11月11日朝0時12分49秒、上海のあるアカウント李氏はJD(京東)からPhilipsの4Kテレビを購入した。その商品は驚くべきことに注文後わずか12分31秒間で李氏の自宅に到着した。このように、一部の消費者に対する配達の最速記録も公表されるW11ではあるが、注文された大量な荷物はどのように一早く消費者の手元に配達されているのか。

今年のW11の前に専門家はW11の時期の宅配便は10億件を超える見込みと予測した。

W11の少し前、就職情報サイト上で配達員の求人情報が大量に掲示されるのもこの時期の風物詩となった。食事や宿泊を提供し月収8,000〜12,000元(約13万〜20万円)の優遇条件を出しても、人手不足の状況だった。特に11月13日から15日の間は配達する荷物の量は平常時200個の2〜3倍、つまり、400個〜600個となる。食事する時間も寝る暇もない労働環境となるだけでなく、重いものを運搬する肉体労働となるため、なかなか一般の人には耐えられるものではないからだ。それでも各物流会社はかなりの好条件で新人を引き抜き、その上最新テクノロジーも活用して物流効率を向上させようとしている。

今年のW11で、JD(京東)は無人機を利用し、貨物を配送ステーションから消費者ではなく、農村部の指定地域まで配送。その後、農村部の配達員からユーザーに配送する方法を採用。JD(京東)が開発した無人機は最大30kgの貨物、30kmの距離まで配達できる。現在、北京、西安、宿遷などの4省の飛行許可を取った。今後、JD(京東)は無人機を現状の配達システムと組み合わせて配達効率をより改善していき、交通が不便な地域でも大都市と同様に便利な物流を提供出来るようにすることを目論んでいる。

また、全国に点在するJD物流配送ステーションは、ビッグデータ分析を行ない消費者の購買習慣を推測した。それに基づき、消費者の購入が予測される商品はW11の前に、すでに消費者と距離の一番近い配送ステーションに配送されていた。

 

※当記事は中国メディア「電商報」の11/14公開の記事を翻訳・補足したものです。