【2021年最新版】国内のECサイト・ネットショップの総稼働店舗数

 

拡大を続けるネットショッピング市場は、コロナ禍によるEC需要の高まりを受けて飛躍的に成長している。国内サービスはもちろんのこと、海外発サービスの急速な普及もみられ、EC市場は活況を呈している。しかしながら、国内でどの程度のオンライン店舗が稼動しているのか、正確な数値は公表されておらずなかなか分かりにくい。そこで今回は国内のECサイト・ネットショップの稼動店舗数を見ていき、国内の総店舗数の現状を明らかにしていきたい。この記事は2019年版に引き続き3回目の調査レポート記事となる。

 

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モール

 

国内ECにおいて消費者の利用率が最も高く認知もされているのが、ショッピングモール形式の店舗だ。モールは複数の小売店舗を束ねて1つの塊にしたもので、実店舗でいうところの百貨店の形態に近いモデル。集客力があり、店舗同士がポイントや価格で熾烈な競争を繰り広げている。このモール形式の店舗数を多い順に見ていこう。

 

Yahoo!ショッピング 店舗数:117万店舗 (2021年8月時点)

Yahoo!ショッピングは、Zホールディングスの運営するオンラインショッピングモールで、初期費用や毎月の固定費、売上ロイヤルティなどが無料という特徴を持つ。富士経済グループの調査を元にした比較ページによると、Yahoo!ショッピングの店舗数は2021年8月末時点117万店舗であった。2019年3月時点の店舗数が87万2,889店舗だったため、この2年で34%増加したことになる。

 

Amazon Japan 店舗数:40万3,448店舗 (2021年7月時点・推測)

Amazon Japanは、世界有数の大手インターネットショッピングモールであるAmazonの日本版だ。Amazonが売主になっているベンダー形式と、Amazonに小売業者が出店するマーケットプレイス形式の2パターンが共存している、世界でも珍しいタイプのショッピングモールである。Amazon Japanは現在店舗数を公表していないため、断片的な情報を組み合わせて推測を行う。2021年9月の記事では、Amazonの流通総額を4兆7,069億円、マーケットプレイスの割合はそのうち60%にあたる2兆8,241億円とeccLabでは推測している。また、2020年9月の記事によると、2020年の販売事業者あたりの平均年間売上高は税込700万円超であった。これらのことから、Amazonにおける2020年7月時点の稼働店舗数は、マーケットプレイスの流通総額を販売事業者あたりの平均年間売上高で割った40万3,448店舗と推測する。2015年6月時点の店舗数が17万8,000店舗だったため、この6年で126.7%増加したことになる。

 

楽天市場 店舗数:5万店舗 (2021年2月時点)

楽天市場は、楽天グループの運営するショッピングモールで、日本でも最も古くから運営されているサービスの1つだ。さまざまなサービスによる、「楽天経済圏」を持つことが特徴である。楽天のニュースによると、楽天の出店店舗数は2021年2月末時点5万店舗である。2018年12月時点の店舗数が4万7,007店舗だったため、この2年で6.4%増加したことになる。

 

au PAY マーケット(旧:au Wowma!) 店舗数:1万5,000店舗 (2019年3月時点)

2020年5月にau Wowma!から名称変更されたau PAY マーケット。eccLabの調査によると、au PAY マーケットの店舗数は2019年3月末時点1万5,000店舗であり、その後の大きな増減もみられないため、2021年もこの数値を使用している。

 

Qoo10  店舗数:1万5,000店舗 (2020年12月時点)

Qoo10は、2018年からeBayジャパンが運営母体となった、海外商品の多さが特徴的なモールだ。2021年2月の記事によると、Qoo10の店舗数は2020年12月時点1万5,000店舗であった。2017年12月時点の店舗数が1万1,000店舗だったため、この3年で36.4%増加したことになる。

 

ZOZOTOWN  店舗数:8,227店舗 (2021年3月時点)

ZOZOTOWNは、Zホールディングス傘下にある株式会社ZOZOが運営するショッピングモールだ。コーポレートサイトの記事によると、ZOZOTOWNの店舗数は2021年3月時点8,227店舗であった。2018年12月時点の店舗数が1,255店舗だったため、この3年で559.5%増加している。この期間にはZOZOSUITやZOZOARIGATOのサービス終了もあったが、総合的に見ると店舗数は大きく増加しており、引き続き成長を遂げているようだ。

 

その他のモール店舗数

ポンパレモールの店舗数は、運営責任者へのインタビュー記事によると2018年3月時点で2,571店舗、その後の発表がないため2021年もこの数値を使用している。

47CLUBの店舗数は、公式サイトの店舗一覧によると、2021年7月時点で1,438店舗。2019年5月時点の店舗数が1,024店舗だったため、この2年で40.4%増加したことになる。

