凸版印刷株式会社のグループ会社 株式会社ONE COMPATHを運営する、法人向け地図ソリューション「Mapion Biz」は、全国の男女 6,455 名を対象に、商品探しに関するアンケートを実施した。
調査結果
特定の商品を求めて複数店舗を探し回った経験について聞いたところ、半数以上の人が「経験がある」と回答した。また、探し回った経験のある商品カテゴリを見てみると、「食品・健康食品」が59.6%が約6割とトップで、2位は「飲料・お酒」の30.6%と飲食系が占めていた。さらに、食品や飲料では、SNSで話題になったり広告やキャンペーンを実施したりすることが多いことから、流行りになっている商品を探し回る人が多かった。3位は「日用品」23.5%で、具体的な商品を聞いたところ「好きな香りの柔軟剤」、「洗濯洗剤」など、一度お気に入りになったものを使い続けるために探す人が目立った。
「商品を求めて複数店舗を探し回った経験」の質問に対し、様々な手法で商品を探し回る人がいる中、47.5%の人が「探し回ったことがない」と答えていた。そこで、探し回らない理由を聞いてみたところ、「欲しい商品が売っていなかったら別の商品を購入するから」など、特定の商品にこだわらず、なければ代用品を買うという声も多くあった。その一方で「事前に、どこの店で何時から販売かを調べ、販売数量等を確認して行くか行かないかを決めている」、「探し回るのが面倒なので、事前に売っている店を調べてから買いに行く」といったように、事前に買える場所の情報収集をしている人もいた。
以上の結果から、実際に商品を探し回るかどうかに関わらず、販売機会の損失とならぬよう購入可能な場所の情報提供をしっかりと行うことは、より顧客=ファンを増やすための重要な施策といえる。
前問で探し回った商品について、その商品を知ったきっかけと、商品を探し回る際に買える場所をどのように調べたのかを聞いた。知ったきっかけでは、「食品・健康食品」や「飲料・お酒」など多くのカテゴリで「TV・ラジオ」を挙げる人が多く、近年「TV・ラジオ離れ」と言われているものの、「ドラマで使われたケーキがコンビニで発売されたけど、売り切れで何軒もはしごしました」、などの声もあり、まだまだ影響力が大きいことがわかった。そのような中でも、「化粧品」は唯一「SNS」が1位となっており、化粧品についてはSNSの情報を参考にする人が多いようだった。
一方、商品を買える場所を調べた方法では「Google・Yahoo!検索」が全カテゴリで1位となっており、「公式サイト・アプリ」や「SNS」に大きな差をつけていることから「TV・ラジオで見聞きした商品をネット検索で買える場所を調べる」という行動が一般的になっているといえる。
商品を知ったきっかけのトップがSNSだった「化粧品」について、商品を知ったきっかけと買える場所の調べ方についての関係性を見ていくと、「TV・ラジオ」で知った人の調べ方トップは「Google・Yahoo!検索」だった。その一方で、「SNS」で知った人の調べ方トップは「Google・Yahoo!検索」だったものの、僅差で「SNS」が2位に浮上していた。具体的なエピソードとしては、「Twitterの情報を元に何軒もドラッグストアを毎日見て回って手に入れた」といったものがあり、化粧品に関しては、認知する方法も買える場所を探す方法に対し、SNSを活用していることがわかった。
また、企業によっては、問い合わせ先としてコールセンターやお客様相談室などを設置しているところもあるが、「コールセンターに電話をした」人は最も少数派だった。この結果から、買える場所を調べる際、生活者にとってコールセンターに問い合わせることは選択肢に入っていない、もしくはハードルが高いのではないだろうか。