TikTokを利用して広告露出を行い、売上をどのように獲得できるか、具体的なアクションプランに沿って細かく解説

 

日本においても、TikTokの利用者数はここ数年急激に伸びているが、そのTikTokを活用した広告露出を上手に行っている企業はまだそれほど多くない。今回は、TikTokを利用した広告露出の具体的な方法を細かく解説していく。

 

 

TikTokとは

 

TikTokは、日本では2017年夏にサービスを開始。急速にユーザー数を拡大し、2020年には世界の月間アクティブユーザー数が10億人以上に到達。昨今ではエンタメだけでなく様々なジャンルのコンテンツも増加し、TikTokをきっかけに売れる商品が続出。「TikTok売れ」という言葉がユーザー以外にも浸透するほどにまで成長を遂げた。

▲TikTok for Business発行「“TikTokらしい”を作る運用型広告クリエイティブ制作Playbook」より

 

ユーザーの幅は広がりをみせており、博報堂の調査によるとユーザーの平均年齢は36歳となっている(博報堂調査)。さらにユーザーが好きなコンテンツのジャンルも年々多様化しており、例えば、ファッションは2022年と2023年を比較して+44%という結果が出ている(TikTok for Business Media Guide 2024 1H参照)。 

▲TikTok for Business発行「TikTok for Business Media Guide 2024 1H」より

 

TikTokには今やあらゆるジャンルのコンテンツがあり、同時に多くの企業が注目する巨大マーケットと化していると言えるだろう。広告機能も他のプラットフォームと同様に用意されており、昨今では企業のブランディングや販促キャンペーンにも積極的に利用されている。TikTokが発表した資料によると、TikTokは、広告エクイティで世界1位を獲得。TikTokユーザーがプラットフォーム上で見つけたものを即時に購入する確率は1.5倍で、TikTokの広告コンテンツに対して「ユニークである」「他のプラットフォームとは異なる」と感じているユーザーの割合は68%という結果が出ている。

今回は、このTikTok広告について重点的に解説していく。

 

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受容性の高いTikTok広告

 

TikTok広告の最大の特徴は、他のプラットフォームの広告に比べて視聴自体にストレスを与えづらい点だろう。TikTokは、他のプラットフォームと比べてユーザー側の視聴スタンスが異なる。

一般的なSNSの場合、フォローしているアカウントの投稿を見ることが大半だが、TikTokのユーザーはオススメされた動画がランダムに再生される「おすすめ」フィードを閲覧することがほとんどで、広告もそこに紛れて流れてくる。広告の中にはTikTokクリエイターが制作したものも多く、コンテンツに馴染んでいるため、広告が流れてきても違和感がないのだ。内容自体もエンタメ要素の強い面白いと思える動画やためになるものが多く、実際TikTokが発表したデータでも、「TikTokの広告は楽しませてくれるものが多い」という結果が出ている。

他の広告プラットフォームと比較して、TikTok動画広告への好感度は1.29倍、「紹介された商品・サービスを欲しくなったことがある」は1.22倍という調査結果もあり、TikTok広告がいかに多くのユーザーに受け入れられているかが分かるだろう。

▲TikTok for Business発行「TikTok for Business Media Guide 2024 1H」より 

 

さらに広告の費用対効果(ROAS)を定量化するニールセン社の「マーケティングミックス・モデリング」では、TikTok広告は他プラットホームの平均と比較して、広告投資に対するリターンが1.6倍という結果が出ている。

▲TikTok for Business発行「TikTok for Business Media Guide 2024 1H」より

 

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TikTok広告は予約型と運用型の2種類 

 

次に広告の具体的な内容について見ていこう。まず、TikTokには、「予約型(純広告)」と「運用型」と呼ばれる2種類の広告があり、多くの企業が運用型を利用している。広告掲載イメージは以下だ。

▲TikTok for Business発行「TikTok for Business Media Guide 2024 1H」より

 

予約型

予約型は、TikTokが提供する広告枠を購入し、定められた期間中、買い付けた広告枠に固定で掲載できる広告のこと。新商品発売などの大規模なプロモーションに適しており、認知拡大やエンゲージメントの増加に活用できる。主に以下の3つの種類がある。

 

①TopView【CPM課金のみ】

短期間での大型のリーチ獲得を目的とした音声付き動画広告。広告を出稿すると、アプリ起動時に最初の動画として配信される。フルスクリーンでのインパクトのあるリーチを達成したい企業向け。

▲TikTok for Business発行「TikTok for Business Media Guide 2024 1H」より

 

②Reach & Frequency

リーチとフリークエンシーを事前にシミュレーションする、リーチを目的としたインフィード型の動画広告。予約も可能で、確実にリーチを達成したい企業向け。2種類のフィードタイプから選択できる。

▲TikTok for Business発行「TikTok for Business Media Guide 2024 1H」より

 

