薬用無添加育毛剤「イクオス」をはじめ、デオドラントクリームや目もと用クリーム、女性用薬用スカルプエッセンスの製造販売を行う株式会社キーリーは、2014年の立ち上げからECに販路を絞って事業を展開してきた。顧客ファーストを掲げる同社にとって、販売の要となっているのがコールセンターの存在だという。そこで同社主任の西銘守央氏に、LTV向上に大切なコールセンター対応の重要性と成功体験を聞いた。

 

※今回は、イクオスデオシークメモリッチのECサイトに導入されている、リピート通販専用カートであるリピストを提供する、株式会社PRECSの協力のもと、インタビューを実施致しました。リピストに関するサービス資料は以下からダウンロード下さい。

資料をダウンロードする

 

 

悩みを解決したい一心で生まれた商品の数々

 

株式会社キーリーが薬用育毛剤の販売を始めたのは2014年秋のこと。もともと代表の親戚が薄毛に悩んでいたため、市場に販売されているありとあらゆる育毛剤を調査したところ、コンプレックス商材ということもあり高単価な製品が多かった点がずっと気掛かりだった。また、高いのにしっかり確認してみると成分数もあまり多くなく、効果が期待できないと感じる商品もたくさんあった。そこで、「価格がネックで対策が取れないという薄毛に悩んでいる方は数多くいるのではないか?」そして「本当に良い製品を適正価格での販売を徹底すれば薄毛に悩んでいる方を救えるのではないか?」と考え、全くの別業界出身ながら、様々なリサーチやコスト削減を重ねた上で事業をスタート。

第1弾製品である薬用無添加育毛剤「イクオス」を発売後、デオドラントクリーム「デオシーク」、目もと用クリーム「メモリッチ」、女性向け薬用スカルプエッセンス「ルルシア」と徐々にラインナップを増やし、現在は4タイプのコンプレックス商材を展開している。

他社には真似できない良質の成分を多数取り入れるなどしてこれまで高品質の商品を開発してきたが、顧客にとって負担のない価格帯での販売を大前提に考えていたため、いかにコストダウンを図るかが常に課題として付きまとった。そこで、コスト削減という観点から販売チャネルは公式サイト1本に絞り、自社専用の資材を作るなどして極力コストをカットしてきたという。

立ち上げ当初は毎日のように顧客レビューから要望を吸い上げ、商品改良を繰り返す日々だったが、こうした努力が実を結び、2015年頃に一気に売上を伸ばした。ちょうどそれと時を同じくして、顧客ファーストを考え抜いた結果取り組んだのが、コールセンターの内製化だった。

 

 

事業の要となったコールセンターの内製化

 

キーリー社では、売上の伸びが見え始めた2015年頃からコールセンターの内製化を検討。2016年に本格的に運用をスタートさせて今年で4年を迎える。コールセンターを内製化した理由について、同社の西銘氏は顧客ファーストを追求した結果だったと話す。

「コールセンターを外注すると、コストはもちろん、対応として融通が利かない部分が出てきてしまいます。弊社が取り扱う商材はお客様の深い悩みにお応えする内容のものであるため、ご満足いただくためには相応の知識を蓄え、どこまでお客様に寄り添った対応ができるかが重要だと考えていました。そこで行ったのがコールセンターの内製化だったのです。社員がコールセンターの一員になることで、商品の良さを直接お客様に伝えることができ、お客様からの声もよりリアルにフィードバックすることができると考えました」(西銘氏)

▲株式会社キーリー 主任 西銘 守央 氏

経営陣の考えがセンター全体に浸透するまでには時間を有したが、立ち上げから3年を過ぎた頃から個々の意識が変わり始め、今ではコールセンターに感謝の手紙が届くほどになったという。どう使えばよりメリットがあるのかといった使用方法から、自らが持つ悩みに対しての解決策を尋ねてくる人もいるそうだが、同社ではそれぞれの悩みに対してオペレーターがきちんと向き合える体制を構築している。例えば、扱う商材の中に薬用育毛剤があるため、コールセンターには複数の毛髪診断士が在籍するだけではなく、毛髪診断士の知識をコールセンター全員に共有して、会社全体のナレッジとしているという。その結果、「悩みが深くてどん底の状態にいたが、あなたのアドバイスに救われた」といったような感謝の声が届くようになったそうだ。

また、お客様への対応方法や対応改善について、コールセンターのスタッフ一人ひとりが積極的に議論するようになったことも功を奏した。現在は顧客から上がった要望はすぐに本社へ伝えられるため、より顧客に寄り添った対応が実現できているという。

同社では、ショップ運営におけるコールセンターの重要性について、「コールセンターは顔が見えない電話やメールでのコミュニケーションとなるため、対面で話しているかのようにいかにお客様の顔がイメージできるかが重要だと考えている」と話す。例えば、通販利用時に解約希望の連絡をすると、必要以上に引き止められるなど、通販は解約しづらいというイメージを持っている消費者も少なからずいるだろう。そこでキーリー社では、解約時のしつこい引き止めを行わないことを徹底させている。逆に、顧客が持つ隠れた悩みに耳を傾けるように心がけ、コールセンターでのコミュニケーションによって信頼を得ているという。結果的に、一度解約した顧客でも、商品やオペレーターのことを覚えていて再開する方もいるそうだ。コールセンターでは、このような対応スタンスを取ることが最終的に売上に繋がっていくという。

