループの調査を元にした比較情報によると、Yahoo!ショッピングの店舗数は2022年12月時点で120万店舗であった。2021年8月時点の店舗数が117万店舗だったため、1年4ヶ月で2.6%増加したことになる。2019~2021年の増加率36%と比較すると大きく下がっているものの、圧倒的な店舗数は健在である。
Amazon Japan 店舗数:30万店舗 (2022年11月時点・推測)
Amazon Japanは、世界有数の大手インターネットショッピングモールであるAmazonの日本版だ。Amazonが売主になっているベンダー形式と、Amazonに小売業者が出店するマーケットプレイス形式の2パターンが共存している、世界でも珍しいタイプのショッピングモールである。2022年11月に初公開された日本版のインパクトレポートによると、約15万社の日本の事業者がAmazonで商品を販売しており、その多くが中小企業であるという。これは企業の数であるため、複数出店を考慮し実際の店舗数は2倍程度にのぼるものと想定。そのためeccLabでは、2022年11月時点の店舗数を30万店舗と推測する。eccLabでは2021年7月時点の店舗数を40万3,448店舗と推測しており、記載上は1年4ヶ月で25.6%減少したことになるが、断片的な情報を組み合わせた推測値との比較である点は留意しておきたい。しかしながら、2021年10月の記事によると中小規模の販売事業者は約16万社となっているため、事業者数および店舗数がやや減少していることは間違いなさそうだ。
楽天市場 店舗数:5万6,826店舗 (2022年6月時点)
楽天市場は、楽天グループの運営するショッピングモールで、日本でも最も古くから運営されているECモールサービスの1つだ。さまざまなサービスによる、「楽天経済圏」を持つことが特徴である。コーポレートサイトの記事によると、楽天の出店店舗数は2022年6月時点で5万6,826店舗であった。2021年2月時点の店舗数が5万店舗だったため、1年4ヶ月で13.7%増加したことになる。
Qoo10 店舗数:2万1,400店舗 (2021年12月時点)
Qoo10は、2018年からeBayジャパンが運営母体となった、海外商品の多さが特徴的なモールだ。2022年5月の記事によると、Qoo10の店舗数は2021年12月時点で2万1,400店舗であった。2020年12月時点の店舗数が1万5,000店舗だったため、この1年で42.7%増加したことになる。
au PAY マーケット(旧:au Wowma!) 店舗数:1万5,000店舗 (2019年5月時点)
2020年5月にau Wowma!から名称変更されたau PAY マーケット。2022年7月の記事によると、au PAY マーケットの店舗数は2019年5月末時点で1万5,000店舗であり、その後の発表もみられないため、2023年もこの数値を使用している。
ZOZOTOWN 店舗数:8,433店舗 (2022年3月時点)
ZOZOTOWNは、Zホールディングス傘下にある株式会社ZOZOが運営するショッピングモールだ。コーポレートサイトの記事によると、ZOZOTOWNの店舗数は2022年3月時点で8,433店舗であった。2021年3月時点の店舗数が8,227店舗だったため、この1年で2.5%増加したことになる。2021年までのような急成長はないものの、アパレル系ショッピングモールの定番として定着した印象だ。
その他のモール店舗数
ポンパレモールの店舗数は、運営責任者へのインタビュー記事によると2018年3月時点で2,571店舗、その後の発表がないため2023年もこの数値を使用している。
47CLUBの店舗数は、公式サイトの店舗一覧によると、2023年3月時点で1,213店舗。2021年7月時点の店舗数が1,438店舗だったため、1年6ヶ月で15.6%減少したことになる。
ヤマダモールの店舗数は、公式サイトのショップ一覧によると2023年3月時点で164店舗。2021年7月時点の店舗数が265店舗だったため、1年8ヶ月で38.1%減少したことになる。
モール形式を取るその他のサービスにはSHOPLISTや食べログモール、その他ハンドメイドマーケットECなど多数存在する。それらの店舗数は合計で1万店舗以上にのぼるとeccLab編集部では推測する。
この結果、モール店舗数合計は161万5,607店舗となった。Yahoo!ショッピングは74.3%、Amazon Japanは18.6%、楽天市場が3.5%を占め、この上位3モールでモール全体の96.4%を独占していることになる。Amazon Japanの割合は5.5ポイント減少している一方、Yahoo!ショッピングと楽天市場は順調に店舗数を伸ばしているため、この2モールのシェアは伸長している。また、既に過当競争となっている日本国内のモールではあるが、この2年間で店舗数を大きく伸ばしたQoo10の今後にも注目だ。
<参考>
