【米国】Amazonの株価急騰、EC業界の競争激化へ | 海外ニュース | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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更新日2017/06/16 公開日2017/06/14

【米国】Amazonの株価急騰、EC業界の競争激化へ

2017年5月30日、米大手EC企業Amazon社の株価が急騰。取引時間内には史上初となる1株1,000ドル超えを記録した。この衝撃的な出来事は差を埋めようと必死なライバル企業をまた大きく引き離そうとしている。

 

 

株価は最高値1001.20ドルに達し、最終的には997ドル近くで取引を終えた。尚、前日となる金曜日の終値は995.78ドルであった。

「米国内の総売上高の10%未満である小売業界のオンライン部門に限ったAmazonのアドバンテージは、業界の先駆者として最良のウェブサイトを構築するために多額の投資を行い、オンラインビジネスの利益を一つのチャネルに集中させてきたことにある」と、アメリカの格付け会社Moody’sの主任小売アナリスト、Charlie O’Shea氏は語る。

「オンラインビジネスは現在チャネルを拡大しつつあるものの、依然として実店舗で展開する小売企業が米国全体の売上高の90%以上を創出しており、その優位性を保っている」と言う。

国勢調査局の推計を引用した全米小売業協会(NRF)によると、第1四半期中、eコマースの売上高は1,057億ドルで、総売上高の8.5%を占めていた。NRFによると、売上高は、年間で3.7%~4.2%の幅で増加すると予想され、オンライン販売は全体で8%から12%に増加すると見込まれている。

 

収益の成長

Amazonは第1四半期の純利益が7億2,400万ドルに、1株当たり1.48ドル増加したと発表した。売上高は前年同期比24%増の357億ドルになった。同社は、第2四半期の売上高が前年同期比16%から24%増の352億5,000万ドルから377億5,000万ドルになると予測している。

アメリカの調査会社Consumer Intelligence Research Partners(CIRP)社によれば、Amazonの優位性のカギは、過去2年間で倍増し8,000万人以上の会員数を誇るPrime会員の増加とのこと。その会員数は、昨年2016年3月の数字を38%も上回る。Prime会員は年間平均1,300ドル、他の顧客は年間平均700ドルをAmazonで購入している。

ここ数カ月のAmazonの小売の強さには、デジタルアシスタント製品の継続的な成長が反映されている。たとえば今月初めのCIRPのレポートによると、2014年の発売以来、スピーカー型音声アシスタントAmazon EchoEcho DotAmazon Tapを含むデバイスを購入したアメリカ人は約1,070万人にのぼる。Amazonは2017年1月から3月にかけて250万台以上のEchoデバイスを販売した、とCIRPは見積もっている。

AmazonはECビジネスで広く知られているが、そのシェアの拡大はクラウドコンピューティング事業のAmazon Web Servicesに起因している。証券取引委員会に提出された同社の四半期報告書によると、同部門は36億6,000万ドルの売上高を計上した。これは前年同期の25億7,000万ドルから43%増加している。

「証券、金融業界はAmazonが強力なECビジネスを構築しただけでなく、AWS部門も強力なプラットフォームになったと認識している」と話すのは、戦略コンサルティング会社THINKStrategiesのJeffrey Kaplan氏。さらに「Amazon社はEcho smart systemsの様な周囲のコンピューティング機能を含む、高い成長性と収益性の高い新しいビジネスチャンスを創造している」と加えた。

 

高評価に警鐘も

EC分野で独走状態のAmazonに対し、ライバル社も黙ってはいない。競合ECサイトであったJet.comを2016年に買収した米国最大級のスーパーマーケットチェーンWalmartは、EC分野において同四半期中に63%の堅調な成長を記録したのだ。これはAmazonの同時期のECの成長率よりはるかに速いペース。Walmart社は、消費者がある商品をオンラインで購入しWalmartの店舗受け取ると割引になるサービスや、オンラインで35ドル以上購入すると2日間以内の配達送料が無料になるという新しいプログラムも導入している。これらによって急成長を果たしたWalmart社は、ラストマイル配送にかかるコストの節約にも成功しているという。

「Amazonの株価高騰は驚異的」と話すのはアメリカのリサーチ会社RSR Researchのマネージングパートナー、Paula Rosenblum氏。しかし彼女は、投資家たちが他のライバル企業よりもAmazonを有利に解釈していることに警鐘を鳴らす。「ある時点でAmazonは、中核となっている小売事業の真の採算性を実証する必要があるだろう。遅かれ早かれ、小売事業から真の収益を上げていかなければならない。しかもより低価格を実現しながら。」と力説する。

 

※当記事は米国メディア「E-Commerce Times」の5/30公開の記事を翻訳・補足したものです。

 

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