株式会社マクロミルは、宅配便の受け取り方、受け取り時のセキュリティ意識を調査。HoNoteにおいて結果を公開した。
調査の結果、宅配便の受取りに関しては97%にものぼる人が自宅で直接受け取っており、無料宅配ロッカーの利用は設置場所が自宅から遠いことが懸念点となっていることが判明。また、セキュリティ意識に関しては約7割の人が「意識していない」ことが分かった。
<参考>
宅配ボックス・宅配業者の事業所・コンビニ受け取りの利用は1割前後にとどまる
直近半年間の宅配便の受取り頻度を尋ねたところ、月に2~3回(31.9%)の人が最多で、月に1回(22.2%)、週に1回以上(18.2%)が続いた。合計すると72%にのぼる人が月に1回以上宅配便の受取りをしていることが明らかとなった。
では、利用者はどのように商品を受け取っているのだろう。直近半年間に宅配便の受取りをした人を対象に、その方法について尋ねたところ、「自宅で宅配便業者と対面」が97%にも及んだ一方、宅配ロッカーや宅配ボックス、大業所、コンビニでの受取りはそれぞれ1割前後に留まっていた。
宅配便の受取り方法で2番目に多かった「宅配ロッカーや宅配ボックス」の設置率は全体で15.0%に留まっており、マンション・アパート住まいの人の設置率は約30%であるものの、戸建て住まいの人はわずか5%であった。宅配ボックス・ロッカーはネット通販でも多く販売されており、自分で設置することも可能だが、広く浸透していないことが伺われる。
無料宅配ロッカーの利用、過半数が利用したくない
宅配ロッカーには自宅で設置するものの他に宅配業者が街中に設置する「無料宅配ロッカー」がある。再配達問題の解決策の一つとして注目を浴びているが利用者の認知度は高いのだろうか。
1,000人に対して無料宅配ロッカーを認知しているか質問したところ、知っている人は過半数であったものの、使ったことがある人は2.8%に留まった。また、利用意向に関しては、「絶対利用したくない」「あまり利用したくない」人合わせて58.8%と利用したくないという声のほうが大きかった。
「利用したくない」という人の理由として、「(ロッカーを)勝手に開けられたり、盗まれたりしたくないから」「宅配ロッカーから家に持ち帰るのが大変」「コンビニの方が近くて安心」どいったことが挙げられた。一方の「利用したい」という人の理由としては、「好きな時間に取りに行くことができる」など時間的な利便性が挙げられたが、場所的なデメリットが大きいようだ。
宅配便サービスの利用時70.4%の人がセキュリティを意識したことはない。
近頃は宅配業者を装った強盗事件が度々発生している。ECサイトや通販サイトの利用が進む中、ユーザーは警戒心やセキュリティ意識を持っているのだろうか。
そこでセキュリティを意識して取ったことがある行動に関して質問したところ、「事前に把握していない宅配には居留守を使い、再配達を依頼(10.4%)」が最も多く、宅配ボックスの利用や営業所、コンビニでの受け取りが挙げられたが、セキュリティを意識したことがある人は全体で29.6%であった。
一方、70.4%もの人がセキュリティを意識したことはないと回答。宅配便受取時の受け取り側のセキュリティ意識はあまり高いとは言えないことが明らかとなった。
今回の調査結果より、宅配ボックスは広く浸透していないこと、宅配業者による無料宅配ボックスは、設置場所が自宅から遠いことが利用のネックになっていることが伺われた。ユーザーにとって、自宅で商品を受け取ることができるということがEC・通販における大きなポイントである事がわかる。