EC業界カオスマップ2023 - ECモール&プラットフォーム編
ショッピングカート
ショッピングカートは簡単にECサイトを開店できるサービスで、ECサイトに欠かせないカート・決済機能とショップの見た目となるデザイン設定を行える機能がセットになったものだ。少しの設定を行うだけで最低限の機能を持つ店舗を開店できるため、モールではない独自の店舗を開店したい多くの事業者が利用している。このショッピングカート形式の実稼働店舗数を多い順に見ていこう。
カラーミーショップ 店舗数:4万店舗 (2022年4月時点)
カラーミーショップは、GMOインターネットグループのGMOペパボ株式会社が提供する、個人から法人まで対応できるネットショップ作成サービスだ。2022年10月の記事によると、2022年4月時点のカラーミーショップの導入店舗数は4万店舗であった。eccLabの調査では2021年5月時点の店舗数が4万4,000店舗だったため、11ヶ月で9.1%減少したことになる。減少した理由としては、2022年4月に機能改善に伴う料金改定があり全体的に値上げされたこと、有料プランからフリープランへの変更ができないことなどが考えられる。しかしながら、GMOインターネットグループのEC支援事業全体の流通総額は依然として増加傾向にあるため、店舗数は減少したものの活気のある店舗の割合は増したとみることもできる。
CS‐CART 店舗数:3万店舗 (2022年12月時点・推測)
CS-CARTは、13年以上のサービス提供の歴史があり、対応言語も27言語と豊富で越境EC立ち上げにも向いているショッピングカートサービスだ。公式サイトには2022年12月時点で導入実績5万店舗以上との記載があるが、eccLabでは長い歴史による入れ替わりの多さとコロナ禍によるEC需要、マーケットプレイスやショッピングモールを構築できる数少ないサービスという点を考慮し、2022年12月時点の導入店舗数は6割に相当する3万店舗と推測する。
Shopify 店舗数:2万6,093店舗 (2023年2月時点)
Shopifyは、2017年にカナダから上陸して以来急速に店舗数を伸ばしているECプラットフォームだ。データサイトによると、導入店舗数は2023年2月時点で2万6,093店舗であった。2021年8月時点の店舗数が1万5,754店舗だったため、1年4ヶ月で65.6%増加したことになる。初期費用が不要で越境ECや海外配送にも対応でき、在庫管理や商品追加がスマホでも行えるなどのメリットから、トレンドにマッチしたプラットフォームとして個人・企業を問わず導入が進んでいるようだ。
FC2ショッピングカート 店舗数:2万3,000店舗 (2023年1月時点・推測)
FC2ショッピングカートは、アフィリエイトやホスティングサービスなど幅広いインターネットサービスを手がけるFC2が提供する、無料のネットショップ開業サービスだ。公式サイトによると、導入店舗数は2023年1月時点で23万店舗となっている。しかしこの記載は累計と思われ、無料サービスであることから開店休業状態の店舗も多いことが想定されるため、実際の稼働店舗数はその1割の2万3,000店舗と推測する。
おちゃのこネット 店舗数:1万2,000店舗 (2023年1月時点・推測)
おちゃのこネットは、2022年1月より0円から始められるようになったネットショップ作成サービスだ。公式サイトによると述べ9万人以上との記載があるが、この数値は累計であるため、前回の数値をもとに推測を行う。2021年7月時点の導入店舗数は1万店舗だったが、無料のスタートアッププランによる増加を考慮し、2023年1月時点の稼働店舗数は1万2,000店舗、1年6ヶ月で20%増加しているものと推測する。
MakeShop 店舗数:1万1,000店舗 (2021年11月時点)
MakeShopは、カラーミーショップと同様にGMOインターネットグループのGMOメイクショップ株式会社が提供する、ネットショップ構築サービスだ。2022年9月の記事によると、導入店舗数は2021年11月時点で1万1,000店舗であった。2019年3月時点の店舗数が2万2,000店舗だったため、2年8ヶ月で50%減少したことになる。しかし、こちらもカラーミーショップと同様に流通総額が増加傾向にあるため、店舗数は減少したものの活気のある店舗が残ったとみることもできるだろう。
ショップサーブ 店舗数:9,272店舗 (2023年1月時点・推測)
ショップサーブは、自社ECに特化したサービスを複数手がける企業Eストアーが提供しているECシステムだ。現在ショップサーブでは導入店舗数を公開していないため、前回の数値などから推測を行う。2022年3月期の決算説明会資料によると、Eストアーでは「店舗数減&店舗質アップ」を目標としており、「大型店は獲得が解約の数倍の成果」との記載があった。またeccLabでは、2017年4月時点で累計1万1,590店舗であったことから、2021年の稼働店舗数を9割に相当する1万431店舗と推測している。これらのことから現在では8割程度に減少していると想定し、2023年1月時点の稼働店舗数を9,272店舗と推測する。
