料金や手数料の事前明示や、複数の支払いオプションの提供、オンラインチェックアウトボタンの見つけやすさ、安全なチェックアウトなど、eコマースにおけるチェックアウトへの影響を改善する7つのヒントを紹介する。

 

 

オンラインショップを閲覧するのが好きな人は多い。商品をカートに入れ、別のサイトへ移動し、商品はカートに入ったままになる。消費者のチェックアウト体験をシームレスにすることで、オンラインショップのカート放棄率を下げることができる。

チェックアウトのプロセスは、オンラインショッピング体験にとって非常に重要なものである。せっかく商品ページを作ったのに、チェックアウトが面倒で売り上げを逃してしまっては、すべての作業が無駄になる。

 

ユーザーのチェックアウトプロセスを改善する方法とは

米国でのカート放棄率は68.7%に達している。もちろん、購入しようとしていない顧客もいるだろう。送料がかかるため躊躇しているかもしれないし、ただ商品をキープしておいて、後で買おうと思っているかもしれない。しかし、チェックアウトプロセスが不便なため、購入をやめる人もいるかもしれない。

チェックアウトを最適化することによって、購入意欲のある潜在顧客を高い割合で取り込み、後で戻ってこようと考えている顧客と友好な関係を築くことができる。

ここでは、eコマースでのチェックアウトの影響を改善する7つのヒントを紹介する。

 

1. 料金や手数料を前もって明記する

消費者はいつも特価品を探している。特に厳しい経済状態においてはなおさらだ。彼らは自分が利用されていると感じるのは絶対に嫌なのだ。そこで、販売価格に何らかの追加料金がかかる場合、消費者がカートへ商品を入れる前に、それをはっきりと明記しなければならない。

例えば、ホテルの予約販売をする場合、リゾートフィー(施設利用料)やその他料金が室料に加算されるか、前もって明確にすることだ。配送料金を請求する場合、ショッピングカートに配送料の各オプションを明記しよう。そうすれば、オンラインショップの利用者は、チェックアウト時に最終的な金額がわかるので、より準備ができる。

 

2. 顧客に多くの支払いオプションを用意する

オンラインショッピングの支払いは、もはやクレジットカード決済だけではない。決済オプションを追加することでユーザーのチェックアウト体験を改善し、利用者に購入を完了してもらうことができる。

オンラインショップに追加を検討したほうが良いオプションとしては、以下のようなものがある。

・PayPalまたはPayPalの代替手段

多くの消費者は、セキュリティ上の懸念から、自分のクレジットカード情報をオンラインで提供することを躊躇する。そこで、オンライン決済サービスのPayPalAmazon Pay、個人間送金アプリのVenmoなどを決済オプションで使えるようにすれば、その懸念を軽減することができる。

・モバイル決済

多くの人がGoogle PayApple Payのようなスマートフォンのアプリで非接触決済オプションを利用して購入している。このようなアプリの利用は、2025年までに倍増すると予測されている。この決済オプションを利用可能にすることで、多くの消費者を取り込むことができる。

・暗号通貨

このタイプの通貨を疑問に思う人がいる一方、受け入れている人も多い。さらに、米国に本社を置く大手ホームセンターのHome Depot、米国に本社を置き、電気通信、技術サービスを世界的に提供するAT&TMicrosoftなど多数の大企業が決済手段に暗号通貨を認めている。カート販売の成立を増やしたいなら、暗号通貨は良い支払方法だ。

もちろん、さまざまな種類の決済に対応できるかどうかは、販売時点情報管理(POS)決済ソリューションとその適応性による。

 

3. オンラインチェックアウトボタンを見つけやすくする

チェックアウトのプロセスは、利用者が商品をカートに入れたときに始まる。商品オプションの横に大きく、明るいボタンを追加設置することで、小売店のチェックアウトプロセスの継続を促すことができる。他のページ要素から目立つように、大きく、独自性があるものにしよう。

