2019年のオンラインリードジェネレーションの展望 | 海外ニュース | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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マーケティング
公開日2019/02/27

2019年のオンラインリードジェネレーションの展望

優れたキャンペーンでは、最適化されたフォーム(ユーザーテストを実施した結果)や適切に設計されたチャットボット、有益なインサイトをもたらす情報処理戦略が利用される。

毎年話題にのぼる意味のない情報やトレンド(または、あまりにも多く存在する「予測」)を無視するなら、ほとんどのマーケティング活動は、基本的に新しい顧客の獲得と維持に重点を置いていることは純然たる事実である。これは多くの企業にとって、特にB2Bでは、獲得するリード(見込客)の量と質を高めることを意味する。

米国のマーケティングおよびソフトウェア開発、販売会社のHubSpotでも、当然この点に注目している。そして、マーケティング担当者が現代のリードジェネレーション(見込み客を獲得するための行動)とリードキャプチャ(ランディングページ)をどう考えているのか調査した。ここでは対話型マーケティングやデータ分析のさらなる普及、データのエンリッチ化、そして実験の重要性について語られるが、「何が変わったのか、そして何がまだ変わらないのか」と疑問に思うはずである。

本記事は、今回の調査で判明したこと、及び、それが今後のマーケティング活動において意味することをまとめたものだ。

 

フォームは依然として重要

MarTech(マーケティング活動にITを取り入れること)の分野では、誰もがチャットボットの出現について語り、フォームは“退屈でストレスが溜まるもの”と言われている。しかし、ほとんどのマーケティング担当者は依然としてフォームを使用している。そして、ほとんどの消費者は依然として、フォームへの記入に対し抵抗はない。(フォームがうまく設計されている限り利用されている。)

 

どのタイプのリードキャプチャツールを使うか

74%のマーケティング担当者がリードジェネレーション(見込客獲得)のために「ウェブフォーム」を使用。49.7%が、「最もコンバージョン率の高いリードジェネレーションツールはウェブフォームである」と答えている。

 

最もコンバージョン率の高いリードキャプチャツールとは?

もちろん、チャットボットやライブチャット、質問形式、その他すべてのリードキャプチャツールにもそれぞれのニーズが高まるだろう。しかし、2019年においても、フォームの利用を除外するべきではないと考える。

 

効果測定と最適化が十分活用されていない

今回の調査では、以下の3つのデータドリブンなリサーチ方法について質問した。

  • ユーザーテスト―ユーザーにサイトでタスクを実行させ、どのように完了するか確認するユーザビリティテスト形式
  • A/Bテスト―オリジナルと新バリエーションのどちらがより使いやすいかの比較検討を行う統計的テスト

データを使用して決定を下し、ユーザー調査を行い、実験を行うことは、ベストプラクティスである。

 

しかし、多くのマーケティング担当者は少なくともフォームに関しては、まだこれらのリサーチのどれも行っていない。例えば、回答者の36%が自社のフォームに対して「ユーザーテストをまったく行わなかった」と回答している。

 

1年間にフォームに対して行ったユーザーテストの回数

マーケティング担当者の4分の1は「フォーム分析を行っていない」と回答。およそ45%は、いかなるA/Bテストも行っていないと答えた。

 

ウェブフォームについてA/Bテストを行ったか

しかし、分析ツールを使用し、ユーザーテスト、そしてA/Bテストを行ったマーケティング担当者は、すべてより良い結果を報告している(当然のことだ)。

例えば、自社のフォームでA/Bテストを行ったマーケティング担当者は、テストを行っていないマーケティング担当者よりも満足する成果を得る傾向がある。また、A/Bテストを実施していないマーケティング担当者よりも約10%高いコンバージョン率を報告している。

フォーム分析ポートを利用するマーケティング担当者は、リードジェネレーションの取り組みへの満足度が15%高く、コンバージョン率が19%高い。

最後に、ユーザーテストを行う人は実施しない人よりもリードジェネレーションプログラムに満足する。また満足度は行ったユーザーテストの回数に比例する。

この調査結果は、データドリブンの意思決定と設計がより効果的であるという一般的な直感を裏付けている。

 

インタラクティブフォームと対話型マーケティング

議論をもたらすものの一つに「対話型マーケティング」がある。従来のウェブフォームは静的エクスペリエンスであり、「対話型マーケティング」ツールを用いることにより、人間の1対1の会話の本質を模倣することが期待されている。

