ECサイト運営業務を5つに大別して整理してみた - 事業者が注力すべき業務と、効率化・アウトソースすべき業務 | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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物流・決済・業務
2015/05/13

ECサイト運営業務を5つに大別して整理してみた - 事業者が注力すべき業務と、効率化・アウトソースすべき業務

ECサイト運営業務を5つに大別して整理してみた - 事業者が注力すべき業務と、効率化・アウトソースすべき業務

 

EC業界に関係するテクノロジーは日進月歩に発展を続けており、ECの運営者に求められるスキルやノウハウは数年前と比較して格段に高くなってきている。またそれと共に、ここ数年でバックエンド業務を中心にEC運営のアウトソースサービスが充実してきており、それらを上手く活用すればかなりの効率化が可能になってきている。しかし多くのECサイト事業者において、その両方の波になかなかうまく乗れずに、最新技術を活用して業務を効率化し、売上アップへの道を上手に歩むことが出来ていない。今回は、ECサイト運営業務を5つの切り口で洗い出し、業務の特徴の整理と効率化の可能性について考えていく。

 

<参考>
ECサイトの梱包発送業務をアウトソースする際の分かりやすい4つの判断基準 - やるべき業務に集中するための指針

 

 

バックエンド業務とフロント業務

 

ECサイト運営における業務を大きく分類すると、バックエンド業務フロント業務の大きく二つに分類することができる。一般的にECサイト運営というと、フロント業務に脚光が当たることが多いが、現場で非常に苦労しているのはバックエンド業務であることが多い。バックエンド業務とは、商品データ登録や受発注管理等の必ずやらなければならないが、直接売上に繋がる業務ではない為、攻守に例えるとディフンス部分の業務だ。反対にフロント業務とは、商品企画や仕入れ、マーケティング、サイト上での販売企画などの売上に直結するため、オフェンスにあたる業務のことである。

以下、ECサイト運営の業務を3つのバックエンド業務と2つのフロント業務に分けて見ていく。

 

 

バックエンド業務

 

商品情報登録業務

 

バックエンド業務で最も重要だが忘れられがちなものが、この商品情報登録業務だ。ECサイトを構築しただけでは注文を受け付けることは出来ない。また、一度登録したからと言って、定期的に、そして頻繁に入れ替わる商品を常にサイトに掲載していかなければならない。そのために必要な業務がこの商品情報登録業務となる。

この業務は3つに分類できる。JAN、商品名称、価格、発売開始日時等の最低限販売に必要な「販売基本情報の登録」。商品詳細説明、スペック情報などの「拡張情報の作成と登録」。商品画像の撮影、画像サイズ加工、ファイル命名、および、商品の採寸といったいわゆる「ささげ業務」だ。商品が定期的に入れ替わり、商品数が多いアパレル商材等を扱う店舗や開店初期においてはこれらの業務負荷は非常に大きいだろう。

商品情報登録は誰がやっても作業の内容自体は変わらないルーティン業務であるが、1時間辺りの登録件数は作業の効率化のポイントを抑えた熟練の人材とパートやアルバイトとでは変わってくるだろう。そのため、この業務のために新しいスタッフを採用して一から教育する工数まで考えると、アウトソースしてしまった方がプラスになる可能性も非常に大きい。また、商品撮影に関しても商品数、カット数によっては手間の掛かる作業となる上に、自社に構えた簡易スタジオでやるよりもプロに依頼した方がクオリティが良くなるだろう。だが、モデルの有無やカット数によってはコストが上昇する場合もあり、コストのシミュレーションが必要だ。

 

 

受発注管理業務

 

バックエンド業務の代表格とも言えるのがこの受発注管理業務だ。商品の管理に始まり、お客様からの受注を受け付け、配送を完了するまでに行う一連の業務で、こちらも3つに分類できる。まずは注文前の商品の保管管理などをトータルで行う「倉庫業務」。次にピックアップ/梱包/納品書・送り状作成/宅配業者への荷渡/発送完了メール送信、未引き当て注文の状況確認や商品手配等の「注文管理業務」。そして問い合わせへの対応を行う「顧客対応業務」だ。

特に注文管理業務はECサイトを構築しているプラットフォームサービスの管理画面や機能の充実具合に依存してしまう。使い勝手が良く必要な機能が完備されているパッケージやカートを利用していれば問題ないが、そうでない場合は”ネクストエンジン”等の受発注管理ツールの導入を検討すると良い。また、倉庫業務から注文管理業務は、ある程度の量になってきた場合、物流のプロに任せられる範囲をアウトソースすることで、業務は圧倒的に効率化できる部分であると言える。

顧客対応についても一日の問い合わせ件数、電話とメールどちらが多いのか、問い合わせ内容にもよるがアウトソースを検討すべき業務だ。アウトソースの際には対応マニュアルをしっかり準備し、問い合わせ内容を切り分けることが必要になるだろう。また、問い合わせの多い内容に関しては、サイトの改善を検討し同じ問い合わせ内容の減少を目指すべきだ。

 

<参考>

進化を続けるECの物流アウトソーシング - EC事業者は本来業務に注力せよ

 

 

総合管理業務

 

ECサイトの総合管理業務は「店長」が行う業務と言うと分かりやすいだろう。総合管理業務も3つに分けられる。ECサイトでの売上やかかっているコスト、および人的リソースの管理、サイトのアクセス解析や目標値設定や達成度管理などの「数値管理業務」。連携する外部サービスやツールなど検討・調整・活用などを行う「外部連携業務」。そして不具合対応や新機能追加企画等ECサイト運用を行う「システム運用業務」だ。

