エンゲージメントプラットフォームを提供するLeanplumのカスタマーサクセスマネージャー、Nadine Fuller氏からの、ホリデーシーズンなどの商戦期のモバイルキャンペーンを成功させるためのヒント。

 

今年のホリデーシーズン真っただ中であるが、今年は予測不可能で困難なホリデーシーズンを迎えることとなった。今回は、すべてのビジネスが、収益を上げホリデーシーズンなどの商戦期を成功させるために実行すべき4つの重要なeコマース・モバイルエンゲージメントキャンペーンを紹介したい。

 

消費者がアプリを利用し、販売商品に興味を示したら、マーケティングファネルの様々なステージで消費者に関わり購入に結びつけたいと考えるだろう。Leanplumは、企業が、購入と収益を最大化するために、4つの重要なキャンペーンを積極的に実行することを推奨している。これは、常に実行すべきではあるが、ホリデーシーズンには特に必要である。

 

4つのキャンペーンとは:

Search Abandonment/検索放棄」、「Price Drop/値下げ」、「Replenishment/再入荷」、「Abandoned Cart/カート放棄」

 

1. Search Abandonment/検索放棄

消費者が、アプリの検索機能を使って商品を検索したが購入していない場合、購入意思を示していることになる。購入完了には、あと少しの後押しが必要な場合もある。このような場合には、検索放棄キャンペーンが非常に重要となる。アプリに戻り、途中で止めた検索と購入を完了するように促す、プッシュ通知を送信すべきである。

 

2. Price Drop/値下げ

消費者が特定商品を閲覧したが購入しない場合は、さらにマーケティングファネルの下位に進んでいて、事業者は、彼らが興味を持っている製品を知ることができる。その商品のホリデープロモーションを実施している場合は、興味を示した製品がセール中であることを知らせるプッシュ通知を送信しよう。そうすれば、購入完了を促進することができるだろう。

 

3. Replenishment/再入荷

消費者が在庫切れの商品を閲覧した場合、在庫が補充された時に、再入荷を知らせるプッシュ通知を送信すべきである。

 

4. Abandoned Cart/カート放棄

消費者がカートに商品を入れたまま購入していない場合は、固い購入意思を示していることになる。事業者は、アプリに戻り購入を完了させるためのプッシュ通知を送信し、このチャンスを無駄にしたくないと考えるだろう。通常、これが当社のクライアントにおいて、最も収益向上に有効なキャンペーンである。

 

カート放棄キャンペーンを効果的に実施することで、ホリデーシーズン中に無数に送信されるプロモーションメッセージの中で注目される必要がある。そのために、基本的なキャンペーンを圧倒的に優れたステータスへとレベルアップするための、当社の推奨事項を実行してほしい。

 

それでは、最重要となるカート放棄キャンペーンの推奨事項を見ていこう。

 

  1. コンテンツ:下記のテーマのいずれかを使用し、クリエイティブなメッセージを作成。
  1. 緊急性を生み出す ー「カートに入れたアイテムはまもなく売り切れます!」、「割引は、明日で終了!」
  2. ユーザーを褒める ー「あなたのセンスは、素晴らしい!」
  3. プロモーション ー 「初めての購入向けプロモコード」、「ホリデー割引」
  4. リマインダーの送信 ー 「何か忘れていませんか?」
  1. パーソナライゼーション:確かに、カートに商品を残したままであることを消費者にリマインドする一般的なプッシュ通知も効果があるが、メッセージをさらに関連性の高いものにするために、カートに残された商品名を動的に挿入することによって、メッセージングをレベルアップすることが可能である。消費者がカートに複数のアイテムを残した場合には、送信コンテンツに表示する商品は、文字数制限のため1~2個に抑えるべきである。ここでは、自社のベストセラー商品や、以前に最も人気があった商品を強調しよう。Leanplumは、動的にコンテンツをパーソナライズするための適切なイベントやパラメータを設定できるよう、企業チームを指導することができる。

 

  1. コンバージョンパス:消費者が1クリックで購入できるように、カートページへのディープリンクをはる。他の事例として、検索放棄の場合は、ディープリンクを使用して、ユーザーを、より低価格帯の検索などの新しい検索画面に誘導する。

 

さらに、Leanplumでは、上記の4つのeコマースキャンペーンのすべてにおいて、以下のヒントを覚えておくことを推奨している。

 

  1. カスタマージャーニーとチャネルミックス:確実に顧客が好むチャネルで顧客と対話するために、チャネルにとらわれないアプローチを勧めている。一般的に、当社のクライアントが、彼らの顧客のオプトイン情報に基づいて、プッシュ通知、アプリ内、アプリの受信トレイ、eメールのコミュニケーションを組み合わせて使用している場合は、キャンペーンパフォーマンスが高い。

 

カート放棄の例では、消費者がカートを放棄してから約2時間後にプッシュ通知を送信して購入を促してもいいだろう。それでも購入に至らない場合は、数日後に同じ購入促進目的のフォローアップメールを送信すべきである。最後に、5日後に最終的なインセンティブを通知するもう一件のプッシュ通知を送信しよう。プッシュ通知やメールにオプトインしていない顧客には、アプリ内メッセージを設定して、アプリに戻ったときに前回の訪問時にカートに入れた商品は何かをリマインドする。プロモコードを送信する場合は、プッシュ通知やメールと組み合わせてアプリ内受信トレイメッセージを使用し、消費者が簡単にプロモコードを見つけられるようにすることが重要である。このような一連のメッセージは、Leanplumのキャンペーンコンポーザーツールを使って簡単に作成することができる。

 

最後になるが、テストを行うことが重要である。 キャンペーンによる収益を最大化するために、必ず、メッセージのコンテンツとタイミングに関するA/Bテストを実行すべきである。

 

▲マルチチャンネルにおける放棄カートキャンペーンフローの例

 

  1. メッセージ頻度:ホリデー期間中は、消費者は、検索やブラウジングを行い、プレゼント用商品をカートに追加したりするため、より頻繁にアプリを使用することが予想される。 ユーザーがキャンペーンにエントリーされる頻度に上限を設定し、特にホリデーシーズンには、顧客に過度にメッセージ送ることを避けるべきである。

 

Leanplumでは、グローバルアプリのメッセージング制限を設定して、ユーザーが1日に受信できるメッセージの最大数を指定するか、キャンペーンレベルでエントリー制限を設定し、消費者が特定のキャンペーンにエントリーされる頻度を本質的に指定することで、過度なメッセージングを回避している。

 

  1. オーディエンスの除外:消費者がアプリで商品を検索した後、オンラインで購入することは、一般的に行われていることである。つまり、ウェブとモバイルのユーザーを確実にトラッキングし、これらのモバイルキャンペーンすべてにおいて、オンラインで購入を完了した消費者を除外しなければならない。さらに、消費者が興味を持っていた商品が在庫切れの場合には、消費者にメッセージを送ることは避けるべきだ。こういったオーディエンスを除外することにより、顧客は確実に事業者から関連性の高いメッセージのみを受け取ることになり、顧客体験の向上につながる。

 

ビジネスが成功し、収益性の高いホリデーシーズンを迎えられることを祈っている。Leanplumがどのように自社ビジネスに有益となるかを知るために、すぐにデモをリクエストしてほしい。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の12/8の記事を翻訳・補足したものです。