ヤマダモールの店舗数は、公式サイトのショップ一覧によると2021年7月時点で265店舗。2019年5月時点の店舗数が217店舗だったため、この2年で22.1%増加したことになる。

モール形式を取るその他のサービスにはSHOPLIST食べログモール、その他ハンドメイドマーケットECなど多数存在する。それらの店舗数は合計で1万店舗以上にのぼるとeccLab編集部では推測する。

 

 

この結果、モール店舗数合計は167万5,949店舗となった。Yahoo!ショッピングは69.8%、Amazon Japanは24.1%、楽天市場が3%を占め、この上位3モールでモール全体の96.9%を独占していることになる。Amazon Japanの割合は8.5ポイントも増えており、Yahoo!ショッピングと楽天市場も順調に店舗数を伸ばしているものの、Amazon Japanの成長に押されて相対的にシェアは下がる結果となった。また、シェアは現状0.5%であるものの、3年間で店舗数が559.5%も増加したZOZOTOWNの動きにも注目したいところだ。

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<参考>

EC業界カオスマップ2021 - ECモール&プラットフォーム編

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ショッピングカート

 

ショッピングカートは簡単にECサイトを開店できるサービスで、ECサイトに欠かせないカート・決済機能とショップの見た目となるデザイン設定を行える機能がセットになったものだ。少しの設定を行うだけで最低限の機能を持つ店舗を開店できるため、モールではない独自の店舗を開店したい多くの事業者が利用している。このショッピングカート形式の実稼働店舗数を多い順に見ていこう。

 

カラーミーショップ 店舗数:4万4,000店舗 (2021年5月時点)

カラーミーショップは、GMOインターネットグループのGMOペパボ株式会社が提供する、個人から法人まで対応できるネットショップ作成サービスだ。2021年5月の記事によると、2021年5月時点のカラーミーショップの導入店舗数は4万4,000店舗であった。eccLabの調査では2019年3月時点の店舗数が4万店舗だったため、この2年で10%増加したことになる。

 

MakeShop 店舗数:2万2,000店舗 (2019年3月時点)

MakeShopは、カラーミーショップと同様にGMOインターネットグループのGMOメイクショップ株式会社が提供する、ネットショップ構築サービスだ。MakeShopのプレスリリースによると、導入店舗数は2019年3月時点2万2,000店舗であり、その後の情報開示もみられないため、2021年もこの数値を使用している。

 

CS‐CART 店舗数:1万7,500店舗 (2021年7月時点・推測)

CS-CARTは、15年以上のサービス提供の歴史があり、対応言語も27言語と豊富で越境EC立ち上げにも向いているショッピングカートサービスだ。公式サイトには2019年5月時点で導入実績3万5,000店舗以上との記載があったが、eccLabでは長い歴史による入れ替わりの多さも考慮し、2019年の稼働店舗数は半数のおよそ1万7,500店舗と推測した。前回の調査から数値の更新もみられないため、2021年7月時点の導入店舗数も同程度の1万7,500店舗と推測する。

 

Shopify 店舗数:1万5,754店舗 (2021年8月時点)

Shopifyは、2017年にカナダから上陸して以来急速に店舗数を伸ばしているECプラットフォームだ。データサイトによると、導入店舗数は2021年8月時点1万5,754店舗であった。Shopifyはもともと英語圏向けのサービスだったが、機能やヘルプなどを日本語化するごとに着実にユーザー数を伸ばし、コロナ禍によるEC需要の後押しを受けて一気に広まった印象だ。

 

FC2ショッピングカート 店舗数:1万5,000店舗 (2021年5月時点・推測)

FC2ショッピングカートは、アフィリエイトやホスティングサービスなど幅広いインターネットサービスを手がけるFC2が提供するる、無料のネットショップ開業サービスだ。2021年5月の記事によると、導入店舗数は2021年5月時点で15万店舗となっている。しかしこの記載は累計と思われ、無料サービスのため開店休業状態の店舗も多いことが想定されるため、実際の稼働店舗数はその1割の1万5,000店舗と推測する。eccLabでは2019年3月時点の店舗数を1万4,000店舗と推測しているため、この2年で7.1%増加したことになる。

 

ショップサーブ 店舗数:1万431店舗 (2017年4月時点・推測)

ショップサーブは、自社ECに特化したサービスを複数手がける企業Eストアーが提供しているECシステムだ。公式サイトによると、2017年4月時点の導入店舗数は1万1,590万店舗となっている。この数値は累計と思われるため、稼働店舗数はその9割に相当する1万431店舗と推測する。