③Brand Mission

クリエイターのリアルなコンテンツを活用した広告ソリューション。TikTokのユーザーコンテンツを利用して、エンゲージメントを最大化したい企業向け。オリジナルのエフェクトを制作する「Branded Effect」は、Branded Missionのオプションとなる。Branded Missionは以下のような流れで進む。

①広告主がミッションを設定
②参加条件を満たしたクリエイターがミッションに参加
③広告主や代理店が、集まった投稿からインセンティブを付与する動画を選出
④選ばれた動画にはインセンティブが付与される
→質の高い投稿がされることによってブランドリフトが期待できる

▲TikTok for Business発行「TikTok for Business Media Guide 2024 1H」より

 

運用型

運用型は、予算や掲載期間などを自由に設定できる広告で、おすすめのページ内でユーザーの投稿に混ざって配信される。少額からでも出稿できるため、TikTok広告のテスト導入や長期的な配信に適している。

TikTok広告のアカウントは、「キャンペーン」「広告セット」「広告」の3階層で構成されているが、課金形態(広告費用が発生するタイミング)は以下のようになっている。

①CPM課金(インプレッション課金):広告が1,000回表示されるごとに課金
②oCPM課金(最適化インプレッション課金):広告が1,000回表示されるごとに課金、システムがコンバージョンする可能性が高いと判断したユーザーを対象とする
③FocusedView課金(動画視聴単価課金):視聴者が広告を最短6秒視聴した場合、または最初の6秒間に動画とインタラクションした場合(どちらか先に起こった方)に支払いが発生
④CPC課金(クリック課金):広告がクリックされるごとに課金

なお運用型は、TikTok for Businessの提供する 広告プラットフォーム「Pangle」でも配信することができる。Pangleは、アプリを中心にあらゆる広告主に対応。配信先アプリのカテゴリは多岐にわたり、グローバルゲームのパブリッシャーカバー率は80%、日本の漫画メディアカバー率は70%で、リーチ可能なユーザーは2023年2月時点で7,000万以上となっている。

 

▲TikTok for Business発行「TikTok for Business Media Guide 2024 1H」より

 

多彩なアプリ・Webに配信できるアドネットワークであるPangleには、①動画リワード広告、②インタースティシャル広告、③アプリ起動時広告、④ネイティブ広告(静止画のみ)、⑤バナー広告の5種類のフォーマットが用意されている。

TikTokもPangleも、どちらも掲載面の多くがフルスクリーンで、没入感のある縦型フォーマットを使用できる点が特徴だ。

▲TikTok for Business発行「TikTok for Business Media Guide 2024 1H」より

 

このように、TikTokにはさまざまな種類の広告があるが、この中で弊社がおすすめしたいのが「オンライン運用型広告」だ。運用型広告は、広告配信までの登録や設定などの一連のフローをすべてオンライン上で完結できるセルフサーブ型広告で、個人事業主でも少額から簡単にスタートすることができる。また、日予算を調整したり効果の良くない広告を都度停止することで、配信しながら費用対効果を上げていくことができることも魅力だ。そこで、これ以降はオンライン運用型広告に絞って解説していく。

 

 

TikTokオンライン運用型広告の始め方

 

TikTokオンライン運用型広告を進めるにあたっては、以下の3つのステップで進めていく。

 

STEP_1.アカウント登録

実際に広告を始めるには、TikTok for Businessへの登録が必要だ。①メールアドレス、②電話番号、③住所、④サービスサイトやコーポレートサイトのURL、⑤決済カード情報の5点を入力するだけで登録が完了する。アカウント開設から配信開始まで、最短1日で可能。

 

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STEP_2.広告配信の初期設定

■キャンペーン作成: プロモーションの目的を選択し、キャンペーン名を入力。TikTok広告では、目的に合わせて8つの配信方式を選択できる。

 

■広告セットの作成:広告セットでは、セグメントやオーディエンス、1日の予算やスケジュールなどを設定する。

TikTokヘルプセンターより

 

アカウント構造は、「キャンペーン(Campaign: 目的を設定)」「広告セット(Ad Groups: ターゲットや日時を設定)」「広告(Ads: CRや訴求文章、遷移先のURLを設定)」の3階層となっていると先述したが、TikTok広告では「広告セット」単位で目標に対しての最適化が行われるため、広告セットの設定は非常に重要だ。TikTok側は、以下を広告セットの設定ポイントに挙げている。

①目標の最適化を継続的にかけていくため、配信対象は絞り込みすぎないように。
②入札価格を適切に設定すること。これは、入札単価が低すぎると広告が配信されない可能性があり、一方、入札単価が高すぎるとビジネスモデルが失われる可能性があるため。

 

■広告の設定:動画とテキスト、誘導先ページのURLを入稿

 

