2016年6月から9月、日本に旅行する中国人観光客一人当たりの消費額は227,821円で、前年比18.9%減少した。“爆買い”の勢いがおさまっている原因は円が強くなるとともに、2015年8月から中国政府が課した、中国人観光客が海外で購入した商品に最大50%の輸入税が影響している。さらに、中国人観光客の消費習慣はブランド品、デジタル製品から化粧品、生活用品や異文化体験を購入する方向にシフト。日本の小売業界がその変化に合わせた戦略をとっていく必要がある。
コンサルティング会社JLL Japanの責任者Zina zhangによると、小売業界はクリエイティブの力を持たなければならないという。中国人観光客は単に日本製品ではなく、異文化体験、例えば、お祭り、温泉、着物などを体験することを求めているためだ。
2015年9月から2016年の9月までの1年間、中国人の訪日観光客は500万人に達している。“爆買い”に慣れてしまった日本の小売業界は、これからの消費者を狙って、販売計画を変え、観光客の新たな消費トレンドに適応しなければならない。そのような状況で、日本国内最大規模の家電免税店Laoxは2017年の収益は1,500億円から900億円まで減少すると予測し、エンターテイメントと日本料理店だけに注力するとしている。
中国人観光客の日本のリアル店舗での消費額は減少したが、日本経済産業省によると、2019年、中国消費者は越境ECを通じて購買した日本の製品の総額は2.34兆円に達し、2015年の3倍以上となった。そのため、日本の小売業者は越境ECに力を入れることで、新しい収入源を確保する必要があるだろう。2016年の6月30日にアマゾン日本は中国語版を提供した。直接中国大陸に郵送する場合は送料の割引も適用される。また、高島屋は中国消費者向けのECサイトの展開を強化しようとしている。今後、このような変化はさらに著しくなるだろう。
※当記事は中国メディア「雨果網」の12/22公開の記事を翻訳・補足したものです。