利便性が向上するオンラインショッピング、あくなき顧客体験向上の取り組みまとめ
オンラインショッピングは既に多くの消費者受け入れられてきており、全国の20~40代男女の9割にネットショッピング経験があるという調査結果があるなど、特に若年層のほとんどが利用していると言ってもいい状況になってきている。そんな中で、ECサイトに関わるテクノロジーも進歩しており、かつては不便な点も多かった部分の多くが解消されつつあり、オンラインショッピング全体の消費者にとっての利便性は大きく改善してきている。しかし、EC業界は依然として、更なる利便性の向上を突き詰めて考えている企業が多く、現在も多くの取り組みが進んでいる。今回はそのようなオンラインショッピングに関わるあくなき顧客体験向上の取り組みについて考えていきたい。
今、何をどの程度、消費者はオンラインショッピングに不便さを感じているのか
インターネットリサーチ事業を行っているGMOリサーチが実施した『ネットショッピングに関する実態調査』における調査の中でECを利用しない理由として1位が男女ともに”現物を見て買い物したい”、男性14.1%、女性25.6%が“セキュリティに不安がある“、男性3.1%、女性16.3%が”配達時に自宅にいる必要性があるから”と答えた。また、マイナビがマイナビニュース会員500人に実施した“ネットショッピングでの失敗”について1位は画像で見るより安っぽかった(42.9%)、2位はサイズが合わなかった(35.4%)となっている。
博報堂買い物研究所が発表した”買い物フォーキャスト“によると、75.1%の消費者が物を“欲しい”と思ったにもかかわらず買い物欲を忘れた経験があることがわかった。これは一見、オンラインショッピングの不便な点ではないように見えるが、買い物欲を忘れてしまう理由は買い物ストレス等によるものであり、商品や買い物に関する情報が、普段の消費者の生活接点の中に増えたことにより生まれているという。これも、いわば、オンライン上に多くの商品が氾濫している現代人が感じる不便さの一部と言って良いだろう。
さらに、株式会社マージェリックが実施した『ネットショッピングに関するアンケート』において62.8%の消費者がサイトでの初期設定が面倒で購入をやめたことのある経験を持つそうだ。
このようにオンラインショッピングにおける様々な場面で不便な点を、依然として消費者が感じていると言える。
オンラインショッピングが不便なものと感じる5つのポイント
このようなアンケート結果も踏まえて、改めてオンラインショッピングの不便さを、消費者の目線に立って、サイトで商品を購入しようと思って取るアクションの順番に整理して考えてみよう。
1.情報量が多すぎる
ECサイトの増加や情報量、価格設定など商品に関する情報が多すぎて商品を探している間に買い物に対する”ストレス”を感じる消費者は少なくない。これを買うと言う型番商品が決まっている場合は良いが、そうでない場合には商品を探している間に本当に欲しいものがわからなくなってしまったり、買い物欲がそがれてしまうこともある。
2.現物を確かめられない
ECサイトで購入してみると、実物とサイトの写真で色味が異なったり、想像していた雰囲気と実物が異なる、という経験はよくある。上記のアンケート結果からも分かるように現物が見れなかったり試着できなかったことが買い物の失敗につながった経験を持つ消費者は多いようだ。 特にアパレルではその失敗談は多く、色味、素材感、厚み、サイズ、ちょっとした洋服のラインなどいくらECサイトが丁寧に情報を掲載していても現物を手に取ったり、試着したりしないと気が付ないレベルの間違えにオンライン上で気が付くのは非常に難しい。
3.アカウント登録・管理が面倒
商品を新たなサイトで購入する場合、個人情報を登録し、場合によってはID登録を行い、パスワードまで作成させられることがよくある。商品を購入して郵送してもらうのだから、個人情報を登録をする必要があるのは当然ではあるが、Amazonなどの大手モールの場合、既に登録済みの消費者が多く、購入のたびに個人情報の登録をしないことに慣れてしまっている。そのため、アンケート結果にもあるように半数以上の消費者が購入時の初期設定を面倒に感じているのだ。