STEP_3.広告用クリエイティブの作成

①テンプレートからデザインを選択:100種類以上の動画テンプレートの中から画像とテキストを設定
②選択した素材を自動で動画化:静止画や動画の素材をアップロードするだけで、自動的に動画が生成される
③音楽を選択:アップロードした動画に合う音楽を選択。自分で音楽をアップロードするだけでなく、著作権保護された100万曲以上の商用音楽ライブラリの中から選択することも可能(無料)。おすすめ音源の提案も。

 

 

動画作成のハードルをクリアする6つの方法

 

広告を出す際は「動画作成がネック」という声もチラホラ聞かれるが、TikTok広告マネージャーには直感的に操作できる動画エディターや多彩な動画テンプレートが用意されているため、初心者でも簡単に高品質な動画を作ることができる。

■成果の良い広告クリエイティブ、人気のある投稿・楽曲・クリエイター・ハッシュタグが検索可能な「クリエイティブセンター
■オンラインで簡単に広告が作成できる「動画エディター
■最大58個のカスタマイズ可能な「動画テンプレート
■手軽にTikTokスタイルの動画が作成可能な「スマート動画
■1つのキーワードから、現在人気の形式で広告タイトルを生成してくれる「スマートテキスト

 

これらのツールを使えば、以下のような問題もすぐに解決する。

 

①目的に合った動画のフォーマットが分からない

動画作成の最初のステップで、「おすすめ」「Eコマース」「ゲーミング」「トレンド」のカテゴリから選べるので心配いらない。

 

②動画にマッチする音楽が分からない

自分で音楽を選択するのが難しい場合は、「おすすめ」「メタル」「子供向け」「フォーク」「ポップス」などのカテゴリ別に音楽を探すことも可能。

 

③動画にどのように文字を入れれば良いのか分からない

あらゆるフォントや効果的なステッカーが用意されているので、直感的に選択が可能。

 

④動画に字幕を入れたいけれど面倒

元動画の音声を認識して自動で動画字幕を生成する「自動キャプション機能」が備わっているので、手間をかける必要がない。

 

⑤海外向けに発信したいけれど他言語を入力するのが億劫

選択言語にテキストを翻訳してくれる「テキスト翻訳機能」が搭載されているので、ワンクリックで翻訳が可能。

 

⑥動画に音声を入れたいけれど録音環境が整っていない

テキストを音声に変換できる「テキスト読み上げ機能」を使えば瞬時に入力が完了。ナレーションの声やスピード変更も自由に選択可能。

 

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TikTokオンライン運用型広告の成果の確認ポイントと改善案の検討

 

では、配信した広告の成果は、どの指標に特に注目して改善案を検討すべきなのだろうか。まず、広告の成果をしっかり計測するためには、「ピクセル(計測タグまたはトラッキングコード)」を実装し、「イベント(ユーザーの特定アクション)」を設定することが必要だ。

 

成果の確認ポイント① ピクセル

ピクセルを設定すると、Webサイトでのコンバージョンやアクティビティをトラッキングし、そのデータを用いてオーディエンスを作成し、今後の広告でリターゲティングすることが可能だ。必須ではないが、設定した方がコンバージョンに基づく最適化が可能になるので、より良いオーディエンスにエンゲージできる可能性が高くなる。ただし、ある程度Webサイト構築の知識がある方やIT担当の方でないとハードルが高いかもしれないので、ここは担当者のレベルに委ねたい。

ピクセルの設置・イベントの設定方法はTikTok for Business公式サイトのこちらのページに詳しく掲載されている。

 

成果の確認ポイント② イベントデータ

広告主のサイトやアプリ上でユーザーが行ったアクションやコンバージョンは「イベント」と呼ばれる項目で確認することができる。①で設定したピクセルの配下にイベントを登録し、ルール設定を行うことにより計測が可能となる。14種類の標準イベントが用意されているので、ユーザーの行動履歴を確認し、改善案を検討したい。

 

成果の確認ポイント③ パラメーター

配信された広告にユーザーが接した際、ユーザーの興味や購買意欲についてより詳しく知ることができるのが「パラメーター」という機能だ。上述の標準イベントに関連する情報や付加情報は、このパラメーターで確認しよう。

 

 

TikTokオンライン運用型広告の事例

 

最後に、TikTokオンライン運用型広告における成功事例がTikTok for Business公式サイトで紹介されているので、参照すると良いだろう。

 

 

TikTokを利用して広告露出を行い、売上を上げていこう

 

ここまで読んでいただいて、TikTok広告がいかに企業のマーケティングにとって有益であるかということが分かっていただけただろうか。

予算的に余裕がある場合は、TikTokクリエイターに直接動画の制作を依頼する「TikTok Creator Marketplace」などを活用するという方法もあるが、まずはスモールスタートからでも良いので始めてみて、成果を実感してみてはいかがだろうか。

 

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提供: TikTok for Business