米国に本社を置くソフトウェアメーカーのAdobe調査によると、英国ではブラックフライデー(11月第4木曜日の感謝祭翌日。この日前後から大規模なセールが始まる。2023年は11月24日)に10億4,000万ポンドの支出があり、11月24~27日にかけての週末にはさらに24億1,000万ポンド以上の支出があり、前年比5.6%増となったことが分かった。

 

Adobe Digital InsightsチームはAdobe Analyticsを使用して、サイバーウィークエンドにおける英国の消費者による小売サイトへの数億件の訪問を分析。18の製品カテゴリーに渡って1億のSKU(在庫、受発注の最小管理単位)の価格を追跡し、英国のデジタル経済についての包括的な見解を提供した。

 

Adobe Analyticsのデータによると、2023年11月1日~11月27日までの英国のホリデーシーズンのオンライン支出は120億ポンドに達し、2022年と比較して5.1%増となったことが明らかになった。サイバーウィークエンド(2023年11月24日~27日)に英国でオンライン消費された金額は34億5,000万ポンドで、前年同期比5.6%増となった。

 

ブラックフライデーには10億4,000万ポンドの支出があり、前年比4.1%増となった。土曜日(11月25日)には4.2%増の6億8,000万ポンド、日曜日(11月26日)には6.7%増の8億4,300万ポンドの支出となった。また、サイバーマンデー(11月27日)には8億8,100万ポンドが消費され、7.4%増加した。英国の買い物客は、サイバーウィークエンドに後払い決済サービスを利用して4億7,500万ポンドを消費し、オンライン消費全体の13.8%を占め、2022年のサイバーウィークエンドと比較して15.8%増となった。

 

ホリデーシーズン前と比較すると、サイバーウィークエンドのオンライン販売価格は平均で15%オフだった。値引き幅が大きかったのはサイバーマンデーで、テレビ(19%安)、コンピューター(24%安)、アパレル(15%安)、おもちゃ(16%安)だった。

 

クリックアンドコレクト(オンラインで注文し、店舗など自宅以外で受け取る)の利用率は、サイバーマンデーで8.4%とブラックフライデーの8%からわずかに増え、2022年のサイバーマンデーの7.2%からは増加となっている。クリックアンドコレクトの利用は2023年12月18日頃に最も多くなり、注文の15%になると予想される。

 

「ブラックフライデーに年間最大消費額を記録した英国の買い物客は、提供される割引と値打ちに納得して残りのサイバーウィークエンド期間も支出を続けた」と、AdobeのAdobe Digital Insightsチームの主任アナリスト、Vivek Pandya氏は語る。「電化製品、おもちゃ、アパレルなどのカテゴリーで、ホリデー前と比較して平均15%の値下げがあり、閲覧者が大挙して買い手へと変わったのは当然のことだ」。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の11/28公開の記事を翻訳・補足したものです。