また、登録後にも別の不便さが発生する。オンラインサービスの普及と共に、オンライン上のありとあらゆるサイトで、IDとパスワードの設定が求められるようになって久しい。以前は同じIDとパスワードの使いまわしをしているユーザーも多かったが、ここ数年のオンラインセキュリティへの意識の高まりにより、IDやパスワードの文字数や使用できる・しなければならない文字種別のルールがサイトによって異なったり、ユーザー意識してサイトによって使い分けるケースも増えてきており、多くのユーザーによって、多種多様なIDとパスワードの組み合わせを使い分けるようになってきている。そのため、どのIDとパスワードで、そのサイトに登録をしたのかを忘れてしまうケースが発生している。
4.配送に時間がかかる
オンライン上で購入した商品をその場で受け取ることができないのはオンラインショッピングの最大の“負”の特徴とも言える。購入した商品を受け取るのは購入してから数日後や、場合によっては1週間以上後であることも少なくない。オンラインショッピングは24時間いつでも、どこでも購入できる一方で、いますぐに欲しい商品をすぐにこの手に入れることが困難というジレンマを持っている。
5.配送の受け取りが面倒
オンラインショッピングで購入したものは後日、当然のことながら自分で受け取らなければならない。そのため、指定された時間に家にいなくてはいけなかったり、受け取れなかった場合再配達してもらわなければならないというところも、多くの消費者が手間だと感じているポイントだろう。数年前に再配達の問題がクローズアップされたように、最近では再配達をしてもらうことも以前よりも申し訳なさが大きいため、より一層、受け取り日時を決めてから購入をする必要があり、不便と感じる度合いを増しているとも言える。
オンラインショッピングの不便さを解消する様々なサービス
これらの代表的なECの不便さを解消するサービスを、ポイント毎に見ていこう。
1.情報量が多すぎる、を解消するサービス
情報量が多すぎることによって起こる”買い物ストレス”は、ある種、贅沢な悩みとも言える。しかし、現実にはそのような不便さが実際に発生している。しかし、そのような不便さも、テクノロジーによって少しずつ解決されつつあるようだ。
AIを活用したWeb接客・レコメンド系サービス
例えば、ゆっくり商品をスワイプしたり、拡大縮小を繰り返す、というような行動を検知して購入に迷っている人にタイミングを見計らってその人限定のクーポンを表示して購入を後押しする、等のユーザーの動きを察知してアクションを起こすWeb接客系のサービスが増えてきている。クーポンの種類は送料無料や、X00円off、ポイント付与など様々で、スペックの違いによって多くの選択肢が存在する際に起こりやすい、買い物選択ストレスを解消することも出来る。また、AIによるいくつかの質問に答えて製品をピックアップしてもらうレコメンド系のサービスやWeb上でチャット機能を通じて1対1の接客を受けられるサービスも複数展開されている。気になっている商品にさらにクーポンが付くことでユーザーはお得に買い物ができたり、店舗に行かなくてもWeb上で接客を受けることで、サイズ感や色味の相談が可能になり、少し高価な買い物も抵抗が軽減され、多くの人が体験したことのある買い物における”失敗”も防ぐことができる。
検索機能の高度化
AIを活用してユーザーが好きな商品をイメージで探すことを可能にする検索機能も増えてきている。AmazonやeBayでは、気になった商品の写真を使って検索をすることで、類似の商品がサイト内でヒットする検索機能を展開している。また、バーコードをカメラでスキャン撮影したり、音声で検索したりと、様々な方法での検索機能も提供されている。ピンポイントで欲しい商品を見つけることができ、買い物時になかなか探している商品が見つからないというようなストレスを解消してくれると言えるだろう。
更に、アマゾンスマイルコードと呼ばれる雑誌や新聞、パンフレットに表示されたコードをアマゾンアプリに搭載されている「スマイルコードスキャナー」で読み取れば商品ページにジャンプできる機能も展開。