その他のショッピングカート店舗数
e-shopカートSの導入店舗数は、公式サイトによると2019年3月時点で累計1万店舗、そのうち稼働店舗数は6割の6,000店舗と推測した。以降も数値の更新がみられないため、2023年1月時点の稼働店舗数も同様の6,000店舗と推測する。
eShop-doの導入店舗数は、公式サイトによると2021年7月時点で累計5,000店舗、そのうち稼働店舗数は6割の3,000店舗と推測した。以降も数値の更新がみられないため、2023年1月時点の稼働店舗数も同様の3,000店舗と推測する。
futureshopの導入店舗数は、公式サイトの記事によると2021年11月時点で2,900店舗。2021年2月時点の店舗数が2,800店舗だったため、9ヶ月で3.6%増加したことになる。
aishipRの導入店舗数は、公式サイトによると2022年11月時点で累計3,500店舗。この数値は旧バージョンの「aiship」を含んでおり、その後の情報開示もないため、2022年11月時点の稼動店舗数は6割に相当する2,100店舗と推測する。2022年2月時点の店舗数が1,000店舗だったため、9ヶ月で110%増加したことになる。
リピストの導入店舗数は、公式サイトによると1,200店舗。近年の情勢によるリピート通販の需要を考慮し、eccLabでは2023年4月時点の店舗数を1,440店舗と推測する。2021年7月時点の店舗数が600店舗だったため、1年9ヶ月で140%増加したことになる。
ecforceの導入店舗数は、2022年10月の記事によると800店舗。2021年6月時点の店舗数が400店舗だったため、1年4ヶ月で100%増加したことになる。
W2 Repeat (旧:リピートPLUS)/W2 Repeat Food(旧:リピートPLUS FOOD)の導入店舗数は、公式サイトによると2023年3月時点で累計750以上。この数値はECパッケージのW2 Unifiedも含むため、eccLabではショッピングカートであるW2 RepeatとW2 Repeat Foodが占める割合を8割程度と想定し、2023年3月時点で600店舗と推測する。
カラーミーリピートの導入店舗数は、GMOペパボのプレスリリースによると2019年2月時点で累計600店舗。以降も数値の更新がみられないため、2023年1月時点の稼働店舗数も同様の600店舗と推測する。
marbleASPの導入店舗数は、公式サイトによると2021年7月時点で600店舗。以降も数値の更新がみられないため、2023年1月時点の稼働店舗数も同様の600店舗と推測する。
侍カートの導入店舗数は、企業サイトによると2023年1月時点で600店舗。2021年7月時点の店舗数が500店舗だったため、1年6ヶ月で20%増加したことになる。
たまごリピートの稼働店舗数は、決算説明会資料によると2022年11月時点で553店舗。2021年5月時点の店舗数が715店舗だったため、1年6ヶ月で22.7%減少したことになる。
サブスクストアの稼働店舗数は、決算説明会資料によると2022年11月時点で447店舗であった。
クラフトカートの導入店舗数は、eccLabの調査では2019年3月時点で累計210店舗。その後の情報開示はないものの、新規顧客の開拓に積極的な姿勢をみせていることから稼働店舗数は当時の1.5倍ほどになっていると考え、2023年1月時点で310店舗と推測する。
ショッピングカート形式を取るその他のサービスには、MakeShop for オムニチャネル、CAFE24、楽楽CARTなどが存在する。それらの店舗数は合計で3,000店舗以上にのぼるものと推測する。
この結果、ショッピングカートの導入店舗数合計は17万6,360店舗となった。シェア率はカラーミーショップが22.7%、CS-CARTが17.0%、Shopifyが15.3%で、この上位3サービスでショッピングカート導入店舗数全体の54.9%を占めている。また2021年から上位3サービスの順位にも変動があり、Shopifyが3位に食い込むまでに成長を続けている。また、その差は多少縮まってきているものの、モールと比較するとショッピングカートの導入店舗数はおよそ1/10に留まっている。
<参考>
EC業界カオスマップ2022 - ECサイト構築サービス編
インスタントEC
インスタントECは、ショッピングカートと基本的なシステム構成は同じだが、それよりもさらに簡単に開店することができるサービスを指す。数クリック、数分での開店も可能な手軽さが売りだ。
BASE 店舗数:190万店舗 (2022年12月時点)
BASEは、個人・法人・行政と幅広い層が利用できるネットショップ作成サービスだ。独自のオンライン決済サービスの提供も行っている。BASEのプレスリリースによると、店舗開設数は2022年12月時点で190万店舗であった。2021年5月時点の店舗数が150万店舗だったため、1年7ヶ月で26.7%増加したことになる。
