今日の消費者はモバイルファーストであり、携帯電話ユーザー数がラップトップやPCのユーザーをはるかに上回っている。
モバイルの進歩は、消費者のコミュニケーション方法を根本的に変化させ、従来のインタラクションをオンラインメッセージングに置き換えた。そして、当然に、企業はシームレスなバイヤージャーニーと優れた体験を提供するため、新しいタイプのコミュニケーションへの適応を余儀なくされている。企業は、顧客が問い合わせや質問をしたいときにいつでも利用できるように、クロスチャネル、クロスデバイスに対応する必要がある。しかし、人間には限界があるため、それは必ずしも簡単な事ではない。そこで登場するのが、チャットボットである。
会話型マーケティングの優れたツールであるチャットボットは、人間のユーザーと会話をするように設計されており、個人用のスマートフォンアプリから企業のビジネスサイトまで、あらゆる場所で活用されている。
チャットボットは、モバイルに最適化されており、ユーザーのエンゲージメントを向上させる。また、ユーザーは非常に好んで利用しており、チェットボットは今後も活躍するだろう。
- カスタマーサービス問い合わせや見積もり依頼に電話をかけるより、メッセージを利用したい思う人は56%と推定
- 数年以内に、顧客とのやり取りの85%が人間を介さずに処理されるようになると予測
- 少なくとも30%の消費者がチャットボットを非常に積極的に利用している
上記の統計は、チャットボットが人気のあるテクノロジーであり、マーケティングの未来と呼ばれるのは当然であることを示している。チャットボットによって、顧客体験と顧客エンゲージメントの向上、スケーラビリティの実現、ブランド強化が可能となるため、今や自社モバイルマーケティング戦略にチャットボットを統合することを検討する時である。
モバイルマーケティング戦略にチャットボットを組み込むメリット
2024年までに、チャットボット市場は13億ドル(約1,428億円)にまで拡大すると予測されている。まだモバイルマーケティング戦略にチャットボットを統合していないのであれば、今すぐに実行すべきだ。ここでは、全ての企業が2021年にチャットボットを必要とする理由について説明していこう。
インスタントレスポンスによる顧客満足度の向上
顧客は答えを求めており、ほとんどの場合、今すぐに答えが欲しい。インスタント・グラティフィケーション(消費者欲求を瞬間的に満たすこと)の時代には、当然のことである。
マーケターとしての第一の目標は、顧客に満足してもらうことである。販売サイクル全体を通して、顧客が大切にされていると感じられるようにしなければならない。チャットボットは、顧客の要望に対し、正確かつ瞬時に対応することが可能だ。さらに、顧客からの需要も高まっている。チャットボットを自社戦略に組み込むことで、顧客が望むサポートを瞬時に提供することができ、満足度の向上につながる。
低コストで24時間体制を実現
大多数の顧客は、企業が24時間365日対応してくれることを期待している。従来のカスタマーサポートチームの勤務時間は8時間だった。つまり、24時間体制のサポートシステムを運営するには、3つのチームが異なるシフトで働く必要が出てくる。多くの企業にとって、24時間体制の顧客サポートを実現するためのリソースを追加することは、あまりにもコストがかかり過ぎる。このようなコストを回避できるのが、チャットボット導入のメリットだ。
チャットボットは、どんな質問やコマンドにも即座に答えることが可能であり、企業は、カスタマーサポートに多大なコストをかけることなく、昼夜を問わず顧客の問い合わせに対応することができる。
より適切な問題解決、より高いスケーラビリティ
前述のとおり、人間には、複数のことを同時に処理することにおいて限界がある。人間は、3~4つ以上のタスクを処理すると、ミスを犯してしまうものである。一方、チャットボットはそうではない。チャットボットは、何百もの問い合わせを同時に、エラーなく処理することができる。
チャットボットは、ほぼ無制限の人数と同時に会話を続けることができ、顧客からの問い合わせに対し確固たる解決策を提供する。同じような質問や注文に関する問い合わせについて、多くの顧客からの電話を処理するビジネスにとって、チャットボットは理想的なソリューションだ。
チャットボットは、顧客が何を尋ねているかを理解し、インテリジェントに回答することができる。自動化によって、以前よりも多くの顧客への対応が可能となり、ビジネスを拡大できると同時に、顧客の利便性にも気を配ることができる。
顧客データの活用
マーケティングの世界では、ビッグデータが話題になっている。チャットボットは、顧客とコミュニケーションをとりながら、貴重な顧客データを大量に収集することができる。また、チャットボットは、AIによって、過去のインタラクションから学習し、収集したデータに基づいて、より迅速かつ効果的に行動することが可能である。そして、意図を予測し、推奨事項や回答を提供することで、既存顧客をブランドや製品に引き留めることができ、さらにコンバージョンを高めることができる。
さらに、チャットボットは、必要に応じて製品の詳細情報の提供や、関連コンテンツの提案も行う。調査によると、消費者はこのようにしてチャットボットからおすすめ情報やアドバイスを受け取ることにもさらに興味を持っていると言われている。
パーソナライズド・マーケティング
顧客は、パーソナライズされた体験を求めている。そして、チャットボットは優れたパーソナライゼーションマーケティングツールである。チャットボットは、高度に個別化されたメッセージを生成してジャーニー上の顧客をサポートし、チャットボットはこれまでにない方法でコンバージョン率を高めることができる。
チャットボットは、AIの力を借りて、メディアやおすすめ商品を提供し、消費者がコンタクトに使用したいチャネルやメッセージを受け取る時間をパーソナライズすることができる。AIはフィードバックに応じて、コミュニケーションやコンテンツをパーソナライズするのだ。
リードジェネレーションを効率的に管理
チャットボット利用者が増えれば増えるほど、AIがスマートな判断を下し、すべてのユーザーにダイナミックなコミュニケーションを自動的に提供することが可能になる。
チャットボットを介して、バイヤーズジャーニー全体を通してパーソナライズされたメッセージを提供し、リード(見込み客)とやり取りすることができる。チャットボットは、適切にリードを特定し、バイヤージャーニーをスムーズに導くことができる。いくつかの関連した質問をすることで、リードを育成し、彼らの答えに基づいてカスタマイズされたソリューションを提供する。そして、自社製品を紹介して情報を提供し、最終的には購入を促すことができる。このやり方では、リードはイライラすることなく、大切に対応されていると感じるのだ。
自社ビジネスに適したチャットボットをデザイン
以上のことを踏まえて、今こそチャットボットを構築するソフトウェアを選び、自社モバイルマーケティング戦略に統合するべきである。シンプルな定義済のチャットボットか、インテリジェントなチャットボットのどちらかを選ぶことができる。WayMoreの革新的なチャットボットソリューションを導入し、競合他社に負けない強力な競争力を獲得し、ブランドを差別化することが可能だ。同社のソリューションは、エンドユーザーと企業の双方に多くのメリットをもたらす。企業は、価値あるオーディエンスを構築して収益化することができ、エンドユーザーは、高品質な顧客体験を享受することができる。
※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の5/14公開の記事を翻訳・補足したものです。