また、SHOPLIST、MAGASEEKでは「MAGA SEARCH」、LINEショッピングでは「SHOPPING LENS」と呼ばれるユーザーが選んだ写真からAIを搭載した検索エンジンがサイト内の類似する商品を検索してくれる機能も提供されている。いくつか類似する商品を出してくれることでユーザーは商品を比較、検討しやすくなるだろう。
<参考>
MAGASEEK、気になるアイテムと類似するアイテムをAIが提案する「MAGA SEARCH」を導入
2.現物を確かめられない、を解消するサービス
現物を確かめられないという不便さは、リモートで買い物を行うECの永遠のテーマと言っても良いだろう。ただし、近い将来にテクノロジーによって解決される可能性もあるが、現時点では非デジタル世代を中心に最も大きな不便さをもたらしている。特にここではこの不便さが大きな影響をもたらしているアパレル商材について解消するサービスを見ていこう。
バーチャル試着、3D商品系サービス
写真に写っている人物の体型を検出するシステムにより、購入前にアプリ上で自分自身の写真で様々な洋服を着た映像をチェックすることが可能なバーチャル試着サービスが世界各国で5年ほど前から提供されている。オーストリアのPictofitや、英国発ファッションオンライン小売業ASOSが提供を開始した身長や体型の異なる複数のモデルが着用したところを見れるAR(拡張現実)ツール「See My Fit」がバーチャル試着の代表例である。
またロシアのファッションデパートチェーンTSUMはWebサイト上で3D商品ページを導入することで、ユーザーが様々な角度から商品を見れるようになり、まるで商品を実際に手にとってみるような体験を可能にしている。
<参考>
イギリス大手アパレルECの「ASOS」、ARフィッティングツール「See My Fit」をトライアルスタート
ロシアの百貨店、3D商品ページを導入しブラウジング・エクスペリエンスを強化
サイズレコメンド系サービス
株式会社メイキップによるUnisizeや、Acne StudiosやUNITED ARROWSなど多数のアパレルブランドで導入されているバーチャサイズは洋服を買う時により良いサイズを推奨するサービスだ。これらは簡単なアンケートに答えるだけでブランドごとに異なるサイズ感にも対応した利用者にジャストフィットするサイズの提案や、購入履歴から最適なサイズの提案をしてくれる。それによって試着できないためにサイズが合わないというECサイトでの買い物にはつきものであった問題に様々な角度から対処している。
3.アカウント登録・管理が面倒、を解消するサービス
アカウント登録や管理の不便さを解消するサービスとして、アカウント登録のための情報を一から登録しなくても良いID決済サービスが挙げられる。ID決済サービスは、ID連携するだけで大手ECサイトで登録した決済情報と個人情報を他のECサイトさらに実店舗でも簡単に使えるサービスだ。代表的なものをいくつか紹介していこう。
Amazon Pay
Amazon Payは自身のAmazonアカウントに登録された住所情報とクレジットカード情報を使って商品やサービスへの支払いが行えるサービスだ。BUYMAや出前館での注文をAmazonアカウントの情報で決済できるため、ECサイトごとに初期登録する必要がないため、初期登録が面倒だからと言う理由での離脱が大幅に減る。さらに、条件を満たす購入には「Amazonマーケットプレイス保証」と呼ばれる返品、返金保証が付くため、安心して買い物が行えるというメリットもある。
メルペイ
メルペイは、メルカリでの売上金をポイント返還してID連携したり、アプリ内で銀行口座を登録するだけでコンビニや薬局、飲食店での支払いなどID決済できる店舗で簡単に支払いができるサービスだ。売上金をアプリ内での買い物以外に使えるため、利便性が高い。またSHOPLISTやMAGASEEKなど他のECサイトでも利用できる。
<参考>
Amazon Pay(旧Amazonログイン&ペイメント)は何が凄いのか - 他の大手ID決済サービスと徹底比較してみた
4.配送に時間がかかる、を解消するサービス