ただし、派手にする必要はない。シンプルに「カートに入れる」ボタン、もしくはそれに似たようなもので十分である。さらに、2つ目として「今すぐ買う」ボタンを追加すれば、カートを通さずに直接商品を購入することができるのでさらに良い。これは、特定の商品を今すぐ購入し、他のアイテムを後で購入したい場合に最適なオプションだ。

 

4. すべてのプラットフォーム(特にモバイル)で同じようにサイトが動作するようにする

eコマースオンラインショップのデザインは、さまざまな画面に適応できるよう柔軟にしなければならない。顧客がどのデバイスを使うかにかかわらず、チェックアウト体験は素早く、簡単に行えるようにする必要がある。

購入者は、スマートフォンで買い物を始め、後からノートパソコンで支払いを完了するかもしれないことを覚えておこう。どのデバイスでも、ショッピングカート機能をシームレスに使えるようにすることを考えなかったために、販売機会を失うことは避けたい。

 

5. カスタマーサポートをすぐ利用できるようにする

問題が起きた時、顧客の懸念に対応できる担当者を確保する必要がある。カスタマーサービスに直接つながるオンラインチャットのようなオプションの追加を考えるべきだ。この方法により、顧客はすぐにショップ側の誰かと連絡が取れる。また、カスタマーサービスにメールを送信して、顧客が体験した問題を詳しく説明してもらうオプションを追加することもできる。

 

6. ユーザーの安全なチェックアウト体験を確保する

オンラインで購入する顧客は、決済情報が安全に提供されると感じたい。クレジットカード詐欺や顧客が入力した情報を盗もうとする企てを阻止するための保護が設定されていることを確認しよう。ウェブサイトは、チェックアウトフォームの適切なガイドラインに従い、トランザクションを保護するために、SSL(Secure Sockets Layer)などのプロトコルを使用しなければならない。

自社アプリがある場合は、モバイルチェックアウトを安全かつスムーズに行えるような対策も必要だ。また、決済代行業者に関する情報を必ず提供しよう。特に有名な企業が決済を担当することで、企業の信頼性が高まる。

 

7. パスワード不要の簡単なログインを活用する

ワンタイムパスワード(OTP)やパスワードに基づいた多要素認証(MFA)のような検証プロセスを経なければならないとしたら、顧客は購入するのをやめてしまうかもしれない。オンラインショップがパスワードレス認証になれば、顧客は覚えておかなければならない情報が1つ少なくなり、問題点が1つ減るということを意味する。

パスワードを使う代わりに、利用者は生体認証と端末に保存された暗号化キーを使ってワンクリックで本人認証を受けることができる。パスワードレスにすることは、フィッシングを防ぎ、オンラインチェックアウトプロセスにおける多くの摩擦をなくす良い方法であるため、チェックアウト最適化に貢献することができる。また、パスワードレス認証により、ユーザーのログインや登録手続きも簡単になる。

オンラインショッピングにおいては、合理化されたチェックアウトプロセスがあることは、顧客を維持し、売上を達成するために重要である。ここでは、チェックアウト体験を最適化するためのヒントをいくつか紹介する。

1. 料金と手数料を事前にはっきりさせておくこと。そうすれば顧客はチェックアウト時に驚くことがない。

2. さまざまな好みに合わせられるよう、複数の決済オプションを用意すること。

3. チェックアウトボタンを見つけやすく配置し、「今すぐ購入」オプションの追加を検討すること。

4. ウェブサイトはモバイルで使いやすい設計にし、どのデバイスでも機能がシームレスに使えるようにすること。

5. いかなる問題や懸念も対処する信頼できるカスタマーサポートを提供すること。

6. チェックアウトプロセスが安全で、顧客の決済情報が保護されているか確認すること。

7. カート放棄を避けるため、パスワードレス認証によりログインプロセスを簡略化すること。

これらの方法を実施することによって、手間のかからないチェックアウト体験を提供し、顧客がオンラインショッピングを完了し、オンラインショップに戻ってくるように促すことができる。

 

※当記事は米国メディア「Entrepreneur」の3/14公開の記事を翻訳・補足したものです。