 

おちゃのこネット 店舗数:1万店舗 (2021年7月時点)

おちゃのこネットは、月額550円から始められるネットショップ作成サービスだ。公式サイトによると、2021年7月時点の導入店舗数は1万店舗となっている。2019年3月時点の店舗数も1万店舗だったため、この2年においてほぼ同数で推移していることになる。

 

その他のショッピングカート店舗数

e-shopカートSの導入店舗数は、公式サイトによると2019年3月時点で累計1万店舗、そのうち稼働店舗数は6割の6,000店舗と推測した。以降も数値の更新がみられないため、2021年7月時点の稼働店舗数も同様の6,000店舗と推測する。

ワイズカートASPの導入店舗数は、公式サイトによると2021年7月時点で累計8,000店舗。そのうち稼働店舗数は6割の4,800店舗と推測する。

eShop-doの導入店舗数は、公式サイトによると2021年7月時点で累計5,000店舗。そのうち稼働店舗数は6割の3,000店舗と推測する。

futureshopの導入店舗数は、公式サイトによると2021年2月時点で2,800店舗であった。2018年12月時点の店舗数が2,400店舗だったため、この3年で16.7%増加したことになる。

aishipRの導入店舗数は、公式サイトによると2020年2月時点で1,000店舗。2019年3月時点の店舗数が750店舗だったため、この2年で33.3%増加したことになる。

Bカートの導入店舗数は、公式サイトによると2021年7月時点で累計1,000店舗。そのうち稼働店舗数は8割の800店舗と推測する。2019年5月時点の店舗数を400店舗と推測しているため、この2年で100%増加したことになる。

たまごリピートの稼働店舗数は、決算説明会資料によると2021年5月時点で715店舗。2018年9月時点の店舗数が1,000店舗だったため、この3年で28.5%減少したことになる。

リピストの導入店舗数は、公式サイトによると2021年7月時点で600店舗。2018年9月時点の店舗数が500店舗だったため、この3年で20%増加したことになる。

カラーミーリピートの導入店舗数は、GMOペパボの発表によると2019年2月時点で累計600店舗。カラーミーリピートは2017年11年に提供開始した新しいサービスであることから、eccLabでは導入店舗数もほぼ同数の600店舗と推測する。また、2018年9月時点の店舗数が300店舗だったため、この3年で100%増加したことになる。

marbleASPの導入店舗数は、公式サイトによると2021年7月時点で600店舗である。

侍カートの導入店舗数は、記事によると2021年7月時点で500店舗。2018年9月時点の店舗数が400店舗だったため、この3年で25%増加したことになる。

ecforceの導入店舗数は、2021年6月の記事によると2021年6月時点で400店舗。2018年9月時点の店舗数が200店舗だったため、この3年で100%増加したことになる。

リピートPLUSの導入店舗数は、eccLabの調査では2018年9月時点で250店舗。その後の情報開示はないものの、新規顧客の開拓に積極的な姿勢をみせていることから稼働店舗数は2割ほど増加していると考え、2021年7月時点で300店舗と推測する。

クラフトカートの導入店舗数は、eccLabの調査では2019年3月時点で累計210店舗。こちらもその後の情報開示はないものの、新規顧客の開拓に積極的な姿勢をみせていることから稼働店舗数は2割ほど増加していると考え、2021年7月時点で252店舗と推測する。

ショッピングカート形式を取るその他のサービスには、CAFE24楽楽CARTなどが存在する。それらの店舗数は合計で3,000店舗以上にのぼるものと推測する。

 

 

この結果、ショッピングカートの導入店舗数合計は16万52店舗となった。シェア率はカラーミーショップが27.5%、MakeShopが13.7%、CS-CARTが10.9%で、この上位3サービスでショッピングカート導入店舗数全体の52.1%を占めている。2019年から上位3サービスの順位に変動はないが、特筆すべきは、Shopifyが日本上陸後4年で9.8%のシェアを占め、4位に食い込むまでに成長したことだ。また、モールと比較するとショッピングカートの導入店舗数はおよそ1/10に留まっている。

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<参考>

EC業界カオスマップ2021 - ECサイト構築サービス編

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インスタントEC

 

インスタントECは、ショッピングカートと基本的なシステム構成は同じだが、それよりもさらに簡単に開店することができるサービスを指す。数クリック、数分での開店も可能な手軽さが売りだ。

 

BASE 店舗数:150万店舗 (2021年5月時点)

