ライブ配信や動画制作を中心にデジタルマーケティングを手がける株式会社Candeeは、大企業のBtoC事業を担当するマーケティング担当者・責任者114名を対象に、BtoCのライブ配信に関する実態調査を実施した。
調査結果
「Q1.あなたは、2023年に、マーケティング施策の1つとして「ライブコマース」を実施してみたいと思いますか。」と質問したところ、「非常にそう思う」が20.2%、「ややそう思う」が19.3%という回答となり、約4割が「ライブコマース」に興味を持っていることが分かった。
続いて、Q1で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q2.ライブコマースを実施する意欲がある理由を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「インタラクティブ性による訴求力が強いから」が53.3%、「購買までの時間が短いから」が46.7%、「視聴者のコメントでの交流があり、関係構築に期待ができるから」が42.2%という回答となった。このことから、「インタラクティブ性による訴求力が強いから」、「視聴者のコメントでの交流があり、関係構築に期待ができるから」のように、配信者と視聴者がお互い交流を図ることにメリットを感じている人が多いようだ。
また、Q2で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q3.Q2で回答した以外に、ライブコマースを実施する意欲がある理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」と質問したところ、「若者にも訴求性があると思われるため」や「リアルタイムで会話ができ、市場での評価を確認できるから」など25の回答を得ることができた。
「Q4.あなたはマーケティング施策として、過去にライブコマースを実施した経験がありますか。」と質問したところ、「何度もある」が15.9%、「ややある」が18.4%と、約3割にとどまった。
Q4で「何度もある」「ややある」と回答した方に、「Q5.過去にライブコマースを実施したことにより、どのようなメリットを感じていますか。(複数回答)」と質問したところ、「双方向のコミュニケーションが可能(質疑応答ができる)」が61.5%、「視聴者が気軽に参加しやすく、新規顧客も取り込める」が59.0%、「複数回行うことでコミュニティ化し、購買意欲が上がっていく」が51.3%という回答となった。
「Q7.今後、ライブコマースを実施するための予算を検討していますか。」と質問したところ、「既に確保している」が14.9%、「予算を確保していないが検討している」が25.4%だった。また、「既に確保している」「予算を確保していないが検討している」と回答した方に対し、「Q8.マーケティング施策として、ライブコマースはどのくらい重要であると捉えていますか。」と質問すると、「非常に重要であると捉えている」が39.1%、「やや重要であると捉えている」が50.0%で、約9割がマーケティング施策において、ライブコマースは重要だと認識していた。
まとめ
BtoC事業を担当するマーケティング担当者の約4割が、2023年のマーケティング施策の1つとして「ライブコマース」実施に意欲的であることが分かった。すでに約3社に1社が「ライブコマース」の実施した経験があり、ライブコマースを実施することで「双方向のコミュニケーション」や「新規顧客の獲得」などの効果を実感している。
また、2023年のマーケティング施策の1つとして、「ライブコマース」実施を検討するマーケティング担当者は予算確保を進めており、そのうち89.1%が、マーケティング施策として「ライブコマース」を重要視していることも今回の調査で明るみとなった。
そして、動画配信を始める企業が増える中、大企業のBtoC事業においても「ライブコマースの活用」が注目されている。BtoC事業においては、ライブコマースを通じて顧客とのコミュニケーションがとれることで、自社製品のニーズやターゲットの情報が得られやすい効果も期待できる。しかし、ライブ配信で興味を持たれやすい自社製品の見せ方は、製品の性質やターゲット層によって変化する必要があり、ライブコマースへ力を入れる企業は専門家へ依頼するケースも増えているようだ。