MMD研究所は「オンライン書店の利用実態調査」(事前調査)を実施。書籍の購入場所、オンライン書店を利用する理由のほか、最もオンライン書店で最も利用されているのはAmazonだが、総合満足度トップは楽天ブックスであり、オンライン書店の利用時、ユーザーは送料無料を重要視していることが判明した。
オンライン書店での本の購入、「書店に行かなくても注文できる」が利用理由の上位に
15歳から69歳の男女5,000人を対象に、書籍を購入したことがある場所を聞いたところ(複数回答可)「街中などの書店」が47.7%と最多であり、「オンライン書店で現物の本の購入(35.1%)」「デパートなど商業施設の中の書店(32.5%)」が続いた。また、男女ともに「街中などの書店」、「オンライン書店で現物の本の購入」の順で回答が多く、男性は「ブックオフ」、女性は「デパートなど商業施設の中の書店」が続いている。
さらに、オンライン書店で書店を購入したことがある人1,753人を対象にオンライン書店を利用した理由を聞いたところ(複数回答可)、男女で回答に大きな違いはなく、「書店にいかなくても注文できる」「時間を問わずいつでも検索、注文できる」「書店においてない本が購入できる」という理由が上位に挙がった。
また、書籍の購入方法として上位のオンライン書店だが、これを利用しないと回答した人の理由として、「実際に店舗でみて購入したい」という人が42.5%で最も多く、「書店の雰囲気が好き」「現金で決済したい」「購入後すぐに読みたい」という回答が挙がった。
オンライン書店の中で利用したことがあるサービストップはAmazon
では、最も利用されているオンライン書店はどこだろう。調査の結果、Amazonが男女ともに70%以上の人が利用経験があり、次いで楽天、Yahoo!ショッピングであったが、Amazonと楽天が他のサービスと大きく差をつける結果であった。
利用したことがあるオンライン書店の上位5位の利用理由について尋ねたところ、Amazon、セブンネットショッピングでは「送料が無料であるから」、楽天、Yahoo!ショッピング、hontoネットストアでは「ポイントが貯まるから」という理由が目立った。
また、各オンライン書店へのイメージは、Amazonは「定番」、楽天ブックスは「安心・信頼できる、使いやすい」という印象を持つ人が多く、5店舗のイメージに共通して「安心・信頼できる」というイメージが上位にみられた。だが、「定番」という回答が最も多かったのは5店舗のうちAmazonのみであり、Amazonで本の購入経験がある人が多いことも頷ける。
総合満足度1位の楽天ブックス
最も利用したことがあるオンライン書店における各サービスの満足度を「満足、やや満足、どちらでもない、やや不満、不満」の5段階で聞いたところ、満足とやや満足を合わせた総合満足度トップは、87.0%で楽天ブックスであった。
項目ごとに満足度を見ると、「品揃えの豊富さ」「書籍の探しやすさ」「書籍の評価や口コミ欄」ではAmazonが、「ポイント付与・利用」ではYahoo!ショッピング、「配送料や配送時間」「決済方法」では、セブンネットショッピング、「サイトのデザイン」ではhontoネットストアが最も満足度が高かった。項目別にみると、満足度が5店舗の中で一番高いものはない楽天ブックスだが、全ての項目においてトップの店舗とほぼ変わらない満足度があったことから、総合満足度トップとなっている。
オンライン書店の利用、ユーザーは送料無料、品揃えの豊富さ、ポイントに注目する
オンラインショッピングを利用するユーザーにとって重要なポイントは何か質問したところ「送料が無料」が男女ともに最も多かった。次いで「品揃えが豊富」「ポイントが貯まる」が続いており、オンライン書店の利用理由の上位にあった「リアル与点においてない本の取扱いがある」は男女ともに3割程度の人が重要視していた。一方、当日配送や、サイトデザインの分かりやすさを重視する人は1割にも満たないという結果であった。。
今回の調査よりユーザーは、どこからでも本を買うことができる利便性からネットで本を買う人が多く、送料無料やポイント付与があるなど、実店舗よりも費用をかけずに本を購入できるかといったことを重視していることが伺われた。また、オンライン書店の利用では、Amazonや楽天ブックスが他の店舗と大きく差をつける結果であった。リアル店舗で売っていない本を購入できることもを期待するユーザーが一定数存在し、オンライン書店において、品揃えの良さは欠かせないものだといえる。