広告に影響を受けず、積極的にテクノロジーを駆使するミレニアル世代 | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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2018/05/07

広告に影響を受けず、積極的にテクノロジーを駆使するミレニアル世代

小売業者にとって消費者に購買を促進させるハードルはますます高くなり、その解決法を見出すことは極めて困難になっていくだろう、との調査がこの度公開された。

いつの時代でも世代によって買い物の仕方は異なる、ということなのだろう。米国マーケティング会社Euclidが行った調査結果によると、いわゆる“ミレニアル世代(米国で1980年代半ばから2003年の間に生まれた世代)”のショッピングの習慣やテクノロジーの利用法は、以前の世代と大きく異なるという。

3月にEuclidが1,500人の米国消費者を対象に実施した調査レポート(閲覧には登録が必要)には、「従来型店舗が未来の買い物客のニーズを満たす」というタイトルが付けられた。調査結果によると、X世代(米国で1960年代初頭または半ばから1970年代に生まれた世代)とベビーブーマー(米国で1946年から1964年に生まれた世代)は、互いに類似点が多いが、ミレニアル世代とは大きく異なっているという。概して、ミレニアル世代は、商品の購入過程でテクノロジーを駆使する傾向が強く、店舗を含む小売業者に対して他世代とは異なる期待を持っている。

 

オンラインで購入した商品の店舗受け取りの利用状況

出典:「従来型店舗が未来の買い物客のニーズを満たす」Euclid(2018年)

 

ミレニアル世代は、X世代やベビーブーマーのように、小売業者として備えるべき基本的な機能をあまり重要視しない。つまり、X世代やベビーブーマーが小売業者を選択する際に最重要事項と考える「レジの待ち時間」「十分な在庫の確保」「簡単な返品手続き」といった項目は、ミレニアル世代にはあまり影響を及ぼさないというのだ。調査レポートは多少曖昧であるが、こうした小売店の基本的機能は、ミレニアル世代にとってはベースライン、もしくは“最低限の”考慮事項であることを示唆している。

他の世代と比較してみると、ミレニアル世代は「レジの待ち時間が妥当であること」を店舗での買い物をする際の必須条件とは考えていない。ミレニアム世代のたった34%しかレジ待ち時間を重視しないのに対し、ベビーブーマーの59%、X世代の42%は重要事項だと考えている。「返品交換ポリシーが妥当であるかどうか」という点も、ミレニアル世代の購買決定に大きな影響を与えることはない。ベビーブーマーの52%が、返品交換ポリシーが重要事項だと回答したのに対し、ミレニアル世代では約1/3にとどまったのだ。

Euclidによると、ミレニアル世代はより社交的であり、他の世代より友人や家族と一緒に買い物に出掛けることも多い。さらに、企業とコミュニケーションを取る際に、他の世代グループに比べ、ソーシャルメディアを含む複数のチャネルをより多用する傾向にある。また、ベビーブーマーに比べ、彼らはバーチャル・アシスタントやスマート・スピーカーなどの次世代のショッピングツールやコミュニケーションチャネルを取り入れる傾向が格段に強い。

 

ミレニアル世代と企業とのコミュニケーションにおけるソーシャルチャネルの活用状況

出典:「従来型店舗が未来の買い物客のニーズを満たす」Euclid 2018年)

 

テクノロジーを活用していることを前提とした場合、ミレニアル世代は販売員(人)とのやりとりを避けがちだと考えるかもしれない。しかし、本調査結果によると「知識豊富なセールススタッフとのやりとりが購買決定に影響を与える」と回答したミレニアル世代は、他世代の2倍にものぼる。

また、ミレニアル世代よりもベビーブーマーやX世代の方が、広告やターゲットプロモーションに反応する傾向が強い。一方、ミレニアル世代はeメールマーケティングに対してより寛容であり、他の世代のように大量のeメール購読を解除する可能性は低いようだ。

本調査レポートの結論と提言は比較的単純であるが、実行するのは非常に困難なものである。

  • より高度になる消費者の期待を認識し、適応する
  • 様々な顧客が、テクノロジー、マーケティング、チャネルにどのようにアプローチするかを理解する
  • 前項の消費者の期待、及び顧客のアプローチ方法に応じて、マーケティングのアウトリーチと店舗での体験を調整する

 

つまり、(ミレニアル世代にアプローチするためには)小売業者は店舗体験を提供するための「基本」を習得しなければならず、複数のチャネルを通じて買い物客や顧客に対応し、プロモーションや宣伝においては画一的ではない戦略を取る必要があるのだ。これらを行うことが可能なのは、実際には従来型小売業者のごく一部だろう。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の4/26公開の記事を翻訳・補足したものです。