株式会社ライトアップユミルリンク株式会社はメールマガジン、及びLINEに関する共同調査を20歳以上の男女、1110人に実施した。

 

 

調査目的

 

インターネット黎明期から今日に至るまで、マーケティングツールとして今も重要なメールマガジンと、コミュニケーションツールとして不動のツールかつ、ビジネスツールとしても有用なLINE。この2つのマーケティングツールが実際にどのように利用されているのか、調査を行った。

 

 

調査結果

 

登録のきっかけについて、LINE・メールマガジン共に「クーポンがもらえるから」という理由がともに1位となっているが、メールマガジンが57.8%、LINEが60.5%とLINEのほうがより顕著にクーポン利用を目的としていることが分かった。また、LINEの場合は情報収集を目的とした登録理由が軒並みメールマガジンよりも低くなっている。順位としては、両者とも、2位は「サービス利用に必要だったから」、3位は「キャンペーンやセール情報が知りたいから」という結果だった。

 

 

アプリを開くタイミングについては、「通知がきたとき」が双方とも最多で、次いで「未読のメッセージを確認したいとき」だった。また、LINEはメールマガジンより、Web上での情報確認に利用する頻度が低いことに加え、「クーポンの確認・提示するとき」の割合が高かった。これは、LINEを利用した実店舗でのクーポン利用が定着していることが関係していると考えられる。

 

これらの結果から、メールマガジンは情報収集やECでの購買活動などWeb上での活用が多く、一方でLINEは情報収集やWebでの利用シーンは少なく、リアルでのクーポン利用などより実生活に根ざした目的で使われていることが分かった。

 

 

メールマガジンとLINE、双方でテキスト・画像・動画をどの程度見ているか、という質問では、「すべて見る」「気になった情報だけ見る」と回答した割合を見ると、テキスト・画像・動画ともにメールマガジンのほうがより見られていた。一方で画像に関しては「すべて見る」を選択した割合がLINEのほうが多くなっており、クーポンを含めた画像情報への注目度はメールマガジンより高いことが伺える。

 

 

メールマガジンとLINEの配信停止(ミュート・ブロック)のタイミングについて、メールマガジン・LINEともに「興味のない情報」が65.4%と最多となっている。また、メールマガジンで配信停止の原因として高い割合を持つ「配信頻度」については、LINEではやや低い数値となっており、さらにブロックよりもミュートの割合が高かった。

さらにLINEにおいては、1通あたりの情報量もミュートの原因となっており、これは1通ずつ蓄積されるメールと、アカウントごとに表示されるLINEとのUIの違いが影響していると考えられる。

LINEブロックの理由2位には「登録した覚えがないアカウントからメッセージが届いたとき」があげられており、メールマガジンよりも順位が高くなっている。これは、LINEはメールマガジンよりも登録ステップが簡潔なため、目的を果たした後に登録したことを忘れてしまっている、などの原因が挙げられる。

 

 

まとめ

 

顧客との接点を創出し、リレーション構築を行うCRM施策のツールとして代表的なメールマガジンとLINEは、どちらがより効果的かといった比較をすることが多い。しかし、実際ユーザーの利用状況を調査すると、活用のされ方は双方で大きな違いがあり、どちらか一方を取捨選択するのではなく、目的に応じて使い分けることで、その利用価値を最大化することができるのではないだろうか。