GMOインターネットグループのGMOメイクショップ株式会社が運営するネットショップ構築ASP「MakeShop byGMO」は、ヤマトホールディングス株式会社の「Fittingステーション」と連携し、11月5日より「Fittingステーション連携カスタマイズ」をオプションサービスとしての提供を開始した。ネットショップ構築ASP業界における「Fittingステーション」との連携は、「MakeShop」が初となる。
<参考>
フィンランド郵便企業Posti、試着などが可能な、ECと自宅の間の欠けているピースを埋める「BOX」をオープン
オプションサービスを導入することで、「MakeShop」を利用中のアパレルブランドのECショップ運営者は、「Fittingステーション」と提携する指定の洋服お直し店舗において受け取りから試着、お直しや返品依頼まで対応する、商品受け渡しサービスを購入者に向けて提供することが可能となる。これにより、販売機会の拡大による新規顧客の獲得が期待できそうだ。また、各拠点の営業時間内であれば、購入者の最適なタイミングと場所で受け取れる利便性の高さも、顧客満足度の向上に繋げていくことが出来るだろう。
もし、万が一、利用者が試着後に商品の返品を希望する場合も、衣類の取り扱いに慣れたスタッフが返品業務を行う為、返品遅れや衣類へのダメージのリスクを抑えられる。また、商品発送時には「Fittingステーション」利用可能店舗にまとめて納品することで、配送コストを抑えることも可能となるとのこと。
経済産業省商務情報政策局情報経済課「平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」 によると、2018年の日本国内のBtoC EC市場において、「衣類・服装雑貨等」の市場規模は1兆7,728億円にのぼり、物販系分野において最大の市場規模を誇る一方、EC化率を見ると12.96%にとどまっている。
その理由として、衣類を含むアパレル商品の多くは、実際に身に着けないとサイズやデザイン、着心地などが自分に合っているかどうか判断できないことから、消費者がECショップでの購買を敬遠していることが推測される。こうした中、最近ではスマートフォンのカメラ機能を使って手軽に利用する採寸サービスや、試着シミュレーションなどが提供されているものの、着心地や実際の色合いなど、実際に手に取り試着しなければわからないことも多く、消費者の不安は払拭し切れていない。
こうしたアパレルECの課題は、「MakeShop」においても重要視されており、2019年3月には優れたカスタマイズ性と機能性を持つデザイン編集機能「クリエイターモード」を提供開始するなど、アパレルカテゴリにおけるEC化を加速させるべく、アパレルECショップ向けの機能強化や拡充を進めている。
一方、ヤマトグループにおいても、試着をしないままアパレルECショップで購入することに不安や抵抗感を抱いている購入者に対し、アパレルECショップで購入した商品を実店舗で試着した上で受け取れるサービスとして、「Fittingステーション」を2019年3月から提供している。
そこで「MakeShop」では、アパレル商品を取り扱うECショップにおける購入者の不安を無くし、、ECショップ運営者の売上向上につなげるべく、「MakeShop」と「Fittingステーション」を連携させたオプションサービス「Fittingステーション連携カスタマイズ」を提供することに至った。
今後オプションによって、利用者はより、快適にサイトを活用しやすく、一方事業者は顧客満足度の向上や新規顧客獲得に繋げる機会が増えるだろう。