インドのマルチブランド美容化粧品eコマース「Nykaa」、オフライン戦略によって中小都市に浸透 | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
  • follow us in feedly
トレンド
公開日2019/11/19

インドのマルチブランド美容化粧品eコマース「Nykaa」、オフライン戦略によって中小都市に浸透

 

  • Nykaaは、ライプル(インドのチャッティースガル州の州都)に、55番目となるオフラインストアをオープン予定
  • Nykaaは、ウェブストアの他に、オフラインにおいても、キオスク(小型店舗)、高級プレミアム商品を扱うNykaa Luxe、トレンド商品を扱うNykaa On Trendで商品を販売
  • Nykaaは、オンラインスペースでは、Amazon、Myntra、Flipkartなどの主要なeコマースと競合

 

インドのTier 2およびTier3(Tier2は人口が100万人以上400万人未満の都市、Tier3は人口が50万人以上100万人未満の都市)の都市からの注文が急増しているのは、FlipkartやAmazonのようなeコマース巨大企業だけではない。ムンバイ(西海岸に位置するインド最大の都市)に拠点を置くNykaaも、順調にTier 2およびTier3都市の市場を開拓している。興味深いことに、ファッションと美容のeコマースプラットフォームであるこのNykaaは、オフラインで成功を収めているのである。

 

プレス発表によると、オフライン販売エリアをトップ大都市以外にも拡大するNykaaの戦略は、これらTier 2およびTier3市場からの売上増によって推進されている。

 

Nykaa RetailのCEOであるAnchit Nayar氏は、現在では、ブバネシュワール(オリッサ州の州都)といった都市がNykaaの最も大きな市場の1つであると語る。「同社は、チャティースガル州のライプールに、55番目のオフラインストアをオープン予定である。新店舗は、高級商品を提供する直販店となり、顧客ピラミッドのトップ階層向けストアとなる」。

 

2015年以来、インド国内でのNykaa実店舗の存在感は増しており、Tom Ford、 Jo Malone London、 Dior、そして、 Givenchyなどの高級ブランド商品を販売している。ウェブプラットフォームからスタートした、ファッションと美容のeコマース企業であるNykaaは、キオスク、Nykaa Luxe、Nykaa On Trendといった3つのオフライン販売チャネルによって売上を拡大している。

 

Nykaaの特色は何か?

自社プラットフォームで美容商品を販売するAmazonやFlipkart、Myntra(インドのファッションeコマース事業者)などといったeコマース企業の、特にTier 2およびTier 3都市における売上が大幅に増加。面白いことに、オンライン食料品ストアであるBigBasketのような事業者も、この成長市場に参入し、自社プラットフォームで美容製品を販売している。

 

関連記事Nykaa、シリーズEにて、TPG Growthから1400万ドル を資金調達

 

Nayar氏は、「Nykaaは、顧客に、自分たちが住んでいる町では普段購入することができないようなブランドへのアクセスを提供することが全てであると考えている」と述べている。「ファンデーションのような、直接見なければ購入できない商品は少ない。そのため、オフラインストアのオープンは、製品やブランドの発見に有効である」と、同氏。

さらに、「顧客がオフラインストアで購入した商品に対する信頼を構築すると、オンラインプラットフォームから同じ製品を購入することをためらわなくなる」と付け加えた。

 

Myntraに戦いを挑むNykaa

Myntraにとって、美容カテゴリーは、年間収入のごく一部しか占めていない。しかし、メディアの報道によると、Flipkartが所有するMyntraの美容部門は、前月比70%の成長を遂げているという。Myntraもさらに売上を伸ばすために、顧客がオフラインストアで商品に触れる機会を提供しようとしている。

 

現在Myntraは、テクノロジーを活用し、顧客がファンデーションなどの特定製品をバーチャルに試せるようにしている。しかしNayar氏によると、Nykaaは、MyntraやAmazonの脅威を全く感じていないとのこと。さらに、ブランドは、Nykaahで商品を販売することにより、顧客とつながり、ブランド・ロイヤルティを確保することができると述べた。「Myntraが、同じようにできるかどうかは疑問である」と、Nayar氏は言う。

 

Nykaa氏は、Nykaaは、特定のブランドには独自のパッケージを提供していると述べ、さらなるコストがかかったとしても、顧客にブランド体験を提供したいと考えていると付け加える。「他の小売業者が、同じようにできるだろうか?」と、Nayar氏は問い掛けている。

 

月末時点でのNykaaの半年間の売上が、前年の総売上高を8億5,000万インドルピー上回る予測だと語る同氏。「この売上増には、Tier2都市が非常に大きく貢献するだろう」。

 

※当記事はインドメディア「Inc42」の11/11公開の記事を翻訳・補足したものです。

close