この業務は、一番幅広い知見を必要とするため非常に難易度が高い。投資しているコストと売上のバランスは適切か、最新のトレンドを反映した外部サービスを使っているか、サイトに有用な機能を実装しているか、など幅広いノウハウを必要とするため、なかなかECサイトを適切な方向に導くことが出来ているか不安になるケースが多いだろう。そしてECサイト運営をトータルで俯瞰してコスト配分を適正化し、あるべき業務フローを構築していく、など戦略的要素も必要となってくる。

これらの業務は本来であれば店長がしっかり行っていきたいところだが、なかなか最新のトレンドなどに追いつくことが難しいケースもあるため、多くの店舗運営を支援して、最新のトレンドもしっかりとキャッチしている専門家の助言を聞いていくことも必要だろう。

 

 

フロント業務

 

マーケティング

 

ECサイト運営におけるマーケティング業務は幅広く、最もトレンドの流れが早い領域で、次から次へ新しいマーケティング手法が乱立してくる領域だ。そして最新の手法を活用していかないと、すぐに波に乗り遅れて効果が上がらなくなる難易度の高い業務だ。この業務も3つに分けられる。商品の販売促進の為に行うプロモーションや販売企画の立案を行う「キャンペーン企画」。SEO、リスティング、リターゲティング、メルマガ、アフィリエイトだけでなく、ソーシャルやコンテンツマーケティングなどの「集客施策」。それらのマーケティング施策に伴うサイトの導線設計やバナーの設置や訴求力のあるページに作り変えるLPOなどの「サイト改善」だ。

業種業態や顧客のタイプによって、様々な手法でアプローチし結果を出していくことが重要である為、花形業務には見えるが、多様化したニーズやトレンドをしっかりと分析・把握し、効率よく運営していくことは、非常に難しい。とりわけ集客施策はその道の専門家が多く存在するため、様々なサービスを含めしっかりと外部と連携して行っていくことが重要となってくる。

 

<参考>

2015年 マーケティングの生命線は集客に - ECとネット広告のこれから

ECサイトでも使えるマーケティングオートメーションサービスを4つのセグメントで整理してみた

ECサイトでのコンテンツマーケティング成功事例厳選4選から学べること

ECサイトのオムニチャネルの取り組みまとめと今後

 

 

マーチャンダイジング

 

ECサイト運営におけるマーチャンダイジング業務は、商品企画から仕入れなど、お客様のニーズと商品のマッチングを考え続ける業務だ。この業務も3つに分けられる。お客様のニーズにあった商品を企画・セレクトし、その商品を作る・仕入れる為の関係を構築し、メーカーとタイアップしてオリジナル商品を製作する企画や、販売商品の選定から調達までの「商品企画業務」。商品の販売予測に基づいて商品の仕入れを行い在庫数管理を行う「在庫管理業務」。在庫数やトレンドから商品を見切り価格を調整したり、商品を入れ替える際に行う「価格検討業務」もECサイト運営では重要だ。

マーケティングと表裏一体となる要素が大きく、ただ同じ商品を仕入れて売るだけでなく、ショップとしてのオリジナリティやアイデンティティを付加していく反面、正確なデータ予測に基づく綿密な管理が必要となってくる、ECサイトの利益率を左右する重要な業務といえる。

 

 

事業者が注力すべき業務と、効率化・アウトソースすべき業務

 

改めてこうして見てみると、ECサイト運営業務は本当に多岐に渡っており、難易度も非常に高いことが分かる。このような業務の全てを高いレベルでこなすことが出来るスーパーマンはなかなかいないため、ECサイト運営においては、必ずや外部サービスや企業との連携やアウトソースが必要となってくる。

 

 

ここで気をつけたい点は、ECサイト事業者からすると苦手な業務をアウトソースして、得意な業務に注力する、という視点も大事ではあるが、それ以上に売上UPに直結する業務にフォーカスして時間を割くべきだろう。具体的には、ECサイトの特徴を決定付ける商品の仕入れや企画、マーケティング等のフロント業務に注力していきたい。ECサイトで販売している商品を一番深く理解しているのは日々サイトを運営している事業者であり、だからこそ上記のような業務に注力して知恵を絞っていくべきなのだ。もちろん全てを自社のノウハウで賄うのはキャンペーンや広告領域に関しては特に難しく、必要に応じて広告代理店などを活用すべきシーンもあるだろう。だが、その際も外部業者に丸投げするのではなく共に検討を重ねるのがあるべき姿だ。

一方で、ささげや受発注・配送業務等のバックエンド業務はECサイト運営では決して無くならない業務であり、それらの業務に日々追われてしまっている事業者が多いのが実情だろう。ここまで述べてきたようにそれらの業務は可能な限り効率化し必要に応じてアウトソースしていくと良い。特にささげ業務や注文管理(受注〜配送)に関しては、一定以上の規模がある店舗においてはアウトソースが必須となってくるだろう。各業務領域において、アウトソースがどれだけメリットがあるのか一度検討してみてもいいかもしれない。

 

 

最後に紹介となるが、弊社では先日からGEARという運営の効率化と自動化にフォーカスしたアウトソーシングサービスを提供している。

「GEAR」ECサイトの自動運営を加速させるアウトソースサービス

単にアウトソースサービスを提供するのではなく、これまで蓄積したノウハウを用い、様々なサービスとの連携を図ることで運営の効率化を加速・提案していく新しい形のアウトソースサービスだ。この記事を読んで少しでもアウトソースの必要性を感じられた際は、是非本サービスも検討して頂ければ幸いである。