Amazonは、米国のAmazon.comで開設している日本企業の海外進出を支援するプログラムJAPAN STOREの2023年上半期における販売個数が多い上位カテゴリーと、その中での売れ筋商品のトップ3を発表した。




世界におけるEコマースの状況

 

経済産業省の「2021年度電子商取引に関する市場調査」によると、世界のEコマース小売市場規模は4.92兆ドルで、今後も拡大が見込まれている他、小売市場におけるECの割合を示すEC化率は、2025年に24.5%にまで上昇すると予測されている。さらにJETROの調査によると、海外ビジネスに関心が高い日本の中小企業で「国内外での販売でECを利用したことがある」のは35.5%だったものの、「今後利用を拡大する」と回答した企業は41.1%に上っており、まだECを利用したことがないものの、海外ビジネスに関心が高い企業が多くいることが分かる。

 

 

販売個数が多いカテゴリーと各カテゴリーの売れ筋商品

 

米国のJAPAN STOREでは、日本の販売事業者様が食料品のほか、キッチン用品、衣服、化粧品、PC関連機器など数千種類の商品を販売している。2023年1月から 6月上半期のJAPAN STOREにおいては、「Grocery(食品)」、「Home(ホーム)」、「Kitchen(キッチン)」、「Beauty(ビューティー)」などのカテゴリーが販売個数上位に含まれていることが分かった。また、同カテゴリーの中の売れ筋商品には、出汁や茶葉、納豆パウダーなど和食文化を象徴する商品や、酒粕エキスや桜酵母を配合した美容液などがランクインしており、日本文化への関心の高さが伺える。

 

米国のJAPAN STOREで販売個数が多い上位のカテゴリーのGrocery(食品)、Beauty(ビューティー)から、売れ筋商品を見ていくと、Grocery(食品)は、1位が「玉露の旨味だし」、2位「有機煎茶」、3位「桜餅飴」という結果だった。一方、Beauty(ビューティー)のヘルス&パーソナル・ケア部門では、1位が「こな納豆(通常タイプ)」、2位「こな納豆(匂い・粘りひかえめタイプ)」、3位「ホルムアルデヒド除去液エムケイエコ300α」となっており、納豆が健康食品として一定数の人に支持されていることが分かった。

 

 

アマゾンジャパンと独立行政法人日本貿易振興機構のコメント

 

アマゾンジャパン セラーサービス事業本部 カテゴリー事業本部長 露木一帆氏は、「JAPAN STOREが日本の中小企業販売事業者様の新たな販売チャネルとして、海外でのビジネス機会の拡大に貢献し、また同時に米国のお客様にとって、Amazon.comでお手軽に日本の商品を購入できる場所となっていることを大変嬉しく思います。Amazonは、地方企業やスタートアップ企業をはじめ、障がい・性別・国籍の違いを問わず、誰もが参加し、活躍できるマーケットプレイスの提供を目指しています。日本全国のより多くの販売事業者様の日本国内での販売のみならず、その先にある海外販売も支援できるよう、今後も手続きの効率化やサービスの充実に取り組んでいきます。また、日本の商品の海外市場における販売機会の拡大を通して、日本の中小企業のさらなる発展に貢献して参ります」とコメントした。

 

独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ) 理事 曽根 一朗氏は、「ECを活用して海外にチャレンジする中堅・中小企業のすそ野を広げたいという思いで、日本商品の特設サイトである『JAPAN STORE』を2021年に米国のAmazon.com、2022年に英国のAmazon.co.ukに設けました。多くの日本企業にデジタル技術を活用して、海外進出に挑戦して欲しいと思います。今後もJAPAN STOREを通じた企業支援を行っていきます」と述べた。