欧州企業が所有する越境マーケットプレイスの市場総売上高が、90億ユーロに到達した。これは、ヨーロッパにおける全越境マーケットプレイスの売上高の5分の1に相当し、そのうちAmazonの売上高が280億ユーロを占めている。ここでは、マーケットプレイスのトップ20のランキングを紹介しよう。

 

Amazonはヨーロッパ最大のマーケットプレイスだが、欧州企業所有のマーケットプレイスに限定すると、ドイツのZalando(ファッション)が1位。トップ5中、2位~4位は英国企業であるFruugo(量販店)、Asos(ファッション)、Farfetch(ファッション)で、5位はフランスのマルチチャネル小売業者Carrefourがランクインしている。

 

「市場は2020年までに150億ユーロに達する」

これは、ベルギーに本部がある越境eコマースプラットフォームのCross-Border Commerce Europeによる調査レポート「Top 20 marketplaces cross-border Europe」(ヨーロッパの越境マーケットプレイストップ20)の初版に示されている。同社は、欧州企業が所有する越境マーケットプレイスは、2020年までに50%以上の成長を遂げ、総売上高は150億ユーロに達すると予想している。

 

トップ20のランキングは、西ヨーロッパ16か国における越境eコマースの売上や、越境訪問者の数と割合といったさまざまなパラメータに基づいて算出されている。また、ランキングは、旅行業者を除いた、決済、保管、ロジスティクスのうち少なくとも2つのサービスを提供するB2Cオンラインプラットフォームのみを対象としている。(たとえば、デンマークの大手オンラインファッションプラットフォームのMiintoやオランダのオンライン食品配達市場Takeawayは除外される。)

 

ヨーロッパの越境マーケットプレイスのトップ20

2018年のヨーロッパ越境市場の売上高は522億5,000万ユーロとなった。そのうち、ヨーロッパの企業が所有するマーケットプレイスからの売上は17%であった。ヨーロッパの越境マーケットプレイストップ20は以下の通り。

 

ヨーロッパの越境マーケットプレイストップ20

 

ヨーロッパではよりニッチなマーケットプレイスがスタート

Cross-Border Commerce Europeによると、ヨーロッパではよりニッチなマーケットプレイスがサービスを開始しているという。そうしたマーケットプレイスは、米国や英国においてはすでに人気が高まっている。たとえば、電化製品のNewegg(米国)、音楽機器のReverb(米国)、 個人で活動するアーティストや職人、ヴィンテージ品のコレクター向けのZibbet(オーストラリア)、インテリアデザイナー向けのHouzz (米国)、家庭用品と家具のWayfair(米国)、 手工芸のFolksy(英国)などが挙げられる。

 

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の8/29公開の記事を翻訳・補足したものです。