BASEは、個人・法人・行政と幅広い層が利用できるネットショップ作成サービスだ。独自のオンライン決済サービスの提供も行っている。BASEのプレスリリースによると、店舗開設数は2021年5月時点150万店舗となっている。2019年2月時点の店舗数が70万店舗だったため、この2年で114.3%と非常に大きく増加した。これについてBASEは「コロナ禍による需要の高まりを受け、機能開発と新たな決済機能などの導入でネットショップ運営環境の向上に取り組んだ結果」とコメントしている。

 

STORES.jp 店舗数:80万店舗 (2019年9月時点)

STORES.jpは、最短2分で簡単にショップを開設できることが売りのオンラインストア作成サービスである。STORES BUTTONという、3ステップで作成が可能でどこへでも設置できる購入ボタンなど、簡単にオンラインストアを作成できる機能が特徴だ。2021年4月の記事によると、導入店舗数は2019年9月時点80万店舗となっている。2016年10月時点の店舗数が70万店舗だったため、この3年で14.3%増加したことになる。

 

 

この結果、インスタントECの店舗数合計は230万店舗となった。特筆すべきはBASEの急成長で、インスタントECカテゴリの稼働店舗数を2019年の140万店舗から230万店舗へと大きく引き上げた。この230万店舗という数値は、モールの1.4倍、カートの14.4倍である。インスタントECは無料のため開店休業状態で放置されている店舗については考慮すべきだが、その点を差し引いてもEC店舗数の拡大に大きく貢献していることには変わりない。

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ECパッケージ

 

ECパッケージは、ECに必要な機能モジュールを、EC事業者の要望に合わせて組み合わせていくシステムパッケージだ。ショッピングカートASPサービスよりもハイエンドのEC事業者向けのものとなるため店舗数はショッピングカートよりも少なくなる。このECパッケージの実稼働店舗数を多い順に見ていこう。

 

EC-CUBE 店舗数:3万5,000店舗(2019年8月時点)

EC-CUBEは、オープンソースのECサイト構築パッケージである。EC-CUBEの企業サイトによると、2019年8月時点の推定稼働店舗数は3万5,000店舗となっている。eccLabでは2019年5月時点の店舗数を2万4,000店舗と推測しており、記載上は数か月で45.8%増加したことになるが、2019年5月時点というのは店舗数の計測時期でなくeccLabの調査時期であるため、期間については必ずしも一致しないことは留意しておきたい。

 

Aladdin EC 店舗数:4,000店舗 (2021年7月時点・推測)

Aladdin ECは、ネットショップと実店舗の統合活用を支援する株式会社アイルが提供している、BtoB専用のECサイト構築・Web受発注システムである。公式サイトによると、Aladdine ECの導入店舗数は2021年7月時点で5,000店舗となっている。しかしこの数値は累計のため、実際の稼働店舗数はその8割にあたる4,000店舗と推測する。

 

mercart 店舗数:1,170店舗 (2021年7月時点・推測)

mercartは、コンテンツマーケティングやECサイトの構築・運用を支援する株式会社エートゥジェイが提供しているクラウドECプラットフォームだ。公式サイトによると、mercartの導入店舗数は2021年7月時点で1,300店舗となっている。この数値は累計であることとmercartが比較的新しいサービスであることを踏まえ、実際の稼働店舗数はその9割にあたる1,170店舗と推測する。

 

ecbeing 店舗数:1,040店舗 (2021年7月時点・推測)

ecbeingは、実店舗を20年運営したことによる売上アップのためのノウハウを持つソフトクリエイトグループが提供する中堅・大手向けのECサイト構築パッケージである。公式サイトによると、ecbeingの導入店舗数は2021年7月時点で1,300店舗となっている。しかしこの数値は累計のため、実際の稼働店舗数はその8割にあたる1,040店舗と推測する。eccLabでは2018年8月時点の店舗数を880店舗と推測しているので、この3年で18.2%増加したことになる。

 

カゴラボ 店舗数:800店舗 (2021年7月時点・推測)

カゴラボは、デザインからサポートまでワンストップで提供していることが特徴の、EC-CUBE公式認定のEC構築パッケージである。公式サイトによると、カゴラボの導入店舗数は2021年7月時点で1000店舗となっている。しかしこの数値は累計のため、実際の稼働店舗数はその8割にあたる800店舗と推測する。eccLabでは2019年5月時点の店舗数を640店舗と推測しているので、この2年で25%増加したことになる。

 

EC-Orange 店舗数:768店舗 (2016年12月時点・推測)