そもそも店頭に行かないでショッピングを完結するECでは、もちろん商品を配送してもらう。しかし、消費者心理としたら購入した商品は少しでも早く手に取ってみたいと考えるものだ。そのようなわがままな消費者のニーズをかなえるサービスを見ていこう。
EC業者による即時配達の物流ネットワーク
「即時配達」を最初に始めたのは中国の大手ECサイトのアリババであるが今では多くのEC業者が国内外で即時配達を行なっており、コロナウイルスによる緊急事態宣言を受けて自宅での自粛期間中は需要がさらに高まった。
Amazon Prime Nowはマンハッタンで試験的に自転車で1時間から2時間で配達するサービスとして実施されていたが、近年では日本でも実施されている。通常の商品に加えて、生鮮食品についても、大手食品スーパーライフとの連携により、実店舗で取り扱われている生鮮食品や店内で調理された惣菜やパンなどを専用アプリ上で注文し最短2時間で自宅に届けてもらえる。
欧州では多くの事業者が即時配達サービスを展開している。
2019年中旬、フランス大手小売業Carrefourは30分配達サービスを開始した。スペインのデリバリーサービス・スタートアップGlovoの提携により実現されたサービスで、対象国では30分配達サービスが開始された。スペインで設立されたGlovoはスクーターで配達するためのネットワークを持つ。
また、スペイン国内に500店舗の薬局を持つドラッグストアチェーンPromofarmaは医薬品などの配達を1時間以内に配達することを目指すことを発表している。体調が優れない時にドラッグストアまで出向くことは非常にハードなことであり、非常に便利なサービスと言えるだろう。
<参考>
Amazon Prime Nowのライフ店、生鮮食品の配送エリアを拡大
Carrefour、欧州4ヵ国で30分配達サービスをスタート
インドオンライン食料品デリバリーBigBasketとGrofers、新型コロナによって急増する食料品配達需要に応えられるか
スペインのドラッグストアPromofarma、医薬品など1時間配達サービスのテスト開始
ドローンを利用した速達便
Amazonは8月31日米連邦航空局(FAA)より認可を受け、Amazon Prime Airが航空運送事業者として事業を行うことが可能となることを明らかにした。今回の認可によって、今後ドローンによる商用配送の実現に近づいた。この認可はGoogleと米国の貨物輸送会社UPSに対して行われた同様の許可に続くもので、米国のドローン企業Wingも昨年4月に認可を取得しており、パートナーである米国の薬局チェーンWalgreensやFedExとともにドローン配送を行なっている。
日本国内では楽天株式会社と合同会社西友が観光地である猿島に訪問している一般利用客す商品を届けるドローン配送サービスを昨年夏に3ヶ月間実施した。今後さらに航空交通が整備され、ドローンによる配送が一般化されるのか注目していきたい。
<参考>
Amazonのドローン配送、米連邦航空局の認可を取得し、実現に向け大きく踏み出す
楽天と西友、国内初となる離島の一般利用者へのドローン商用配送サービスを今夏提供
5.配送の受け取りが面倒、を解消するサービス
これは宅配事業者側でも大きなネックとなっているラストワンマイル問題である。宅配事業者の各種サービスを紹介しよう。
受け取りボックスサービス
近年、駅やコンビニ、駐車場などで多く設置され、目にする機会も増えたボックス型の受け取りサービスについて、国内外のものをいくつか紹介していく。
PUDOステーションは、パスワードとサインの簡単な操作で駅やコンビニ、駐車場など”受け取りたい場所”で”受け取りたい時”に受け取れるサービスだ。利用可能な宅配会社はヤマト運輸、佐川急便、日本郵便、DHLなど多様で、メルカリやヤフオクなどの商品もから送ることが可能だ
Amazon Hub、Amazon Hubカウンターは、商品購入時に受け取り場所にロッカーを指定し、ロッカーで受け取り用バーコードをかざすと商品を受けとることのできるアマゾンによるサービスだ。2011年から北米やEUでサービスが開始されコンビニやスーパーなど設置場所は1万件以上にのぼる。国内でも設置台数が増加中である。
