ネットショップコンサルティングのECマーケティング株式会社が、月商1,000万円未満/1,000万円以上のそれぞれのWeb担当者に対して調査・分析方法、集客方法、ユーザビリティ改善状況、リピート促進施策状況などを調査した。
Webマーケティング関連の情報の入手先
ITやWebマーケティング関連の情報を普段どこから入手しているか確認したところ、月商1,000万円未満のネットショップでは、「SNS」が54.1%で一番多く、次いで「いくつかのWebメディア」が52.3%、「YouTube」が44.1%となった。
一方、月商1,000万円以上のネットショップでは、「いくつかのWebメディア」が72.7%で一番多く、次いで「SNS」「いくつかの専門アプリ」がそれぞれ60.9%となり、月商1,000万円未満のネットショップで3番目に多かった「YouTube」は4番目の54.5%だった。
月商1,000万円未満、月商1,000万円以上のネットショップのWeb担当者はいずれもSNS、Webメディア、アプリ、YouTubeを活用して情報収集をしている人が多い結果となったが、月商1,000万円以上のWeb担当者は、セミナー/ウェビナー、新聞・雑誌、展示会、交流会などで情報収集する人の割合も比較的多くみられた。月商が多いほど、競合するネットショップも多いと考えられ、そうした背景により、月商1,000万円以上のネットショップを運用するWeb担当者は広く情報を収集する傾向にあることが分かった。
Googleアナリティクスの活用状況
Googleアナリティクスの活用状況を見ると、月商1,000万円未満と月商1,000万円以上のネットショップでは、大きな違いがみられた。例えば「ほぼ毎日アクセスしている」が、月商1,000万円未満のネットショップでは8.1%とかなり少ないが、月商1,000万円以上のネットショップでは36.4%と4割近いWeb担当者がGoogleアナリティクスを毎日活用していた。他にも、週に1回以上アクセスしているWeb担当者は、月商1,000万円未満では30.6%、月商1,000万円以上では61.9%となった。反対に「全く活用していない」は、月商1,000万円未満では17.1%、月商1,000万円以上では7.3%という結果だった。
この調査で、月商1,000万円以上のネットショップの多くは、Googleアナリティクスをうまく活用し、売上に繋げていると言えるだろう。
Googleアナリティクス以外の分析は?
Googleアナリティクス以外に分析を行っているか調査したところ、Googleアナリティクスの活用状況と同じく、月商1,000万円未満と月商1,000万円以上のネットショップでは、大きな違いがみられた。「ほぼ毎日アクセスしている」が、月商1,000万円未満のネットショップでは8.1%、月商1,000万円以上のネットショップでは35.5%と、月商1,000万円以上のネットショップではGoogleアナリティクス以外のツールも駆使して分析を行っているという結果になった。
こうした結果を考えると、月商が多いネットショップでは、効果測定を非常に重要視しており、売上アップのためには効果測定が必要不可欠だといえる。
ユーザーへのアンケート調査の実施
「実施したことがない」という回答では、月商1,000万円未満のネットショップは28.8%、月商1,000万円以上のネットショップは8.2%という結果となり、月に1度以上行っている割合は、月商1,000万円未満のネットショップは22.5%、月商1,000万円以上のネットショップは49.1%という結果になった。
こちらでも、月商の多いネットショップではユーザー調査を重視しているという結果が出たが、月商が少ないネットショップでは、ユーザーの母数が少なくアンケート調査が難しいところもあるかもしれない。
今回の調査で、月商1,000万円未満のネットショップでマーケティングに関する調査・分析を実施している割合は、月商1,000万円以上のネットショップに比べて圧倒的に少ないことが分かった。
また、ネットショップを展開するにあたっては、Webマーケティングは重要な役割を果たしており、月商1,000万円以上のネットショップで調査・分析を日常的に実施していることを考えると、調査・分析、効果測定は、売上アップにおいて欠かせないものだと言えるだろう。