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公開日2019/12/13

米国、O2O注文によりブラックフライデーは過去最高の流通総額に

収益は2桁の増加の一方、大幅値引きと激しい広告競争の影響で小売業者の利益率は低下の見込み

米国オンライン収益上位100の小売業者のうち、80社のトランザクションを追跡するAdobe Analyticsによると、今年11月のホリデーシーズン序盤は、オンライン小売にとって記録破りの数日間となり、その売上は、対前年比14.5%増加。Adobe Analyticsレポートでは、11月のオンライン収益が、前年比16.5%増の682億ドルに達したと報告されている。

 

Online-to-offlineによる購買意欲の促進

一方、小売向け分析ソリューションを提供するShopperTrakによると、ブラックフライデーでの店頭販売での売上は、6.2%減少したという。そのような状況で、明るい側面として注目すべきなのが「オンラインで購入し、店頭で受け取る」(BOPIS)と、「オンラインで注文した商品を、指定店舗の駐車場で受け取る」カーブサイド・ピックアップサービスだ。Adobeによると、11月1日以降、こういったO2O(Online to Offline)注文は、前年比で43.2%増加しているという。同社は、「これらのサービスは実店舗に新たな活気をもたらし、クリスマスに近づくにつれ、その需要はさらに高まるだろう」と予測している。

 

予測超えのブラックフライデー

Adobe Analyticsのレポートによると、ブラックフライデーでの小売業者のオンライン売上額は74億9,000万ドル。これは、同社が予測同日売上額74億ドルを上回り、ブラックフライデーで消費者がオンラインショッピングに62億ドルを費やした昨年よりも19.6%増加したことになる。

小規模eコマースサイトおよび消費者向け(DTC)ブランドへの影響について見てみると、カナダ発の大手ECプラットフォームShopifyは、プラットフォーム上の100万を超えるマーチャントが、ブラックフライデーで9億ドル以上を売上げ、米国東部標準時間の3:01 には、1分あたりの売上高が150万ドルに達したという。

 

モバイルの影響

スマートフォンのトラフィックは、ここ数年デスクトップからのトラフィックを上回っておりコンバージョンへの影響力も増し続けている。また、スマートフォンによって、消費者が買い物をする時間にも変化が生じている。「携帯電話の高い利便性により、ブラックフライデーにおけるオンライン購入は、1日を通してより均等に行われ、買い物客が午後3時ごろに休憩をとる、という傾向も減少した」と、顧客関係管理(CRM)ソリューションを提供するSalesforceは報告している。

 

SalesforceとShopifyは、ともにモバイル売上がデスクトップを上回ったと報告。しかし、Adobe Analyticsの報告によれば、11月のデスクトップ売上は60.4%の403億ドルで、スマートフォン売上が、オンライン売上全体の34.5%を占めたという。

Shopifyのマーチャントにおいては、ブラックフライデー売上の69%がモバイルから、31%がデスクトップからとなった。Salesforceは、感謝祭のオンライン注文の60%がモバイルによるものと発表。これは、モバイルファースト時代に登場したDTC(自社直販ECサイト)やマーチャントとデジタル変革期を乗り越えてきた多くのレガシー小売業者双方のパフォーマンスや、対象とする消費者の違いを明確にしている。

 

Adobe Analyticsによると、ブラックフライデーとサイバーマンデーの間の土曜日であるスモール・ビジネス・サタデーのeコマース収益の41.2%を、スマートフォンからの売上が占めたとのこと。これは、前年比22、2%増となり、ホリデーシーズン全体における傾向よりも高い数値となった。

Adobe Analyticsが分析した小売業者については、デスクトップのコンバージョン率が引き続きスマートフォンよりも大幅に高くなっている。たとえば、同社は、ブラックフライデーにおけるスマートフォンのコンバージョン率2.9%に対して、デスクトップは6.9%であったと報告している。

 

値引きとCPA(コンバージョン1件あたりの広告費用を示す値)の上昇

ただし、利益は、Adobe Analytics、Salesforce、およびShopifyの最新レポートにある収益状況ほど楽観的ではないようだ。実行された割引は、すべてコストとなる。Salesforceは、ブラックフライデーのオンライン割引率は平均28%で、サイバーマンデーではさらに割引率が大きくなると予想。Salesforceのデータは、世界中の5億人以上の買い物客のアクティビティを示すものだ。

デジタルマーケティング代理店のPMGによれば、小売業のマーケティング投資の45%以上が、その時期の売上が全体の約33%を占める感謝祭週末のソーシャルメディアに充てられた。昨年はわずか16%であったため、約2倍に増加している。デジタル広告プラットフォーム、特にソーシャルでの激しい競争が、多くの広告主のCPAを引き上げている

感謝祭週末のFacebookのキャンペーンで大きな収益を得たという報告が多かったものの、ROAS(Return On Advertising Spend:広告費用対効果)は大きく異なるようだ。DTCブランドの有料ソーシャルメディアバイヤーであるDavid Hermann氏は、収益が増加しているように見えても、Facebookでの競争が利益に大きく影響を及ぼしていると語った。

サイバーマンデーについての予測

Adobe Analyticsによると、今年のサイバーマンデーでのオンライン収益は、18.9%増の93億7,000万ドルで、過去最高の記録を更新すると予想されている。これは、昨年のオンライン収益79億ドルからの増加となる。

Salesforceは、米国でのサイバーマンデーの売り上げを80億ドル、15%という穏やかな増加と予測。また、全世界的には、オンラインでの売上は12%増の300億ドルに達すると予測している。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の12/2公開の記事を翻訳・補足したものです。

 

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