Recustomer株式会社は、購入体験プラットフォーム「Recustomer」内の返品・交換処理について過去1年を対象に調査を行い、「2023年度 ECサイトの返品・交換データ調査レポート」を公開した。

 

 

調査結果

 

最も返品率の高い業界は、「アンダーウェア・下着」で、返品率は15.1%だった。特に女性用ブラジャーはサイズ感が重要視される為、ECサイトでの購入において顧客都合の返品は98.6%に上った。また、「アンダーウェア・下着」での返品率が高い理由としては、上記のような購入時の不安を払拭するために、サイズ交換無料や返品無料などの施策を実施している事業者が多い事が考えられる。

返品リクエスト受け付け後の対応については、交換対応を行った割合は41.1%、返金対応を行った割合は58.9%と、やや返金対応の割合が多かった。このことより、返品を行った買い物客の多くは、最終的に購入へと繋がっていることが推察される。

 

 

今年度の調査レポートでは新たに「返品リクエスト件数の多い月」の項目を追加した。

アパレル業界では、最も返品リクエスト件数が多い月は10月、次に多い月は3月だった一方、最も少ない月は1月ということが判明した。また、業界別に全返品リクエストに対して顧客都合の返品の割合及び、自社都合の返品の割合を算出したところ、顧客都合の返品が約9割と、顧客都合での返品が主だった。

 

 

返品率の変化について調査したところ、全体の返品率は6.61%と、昨年調査から2.2ポイント上昇していた。また、業界別にみると、靴・スニーカー業界の返品率は11.1%であり、昨年調査から+1.97ポイントとこちらも上昇していた。

 

 

返品ポリシーにて、顧客都合による返品リクエストを受け付けている事業者の割合を調査した結果、全体としては68.3%と、昨年調査から12.1ポイント上昇した。一方、アパレル業界は63.5%であり、昨年調査から4.2ポイント上昇した。このことから、顧客都合の返品を受ける事業者の割合の上昇と比例して、返品率も上昇していることが考えられる。

 

 

まとめ

 

返品率が上昇する中で、正しく返品・交換データを収集・分析し、根本的な返品率の改善を行うことが今後重要となってくるだろう。さらに、このような状況下で返品作業を全て手動で対応している場合は、返品・交換手続きが複雑になることが多いため、顧客の負担軽減や、CS工数削減のために、オペレーションを最適化することも必要だ。また、返品・交換を「購入ハードルを下げる施策」や「ロイヤル顧客への手厚いサービス」として活用するなど、返品・交換を顧客とのタッチポイントと捉え、売上向上へ繋げていくことが今後のカギとなっていくだろう。

 

 

Recustomerについて

 

Recustomerは、購入後の体験向上・顧客接点創造を実現する購入体験プラットフォーム。具体的には、注文を追跡して届け予定日を通知する「Recustomer 配送追跡」、返品・交換・注文キャンセル業務を自動化する「Recustomer 返品・キャンセル」、お試し購入を可能にする「Recustomer 自宅で試着」の3つのサービスを提供している。このような特別な購入体験を提供することで、ユーザーの体験向上を実現し、EC事業者の売り上げ向上を支援する。