STORES 店舗数:80万店舗 (2023年1月時点・推測)
STORESは、最短2分で簡単にショップを開設できることが売りのオンラインストア作成サービスである。STORES BUTTONという、3ステップで作成が可能でどこへでも設置できる購入ボタンなど、簡単にオンラインストアを作成できる機能が特徴だ。2022年12月の記事によると、導入店舗数は2019年9月時点で80万店舗であった。以降も数値の更新がみられないため、2023年1月時点の稼働店舗数も同様の80万店舗と推測する。
この結果、インスタントECの店舗数合計は270万店舗となった。STORESが実店舗向けのサービスに軸足を移しつつあることもあり、このジャンルはほぼBASEの独り勝ちの様相を呈してきている。この270万店舗という数値は、モールの1.7倍、カートの15.3倍である。インスタントECは無料のため開店休業状態で放置されている店舗については考慮すべきだが、その点を差し引いてもEC店舗数の拡大に大きく貢献していることには変わりない。
ECパッケージ
ECパッケージは、ECに必要な機能モジュールを、EC事業者の要望に合わせて組み合わせていくシステムパッケージだ。ショッピングカートASPサービスよりもハイエンドのEC事業者向けのものとなるため店舗数はショッピングカートよりも少なくなる。このECパッケージの実稼働店舗数を多い順に見ていこう。
EC-CUBE 店舗数:3万8,500店舗(2023年1月時点・推測)
EC-CUBEは、オープンソースのECサイト構築パッケージである。公式サイトによると、EC-CUBEの稼働店舗数は35,000店舗となっており、2019年8月以降も数値の更新はみられない。eccLabでは近年の情勢に加え、2022年9月にEC-CUBE 4.2.0がリリースされたことで1割ほど増加していると考え、2023年1月時点の稼働店舗数は3万8,500店舗と推測する。
Aladdin EC 店舗数:4,250店舗 (2023年1月時点・推測)
Aladdin ECは、ネットショップと実店舗の統合活用を支援する株式会社アイルが提供している、BtoB専用のECサイト構築・Web受発注システムである。公式サイトによると、Aladdine ECの導入店舗数は5,000店舗となっており、2021年7月以降も数値の更新はみられない。この数値は累計のため、2023年1月時点の稼働店舗数はその8.5割にあたる4,250店舗と推測する。
ecbeing 店舗数:1,200店舗 (2023年1月時点・推測)
ecbeingは、実店舗を20年運営したことによる売上アップのためのノウハウを持つソフトクリエイトグループが提供する中堅・大手向けのECサイト構築パッケージである。公式サイトによると、ecbeingの導入店舗数は2023年1月時点で1,500店舗となっている。しかしこの数値は累計のため、実際の稼働店舗数はその8割にあたる1,200店舗と推測する。
EC-Orange 店舗数:864店舗 (2023年1月時点・推測)
EC-Orangeは2007年にリリースされ、2022年1月に大規模アップデート版をリリースしたオープンソースベースのECサイト構築パッケージである。2017年10月の記事によると、EC-Orangeの導入店舗数は2016年12月時点で累計960店舗であり、実際の稼働店舗数はその8割にあたる768店舗と推測した。その後の数値更新はみられないものの、2021年に引き続き累計であることと近年の情勢を考慮し、2023年1月時点の稼働店舗数はその9割にあたる864店舗と推測する。
カゴラボ 店舗数:850店舗 (2023年1月時点・推測)
カゴラボは、デザインからサポートまでワンストップで提供していることが特徴の、EC-CUBE公式認定のEC構築パッケージである。公式サイトによると、カゴラボの導入店舗数は2021年7月時点で累計1,000店舗であり、実際の稼働店舗数はその8割にあたる800店舗と推測した。その後の数値更新はみられないものの、2021年に引き続き累計であることと近年の情勢を考慮し、2023年1月時点の稼働店舗数はその8.5割にあたる850店舗と推測する。
ebisumart 店舗数:630店舗 (2023年1月時点・推測)
ebisumartは、週に一度ペースのアップデートで最新機能を維持していることが特徴のクラウドコマースプラットフォームだ。公式サイトによると、ebisumartの導入実績は2023年1月時点で700社となっている。しかしこの数値は累計のため、実際の稼働店舗数はその9割にあたる630店舗と推測する。
BtoBオプション byGMO 店舗数:600店舗 (2023年1月時点・推測)
