株式会社D2C、株式会社サイバー・コミュニケーションズ、株式会社電通のグループ3社は、「日本の広告費」関連市場の把握の一環として、わが国で初の「物販系ECプラットフォーム広告費」の推計を共同で実施した。
調査推計は今年6月に実施し、生活家電・雑貨、書籍、衣類、事務用品などの物販系、ECプラットフォームにおける広告費を対象とした。また、今回の調査では、BtoC EC市場において最も規模が大きい物販系分野のECプラットフォーム広告費に特化し、そのプラットフォーム上で取引される広告の年間取引額を推計した。特化の理由として、物販系分野では広告出稿が飛躍的に伸びており、調査対象が多岐にわたるサービス系分野よりも精度のある推計が行いやすいと判断したためである。
また、推計作業は
①「日本の広告費」の関連調査として、ECプラットフォーマーを中心とした事業者各社に、郵送によるアンケート調査を実施
②各事業者に追加のヒアリング調査を実施
③ 電通グループ保有の各種データと組み合わせて分析し、推計
と上記3点に基づき実施された。
調査の結果、大手を中心にECプラットフォーマーの積極的な広告事業展開が確認され、「物販系ECプラットフォーム広告費」は2018年に1,123億円(前年比120.6%)に達し、2019年には前年比128.3%の1,441億円にまで到達する見通しにあることが判明した。この2018年実績の伸びは、インターネット広告媒体費全体(1兆4,480億円)の伸長率(前年比118.6%)を上回るものであり、2019年予想においてもインターネット広告媒体費全体(1兆6,781億円)の伸長率(同115.9%)を大きく上回る高成長が今後期待される。