手法的には通常チャットボットを意味するが、他にスペインの対話型情報収集共有プラットフォームTypeformが設計した1ステップずつ(条件付きロジックで)実行するフォームやConversational Formのような素晴らしいバージョンもある。

 

これまでのところ、マーケティング担当者は、この技術に過剰に反応したり興奮したりしているが、消費者からは満足度が向上したといった反応はない。

このトピックについては、矛盾した調査結果が報告されている。例えば、米国のクラウドサービス提供企業SalesForceは、「69%の消費者は素早くコミュニケーションがとれるチャットボットを好む」という調査結果を発表した。しかし詳しく見ると、実際の質問は、顧客サービスにおける「利便性」などの利点について、チャットボットとアプリケーションベースのサポートを比較するものであった。

 

チャットボットvsアプリ、企業とコミュニケーションを取る際に便利なのはどちらか

 

ほとんどの調査では、反対の結果が出る。消費者は現時点では主に人との対話を好む。

世界4大会計事務所、総合コンサルティングファームPwC社の委託を受けた調査[pdf]では以下のことが分かった。

 

今日、米国の消費者の64%と全世界の消費者の59%は、企業が提供するカスタマーエクスペリエンスは人間味に欠けていると感じている。アメリカ人の71%は、チャットボットや自動化されたプロセスよりも人間との対話を好む。

 

チャットボットの以下のような対応を何度も体験すると、なぜ消費者がそのように感じるのかは理解に難くないだろう。

 

出典:chatbot.fail

 

ただし消費者は利便性を好むので、チャットボットや自動化機能をうまく活用することは不可能ではない。

「マーケティング担当者にとっての経済効率」、「消費者の利便性」、そして「体験を楽しいものにする人間味」のバランスをうまく取る必要があるのだ。

ほとんどの場合、消費者が適切と感じる自動化とパーソナライゼーションのバランスを取ることが大切である。経験則から言うと、提供するエクスペリエンスの80%を自動化しようするのは可能だが、残りの20%は、人間による対応とパーソナライズされた顧客との接点に残しておくべきだ。

こうすることで、顧客を満足させ続けながら自動化とチャットボットによる効率の向上を図れるだろう。

 

キャンペーンの自動化、強化、最適化

以下のことを容易に実行するために、有効な一連のテクノロジーがある。

・リードを集める

・リードの質を予測する

・データのエンリッチ化

・データを一元管理し、キャンペーンに利用する

 

たとえば米国のマーケティングデータエンジンClearbitのようなツールは、不必要なフォームフィールドを切り捨て、その代わり、入力されたEメールアドレスやドメインに関しての既知情報でデータをエンリッチ化してくれる。

連絡先の特性データと行動データをうまく組み合わせたら、米国のソフトウェア関連会社のようなツールを使用して、リードの質を評価し、売上予測を査定することができるだろう。

 

最後に、CRM(顧客関係管理、Customer Relationship Management)やCustomer Data Platforms(カスタマーデータプラットフォーム)を活用し、異なるソースからデータを収集し、それをリアルタイムで利用するために集約する。これによりすばらしいパーソナライゼーションキャンペーンを、大規模に実行することが可能になるのだ。

これらすべてが新たな技術である。ほとんどの企業は、前述のような複雑なレベルに達していないが、一部の企業は表面下で取り組みを始めている。もしインスピレーションを得たいのであれば、米国の顧客データプラットフォームHullのブログHull.io blogを見ると現在使われている例を参考にできるだろう。

 

結論

2019年現在、リードジェネレーションのほとんどの要素は、過去数年とそう変わっていない。マーケティング担当者は依然としてフォームを使用し、消費者は(フォームが最適化されている限り)自らフォームに入力しているのだ。

チャットボットや自動化のような最先端のトレンドは、依然として消費者の期待と現実との差を埋めようとしている。チャットボットが知的に設計されれば、リードジェネレーション戦略の強い戦力の一部になると信じているが、自動化されたソリューションにはまだ100%頼らないでほしい。

 

最後になるが、Clearbit、Hull.io、Madkuduなどのデータ処理、およびパイプラインツールは、収集できるすべてのデータを有効に活用することを可能にし、新しいキャンペーンの可能性を広げてくれるだろう。

マーケティング担当者になるにはちょうど良い機会である。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の2/19公開の記事を翻訳・補足したものです。

 

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