新型コロナウイルスのパンデミックにより、オンラインストアで買い物をする消費者がますます増加している。これまで注文したことがない小売店から購入することが増え、越境ショッピングは飛躍的に成長している。小売業者は、11月末からのホリデーシーズンにこのチャンスを活かすことができるだろうか。

 

世界各国のオンラインショッピング利用者の55%が、自国以外の国からクリスマスプレゼントを購入することに前向きだ。これは、戦略的小包配送およびフルフィルメントテクノロジーのリーダーであるLogistyx Technologies(本社:米国)の委託により実施された、英国、オーストラリア、ドイツ、米国のオンラインショッピング利用者2,035人を対象とした調査結果に基づくものである。

 

「2020年の新型コロナウイルスのパンデミック以降、オンライン購入が飛躍的に成長し、ショッピング利用客の海外からの購入意欲が高まっている。しかし、今年のクリスマス商戦において、小売業者やD2C企業が海外へのギフト販売の真の可能性を実現するためには、いくつかの取り組むべき課題がある」と語るのは、Logistyx TechnologiesのCEOであるGeoffrey Finlay氏だ。

 

消費者は商品の到着が間に合わないことを懸念

今回の調査結果は、クリスマス商戦で越境販売を活用したいと考えるeコマースブランドが学ぶべき5つのポイントを示している。消費者は海外からの購入も検討しているが、そのうちのおよそ半数(48%)は、商品の到着がクリスマスに間に合わないことを懸念している。また、最大69%が、オンライン追跡が利用できる場合は越境注文をすると回答している。

 

オンライン越境セラーは、自社サイト上に配送日数目安を表示するべきだ。それは、回答者の69%の購入の意思決定要因となり、注文した品の到着が間に合わないという不安の解消につながる。

 

消費者の69%は、オンライン追跡ができれば外国からの購入に踏み切る。

 

この調査が示すその他のポイントは、おそらく大半のオンライン小売業者がすでに十分認識している問題だ。「越境購入であっても、返品プロセスを簡単にしてほしい」と69%が回答。また、「配送料や税金について明確な表示があることも、海外から購入するかどうかの判断に影響を及ぼす」と回答した人は61%であった。

 

これらの追加コストを明確に表示していないオンラインセラーは、ネガティブなレビューを書かれ、コンバージョンが低下する可能性がある。また、今回の調査では、消費者の60%が「外国の企業から購入するかどうかを判断する際、クリスマスセールやプロモーションが影響する」と回答した。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の9/30公開の記事を翻訳・補足したものです。