【米国】Amazon、第3者販売業者の商品返品も自動受付けの対象に | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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公開日2017/08/24

【米国】Amazon、第3者販売業者の商品返品も自動受付けの対象に

Amazonは、2017年10月2日より新しい自動受付け返品制度の運用を開始することを発表した。この新返品制度では、Amazon以外の販売業者に対しても、対象となる販売商品についての全ての返品を受け付けることを義務付けている。

現行の返品制度では、返品を希望する購入者は事前に販売業者に問い合わせる必要があり、販売業者は、ケースバイケースで返品リクエストを承認するか否か判断することができる。Amazonが7月に販売業者宛てに送付したメールによると、新返品制度では、Amazon以外の第3者販売業者が販売した商品であっても、自動的に返品が受け付けられ、購入者はOnline Return Center(オンライン上の返品受付センター)から、販売業者が送料を負担する返品ラベルを印刷することができる。

Amazon Sellers Forum (Amazonが提供する販売業者向け電子掲示板)への投稿では、Amazonが販売業者に送付した実際の文面を確認できる。

新返品制度には、購入者が返品希望商品を返送しなくても、販売業者が返金処理を実行できる「returnless refunds(返品不要の返金)」オプションが導入されている。

「販売業者の皆さまからの要望により、“returnless refunds”オプションを導入することになった。当該オプションを選択することにより、返品にかかる送料と処理費を節約することができるだろう」とAmazonは販売業者宛てのメールに記載している。

ある販売業者が次のようなコメントを加えてAmazonからのメールをシェアしたことにより、新返品制度の発表に対してAmazon Sellers Forum上で下記のような多くの批判が寄せられた。「先ほどAmazonからの朗報を受け取った。中でももっとも気に入ったのは“returnless refunds”オプション。つまり、顧客は我々から無償で商品を手に入れることができるということだ。これは、冗談としか思えない」

これに対しAmazonは、新返品制度はあくまでも販売業者が返品手続きに費やす時間と費用を軽減することを目的としている、と述べている。

Amazonの広報担当者は、「Amazonマーケットプレイスへ出品する中小企業や起業家は、当社の顧客として非常に重要であり、Amazonの全販売商品数の半分以上を占めている。今回の新返品制度は、 顧客の返品手続きを簡単かつ効率的にすると同時に、販売業者の返品手続きにかかる時間とコストを軽減するものである」と語った。

Amazonの担当者が言うように、Amazonの設定する条件を満たす返品のみが自動的に受け付けられ、特定の商品については適用除外となる。またこのオプションは、販売業者が希望する場合のみ選択が可能な、オプトイン機能である。

「商品の返品無しに返金する制度は、販売業者から強く要望されたもの。多くの販売業者にとってコスト効率が高いオプトイン機能だ」とAmazon広報担当者。「販売業者は、ビジネスに有益であると判断した場合に“returnless refunds”オプションを選択できる」と加えた。

Amazonによると、どの販売業者がreturnless refundsオプションを選択しているかは購買者には不明とのこと。従って、返品なしで返金が受け付けられるかどうかも当然購買者には分からない。つまり、販売業者がreturnless refundsオプションを選択していることに購買者が気付かない限り、悪用される可能性は低いだろう。

「顧客は、簡単に返品できると判れば、販売業者から商品を購入する可能性がより高くなるだろう」とAmazon広報担当者は語る。

同社によると、この新返品制度は昨年、数千人の販売業者を対象に試験的に運用された。その結果、顧客と対象販売業者から肯定的な評価を受けたため、Amazonは対象となる販売業者の拡大を決めたという。

2017年6月、AmazonはPrime Wardrobeを発表。これは、衣類や靴、アクセサリーの商品を対象とし、商品受け取り後7日間以内であれば、注文した商品を商品代金を請求されることなく返品することができるというサービスだ。 現在も試験運用段階ではあるが、Amazonはこのサービスを「試着室を届ける新しいサービス」と宣伝した。

 

<参考>

【米国】Amazonプライム、自宅で試着できる「プライム・ワードローブ」を発表

 

同社はこれらの各施策によって、よりスムーズな購買体験を構築することを目指している。こうした取り組みは販売業者の抵抗を招く可能性はあるものの、オンライン販売の40.9%のシェアを占めるAmazonの影響力は巨大。同社は、売上増加につながると判断するいかなる施策も実現していくことができるだろう。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の8/10公開の記事を翻訳・補足したものです。

 

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