BtoBオプション byGMOは、GMOメイクショップ株式会社が提供する、MakeShopのシステムを活用したBtoB EC構築サービスだ。公式サイトによると、BtoBオプション byGMOの導入店舗数は1,200店舗となっている。この数値は累計と思われるため、2023年1月時点の稼働店舗数はその5割に相当する600店舗と推測する。
SI Webショッピング 店舗数:550店舗 (2023年1月時点・推測)
SI Webショッピングは、日本初のECサイト構築パッケージとして誕生した、大規模ECサイトにも対応できることが特徴のECサイト構築パッケージだ。公式サイトによると、SI Webショッピングの導入実績は1,100社となっており、2021年7月以降も数値の更新はみられない。2021年に引き続き累計であることと同社の長い歴史を考慮し、2023年1月時点の稼働店舗数も5割にあたる550店舗と推測する。
その他のECパッケージ店舗数
W2 Unified(旧:w2Commerce)の導入店舗数は、公式サイトによると2023年3月時点で累計750以上。この数値はショッピングカートのW2 RepeatとW2 Repeat Foodも含むため、eccLabではECパッケージのW2 Unifiedが占める割合を2割程度と想定し、2023年3月時点で150店舗と推測する。
コマース21の導入店舗数は、公式サイトによると2019年5月時点で累計300社、そのうち稼働店舗数は5割の150店舗と推測した。以降も数値の更新がみられないため、2023年1月時点の稼働店舗数も同様の150店舗と推測する。
mercartの導入店舗数は、2022年12月の記事によると100店舗。そのうち稼働店舗数は9割の90店舗と推測する。
SNAPEC-EXの導入店舗数は、2014年3月の記事によると2014年3月時点で累計100社。以降の情報公開がみられないため、稼働店舗数は7割の70店舗と推測する。
HIT MALLの導入店舗数は、2019年5月時点の公式サイトによると100店舗、そのうち稼働店舗数は5割の50店舗と推測した。以降の情報公開がみられないため、稼働店舗数は2021年に引き続き50店舗と推測する。
出店する蔵の導入店舗数は、過去のインタビュー記事によると2016年7月時点で50店舗。以降の情報公開がみられないため、稼働店舗数は2021年に引き続き50店舗と推測する。
G1 commerceの導入店舗数は、eccLabの調査では2022年11月時点で50店舗であった。
RealPitの導入店舗数は、2019年5月時点の公式サイトによると累計100店舗、そのうち稼働店舗数は1割の10店舗と推測した。以降の情報公開がみられないため、稼働店舗数は2021年に引き続き10店舗と推測する。
Seller Brainの導入店舗数は、eccLabの調査では2022年11月時点で10店舗であった。
ECパッケージのその他のサービスにはOracle CommerceやeltexDC、commerbleなど多数存在する。それらの店舗数は合計で5,000店舗以上にのぼるものと推測する。
この結果、ECパッケージの店舗数合計は5万3,074店舗となった。このカテゴリは、オープンソースのEC-CUBEが72.5%のシェアとなっており、次いでAladdin ECの8.0%、ecbeingの2.3%となっている。
<参考>
EC業界カオスマップ2022 - ECサイト構築サービス編
スクラッチ
店舗数:5,000店舗(推測)
その他、カートやパッケージを使用しないで0からECサイトを構築したスクラッチ開発による店舗も、大手企業を中心に多数存在している。スクラッチはコストの高さもあり店舗数の変動はさほど大きくないと考えられるため、2021年に引き続きその数は5,000店舗程度と推測する。
国内のECサイト・ネットショップ実稼動店舗数
この結果、2023年6月時点の国内のECサイト・ネットショップ店舗数を全てまとめてみると、総稼動店舗数は455万0,041店舗となった。前回調査の2021年と比較し8.6%増となっている。
総店舗数のうち、インスタントECが59.3%、モールが35.5%を占めており、この2ジャンルで94.8%を独占。国内のECサイト・ネットショップの大部分はこれら2つのジャンルに出店・開店しており、その傾向は2017年の調査以降大きく変わっていないことがわかる。
この455万という数は、2019年の総店舗数270万、2021年の総店舗数419万と比較して増加傾向にあるものの、増加率は頭打ちになっている印象だ。ジャンル別に見ると、モールが店舗数を減らしているものの、インスタントEC、特にBASEが40万増加しており、ほぼその結果が総数に反映されている状況だ。他のジャンルは店舗数を伸ばしているものの微増に留まっている。
当記事で使用した全データ(エクセル版)はこちらからダウンロードできます。ご利用に際してデータ出典元を明記頂いた上で、ご自由にお使いください。
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