ECサイト構築プラットフォームfutureshopを運営する株式会社フューチャーショップは「17の数字で振り返る2018年自社EC」を発表。futureshopの運営状況や自社ECのユーザー像に加え2018年の年末商戦の売上推移など17項目でまとめている。

この一部を紹介する。

 

全店舗流通額は1,085億円

まずfutureshopの運営状況より、2018年の全店舗の流通額は1,085億円(前年比112%)、稼働店舗数(12月末時点)は2,400店舗と2017年よりも100店舗増加した。また、年間受注件数は1,017万件とfutureshopを通して、1時間に約1161件商品購入されていることが分かった。

 

さらに、導入店舗の特色として約30%がアパレル・ファッション関連であることが挙げられ、多数のコスメや食品・スイーツを扱う店舗により利用されていることが明らかになっている。このようなトレンドが重要視される商品を扱う店舗が多いなか、Instagram機能を利用している店舗は563店舗であった(12月末時点)。

また、futureshop omni-channel導入社数は前年よりも18社増の50社であり、自社のECサイトにフィットするパーツを作って組讃えることができるcommerce creatorの利用店舗数は、2019年1月末時点で320店舗を突破している。

 

進むモバイル化、全業種平均は65.26%

ここから先では自社ECのユーザー像に関して紹介する。

2018年12月末における全稼働店舗の会員数は2,281万人、対前年比120%だ。また、Amazon Payの年間受注件数は148万件、futureshop内でのAmazon Pay経由の年間流通額は140億円を越えている。外部IDと連携した会員も増加しており、その数は前年同月より120万人増の304万人だ。(LINE ID、Amazon Payの外部ID連携済み会員数、2018年12月末現在)

さらに、急速な加速をみせている決済のモバイル化。全業種平均は65.26%と3人に2人はスマートフォン経由で決済していることがわかる。とはいえ、業種別にみるとバラツキが出る結果となった。モバイル化率が最も高いのは医薬品・コンタクト・介護で89.63%、次いでキッズ・ベビー・マタニティ(83.80%)であった。一方、PCで決済される傾向にあるものとして、日本酒・焼酎(31.51%)、楽器・音楽器材(31.49%)、家電(31.44%)、パソコン・周辺機器(24.34%)が挙げられた。

この結果、スイーツと食材など同カテゴリー見られがちな商材でも差が出る結果となった。

さらに、時間帯別の購入状況に関して、例年12時のランチタイムはスマートフォン購入率が上昇(152.08%)していることが明らかに。デバイス別の購入ピークはPCが11時台、スマートフォンが21時台であった。

 

2018年の年末商戦、11月中旬に跳ね上がったスマートフォン売上

2018年の年末商戦(11月1日~12月31日)の売上推移を11月23日のブラックフライデーの売上を100%として出している。

調査結果から、11月中旬にスマートフォンの売上が跳ね上がっているが、ブランドのTV登場やセール開催であったことが考えられる。またブラックフライデー前後1週間ではスマートフォン経由の購入が停滞気味であり、欲しいものを見極めてる機関である事が伺われる。12月を迎えると、売上が上昇。クリスマス前の週末が売上のピークとなり年末にかけて売上が落ちついていく動きを見せている。

 

今回の調査より、futureshop利用店舗全体の流通額は順調に増加しており、各自社ECの会員数の増加とモバイル化が進んでいること、年末商戦の売上動向が明らかとなった。とりわけ、年末商戦の売上動向に見られた、ブランドのTV出演やセール開催に伴う急激な売上の変動に対しては、アクセス処理対策が必須となる。年末年始のみならず、大量のアクセスに対応することで不測のイベントが発生した際も確実に売上を出すことが重要だ。

 

<参考>

FutureShop2が2017年の成果を発表、モバイルでの売上比率が63.4%まで増加