スペインの宅配会社GLS spainも、宅配用コインロッカーサービスを提供している。受取人はロッカーを開けるためのSMSコードを受信後、ロッカーで入力すれば荷物を取り出せる仕組みになっており、ロッカーで返品も可能となっているため面倒な返品作業も楽に行える。
<参考>
受け取りステーション型サービス
主要な駅内や施設内に併設されている自分の都合の良い時間に訪れ、その場で試着、返品、お直しなどまで受け取りステーション型のサービスも国内外に増えてきている。
Fittingステーションは、国内で展開されている、ヤマト運輸によるECサイトで購入したアパレル商品を駅ビルなどの便利な場所で受け取り、その場でフィッティング、お直し、返品まで可能なステーションだ。再梱包の手間なく返品できたり、都合の良いタイミングで受け取れるところが大変便利である。全国に18箇所、国内11ブランドで利用可能となっている。
フィンランドでは、郵便・物流会社Postiが、オンライン向けの荷物受け取りスペースBOXを展開中。試着、荷物の返品・発送ができる空間をコンセプトにしており、梱包材のリサイクルも可能である。建物には600を超える宅配物ロッカーの設置、店舗前にはオンライン企業が自社製品を紹介できる“スポットライト”と呼ばれるエリアもあり、チャネルの多角化が図られている。また施設内や外観はデザイン性にも優れており、消費者が楽しめたり、外からも目を引くよう作られている。
<参考>
フィンランド郵便企業Posti、試着などが可能な、ECと自宅の間の欠けているピースを埋める「BOX」をオープン
MakeShopが「Fittingステーション」と連携。ネットで買って、近くの店舗で試着・お直しが可能に
店舗受け取りサービス
店舗受け取りサービスは、ユニクロやGU、ヨドバシカメラなど大手ブランドに多いサービスである。オンライン上で商品を購入し、指定した好きな店舗で受け取ることが可能で、買い物金額にかかわらず送料が無料になることがほとんどで、消費者は金額を気にせず注文することができる。また24時間いつでもネットで注文が可能で、品切れの心配がなく店舗に自分の都合の良いタイミングで出向き、商品を受け取る前に確認できる。支払い方法は店舗レジで支払いや注文時にクレジット決済など企業によって様々であるが、受け取るついでに店頭の商品も購入できるので企業側にとっても大きなメリットと言えるだろう。
オンラインショッピングの不便さを解消するためにECサイト事業者はどのようなことを考えていけばいいのだろうか
このように、不便さを解消するためのサービスは、市場には様々な視点から幅広く展開されている。中でもAI技術が多くの不便さの解消に役立っていることが分かる。また、オンラインで完結するだけでなく、必要に応じてリアルを活用したサービスも増えてきているようだ。
ECサイト事業者としては、独自にこのようなサービスを構築することは、もちろんなかなか難しいため、これらのサービスを適宜導入していく必要があるだろう。しかし、ただ闇雲に導入するのではなく、提供している商材や、顧客が求めている企業イメージなどに応じて、顧客体験を最大化するためにどのような不便さの解消が重要かをしっかり考えていく必要があるだろう。
ECサイトを長年運営していると、ついつい、顧客に提供している不便さに慣れ、顧客も受け入れてくれているものだと思考停止してしまう事業者も多い。しかし、顧客は市場で多くの顧客体験の高いサービスを使用することで、相対的にそのような不便なサービスから遠ざかってしまうものだ。
顧客にとってオンラインでの買い物がさらに楽しく選びやすいものになるために、EC事業者としては、新しい顧客体験を提供しているサービスに常に注目し、導入を検討していきたい。
EC業界は、今後更に成長が期待される業界だ。しかし、一方でオンライン故の不便さも、依然として多く存在している。今後もテクノロジーやアイディアによって、ECの不便さを解消し、さらなる顧客体験の向上に努めて、より多くの消費者にとって便利なものだと感じていってもらえる未来を、業界全体で作っていく必要があるだろう。