EC-Orangeは、2007年のリリース以来13年にわたり提供を続けている、オープンソースのECサイト構築パッケージである。2017年10月の記事によると、EC-Orangeの導入店舗数は2016年12月時点で960店舗となっている。しかしこの数値は累計のため、実際の稼働店舗数はその8割にあたる768店舗と推測する。

 

ebisumart 店舗数:560店舗 (2021年7月時点・推測)

ebisumartは、週に一度ペースのアップデートで最新機能を維持していることが特徴のクラウドコマースプラットフォームだ。公式サイトによると、ebisumartの導入実績は2021年7月時点で700社となっている。しかしこの数値は累計のため、実際の稼働店舗数はその8割にあたる560店舗と推測する。eccLabでは2019年5月時点の店舗数を400店舗と推測しているので、この2年で40%増加したことになる。

 

SI Webショッピング 店舗数:550店舗 (2021年7月時点・推測)

SI Webショッピングは、日本初のECサイト構築パッケージとして誕生した、大規模ECサイトにも対応できることが特徴のECサイト構築パッケージだ。公式サイトによると、SI Webショッピングの導入実績は1,100社となっており、2019年5月以降も数値の変更はみられない。2019年に引き続き累計であることと同社の長い歴史を考慮し、2021年7月時点の稼働店舗数も5割にあたる550店舗と推測する。

 

その他のECパッケージ店舗数

w2commerce V5の導入店舗数は、公式サイトによると2021年7月時点で累計400社。近年も活発な動きをみせていることから、そのうち稼働店舗数は9割の360店舗と推測する。

BtoBオプションbyGMOの導入店舗数は、公式サイトによると2021年7月時点で累計500社。そのうち稼働店舗数は7割の350店舗と推測する。

コマース21の導入店舗数は、公式サイトによると2019年5月時点で累計300社、そのうち稼働店舗数は5割の150店舗と推測した。以降も数値の更新がみられないため、2021年7月時点の稼働店舗数も同様の150店舗と推測する。

SNAPEC-EXの導入店舗数は、2014年3月の記事によると2014年3月時点で累計100社。そのうち稼働店舗数は8割の80店舗と推測する。

HIT MALLの導入店舗数は、公式サイトによると2019年5月時点で100店舗、そのうち稼働店舗数は5割の50店舗と推測した。以降も数値の更新がみられないため、稼働店舗数は2019年に引き続き50店舗と推測する。

出店する蔵の導入店舗数は、過去のインタビュー記事によると2016年7月時点で50店舗。以降も数値の更新がみられないため、稼働店舗数は2019年に引き続き50店舗と推測する。

RealPitの導入店舗数は、公式サイトによると2019年5月時点で累計100店舗、そのうち稼働店舗数は1割の10店舗と推測した。以降も数値の更新がみられないため、稼働店舗数は2019年に引き続き10店舗と推測する。

ECパッケージのその他のサービスにはOracle CommerceeltexDC ECcommerbleなど多数存在する。それらの店舗数は合計で2,000店舗以上にのぼるものと推測する。

 

この結果、ECパッケージの店舗数合計は4万6,938店舗となった。EC-CUBEが74.6%のシェアでほぼ独占状態であり、次点はAladdin ECの8.5%である。

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<参考>

EC業界カオスマップ2021 - ECサイト構築サービス編

EC業界カオスマップ2021 - ECサイト構築サービス編
EC業界は年々進展を続け、ECサイト運営事業者を支援する各サービスジャンルにも多くのサービスが乱立している。このEC業界カオスマップでは、eコマース業界の“今”を分かりやすく、そして網羅的にマップ化することを目的としている。2021年度版の3回目のサービスジャ...

 

 

スクラッチ

店舗数:5,000店舗(推測)

その他、カートやパッケージを使用しないで0からECサイトを構築したスクラッチ開発による店舗も、大手企業を中心に多数存在している。スクラッチはコストの高さもあり店舗数の変動はさほど大きくないと考えられるため、2019年に引き続きその数は5,000店舗程度と推測する。

 

 

国内のECサイト・ネットショップ実稼動店舗数

 

この結果、2021年7月時点の国内のECサイト・ネットショップ店舗数を全てまとめてみると、総稼動店舗数は418万7,939店舗となった。

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総店舗数のうち、インスタントECが54.9%、モールが40%を占めており、この2ジャンルで94.9%を独占。国内のECサイト・ネットショップの大部分はこれら2つのジャンルに出店・開店しており、その傾向は2017年の調査以降大きく変わっていないことがわかる。

この418万という数は、2019年の総店舗数270万と比較して54.6%増加している。店舗数が大きく伸びているジャンルもインスタントECとモールであり、特にBASEにおける80万もの店舗数増加がその大半を占めている。

 

 

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