Mastercard、EC消費動向に関する調査「2017 Masterindex」を初めて発表

ヨーロッパでは、消費者のEC利用が活発だ。インターネット環境のあるヨーロッパ人は昨年、1週間で少なくとも4人に1人がオンラインで買い物をし、60%以上が1か月に1度買い物をしたとのこと。そしてヨーロッパ人の6%は毎日オンラインで買い物をしているという。

これらの数字は、大手クレジットカード会社Mastercardによる初の調査で、ヨーロッパにおけるEコマースと新しい消費動向について調べた「2017 Masterindex(PDF)」に集約される統計の一部。更にこの統計では、ヨーロッパで最も頻繁にオンラインで買い物をするのが、イギリスの消費者であるということも分かった。毎日オンラインで買い物をするイギリス人の割合は全体の8%。ポーランド人の9%、リトアニア人の9%、イタリア人の8%に比べて決して高い割合ではないが、週間で見ると41%で突出。次に、アイルランド人の32%、ドイツ人の30%と続く。

 

詐欺対策と支払い管理

支払い機能全般を担うMastercard社による調査内容は、もちろんオンラインでの消費行動に関するものであった。調査によると、ヨーロッパにおいてオンライン支払いを嫌う消費者は、その主な理由として、詐欺対策や支払い管理の欠如を懸念するためだという。この傾向はヨーロッパ全土に共通しており、詐欺に関して言えば、ギリシャが最も高い71%の消費者が懸念。一方でデンマークでは、詐欺に対する懸念のレベルが最も低く、消費者の46%にとどまっている。

これら両国は、また別の統計でも対照的な数値を示した。オンラインショッピングを利用するヨーロッパ人の50%が衣料品や靴をネット上で購入している中、ギリシャではこの割合が55%で最高。一方デンマークでは、わずか39%ということだ。

 

ヨーロッパのEコマースに関する興味深い統計

「Masterindex」ではその他にも、ヨーロッパのEC業界に関する興味深い統計が多く見られた。例えばチェコ共和国では、オンラインで買い物をする消費者の半分が電化製品を購入しているが、フランスでは4人に1人にすぎないということ。更に、ヨーロッパのオンライン消費者の3分の1が、携帯端末でのオンライン決済にクレジットカードやネットバンクを最も多く使うということなどだ。

 

 

※当記事はヨーロッパメディア「Ecommerce News Europe」の3/29公開の記事を翻訳・補足したものです。