 

 

顧客ファーストにおいて欠かせなかったリピストの存在

 

キーリー社では、コールセンターに加えてもう1つ顧客ファーストにおいて徹底的にこだわったことがある。それは注文画面における使い勝手の良さだ。同社では、立ち上げ当初からリピート通販専用カートであるリピストを導入しているが、このリピストの機能には随分と助けられているという。

「当初カートシステムの選択において弊社が重要視していたのは、コスト、運用のしやすさ、自由度の高さの3つでした。中でも顧客ファーストを念頭に置いた時、カートシステムにおける自由度の高さは重要なポイントでした。例えば、お客様から購入する時のフォームが分かりづらいなどのご意見をいただいた際、すぐに改善できるシステムでないとお客様をお待たせすることになってしまいます。多くのカートシステムが他社と共通の購入フォームのみで大幅な改修ができなかったり、改修するにも多額の費用がかかってしまう中、この条件を満たしたのはリピストだけでした」(西銘氏)

分かりづらい購入フォームだと、せっかく購入に進んだ顧客も途中で離脱しかねない。最近はモバイルからの購入が大半を占めることもあり、出来る限り入力項目を少なくし、かつ見やすいことが最低限必須だった。いくら商品が良くても、購入のしづらさは離脱の原因になってしまう。そこを放置するのは良くないと考えたのだ。

▲イクオスの購入フォーム

また、運用しづらいカートシステムであれば、管理者はもちろんオペレーターの処理対応にも影響が出てしまう。作業効率の低下や操作ミスは結果的に顧客にも影響し、信頼を失いかねない。そこで選んだのがリピストだったが、正直ここまで柔軟性の高いカートシステムは他にないと西銘氏は言い切る。

「先ほども言ったように、お客様は購入段階で少しでも疑問を感じてしまうと先に進むのをやめてしまいます。そのため、購入フォームのテンプレートは原型をとどめないほど自社の仕様に変えました。リピストの改修はHTMLの知識があれば自由にできますし、多少費用はかかってもリピストに依頼すればやっていただくことも可能です」(西銘氏)

購入フォームは、導入当初は顧客情報、支払い方法、着日設定という並び順だったが、支払い方法と着日設定の項目を入れ替え、必要のない項目はすべてカットした。また、購入フォーム上で最終的に商品を選択した際にも、選んだ商品の画像が表示されるようにしたという。この段階で商品画像が出てくる購入フォームはあまり見かけないが、自分が選んだ商品が何なのかをハッキリ分かりやすくするために改修を加えたそうだ。

▲購入フォーム上に選んだ商品の画像をわかり易く表示

 

そして、リピストの使い勝手の良さは、コールセンターでの代理注文においても重宝しているという。

西銘氏曰く、「リピストの代理注文画面は、顧客情報や注文情報などが1つの画面内ですべて確認でき、また変更も可能であるため、通常の受注管理や顧客管理をそれぞれ別の画面で変更する必要がありません。それにより、オペレーターがお客様対応を行いながら、代理注文画面でほとんどの処理を完結できるようになりました。これにより、大幅な処理時間の短縮につながっています」とのことだ。

また、代理注文画面は色別で表示項目が分かれているため、どこにどのような項目があるのかが一目瞭然だという。さらに使用者に応じて位置を変えることができるため、使いやすい状態にカスタマイズすることも可能。処理時間の短縮につながっているそうだ。これらのメリットはもちろん、全体的な動作の軽さや自由度の高さなども踏まえると、コールセンターの運用をしていく上でリピストは必要不可欠な存在になっている。

現在は、オペレーターレベルまでリピストの概要や操作方法などを落とし込み、電話やメールで顧客対応をしながら、注文受付から出荷業務委託先への発注依頼までを一括で対応できる体制も整えた。

 

 

将来的にはコールセンターを事業展開することも見据えて

 

現在は、取り扱い商材によって常時複数のコールセンターを運用しているという同社。コールセンター全体に広がる顧客ファーストの想いは、決して他社には負けない自信がある。また、このようなナレッジや想いがあるからこそ、将来的にはコールセンターを事業展開することも見据えているという。今後は電話とメール以外の問い合わせチャンネルにも対応できるよう、サポート体制を整える予定だ。最後に西銘氏は「今後もお客様一人ひとりの悩みに寄り添った対応を続け、一人でも多くの笑顔が生まれるように精進していきたい」と結んだ。

 

 

イクオス、デオシーク、メモリッチが導入しているリピストとは

 

リピストとは、単品通販・リピート通販に特化したショッピングカートASPサービスだ。商品ページ一体型申込フォームや豊富なステップメールが特徴的なサービスで、アップセル機能、会員属性(顧客ランク機能)、広告効果測定、電話受注対応システムなどの機能もあるため、初心者の方から本格的なECサイト事業者様まで幅広く対応している。


資料をダウンロードする