eコマースの普及により、英国の実店舗は打撃を受けている。なぜなら、消費者の51%が実店舗よりもオンラインショップでの買い物の方を好むと回答しているからだ。2017年と比較して、消費者の半数以上は今年の方がオンラインでより頻繁に買い物をしているという。

 

これは、eコマース店舗向けサーチ&ナビゲーションプラットフォーム提供会社EmpathyBrokerが、英国の成人3,000人を対象に2ヶ月前に実施した調査結果である。この調査によると、現在、消費者の55%が昨年よりオンラインでより多くの買い物をしており、その回数は、平均して月に6回だという。最も購入回数が多いのは25~34歳の年齢層であり、彼らは月に平均8回オンラインで買い物をしている。

 

何を買うか決めていないことが多い消費者

eコマースのウェブサイトにアクセスする際に、買いたい商品を毎回明確に決めているのは、英国の消費者のわずか13%のみだった。消費者の42%は、「明確に買いたい商品が決まっているうえでサイトにアクセスすることはあまりない」と回答している。英国の買い物客の3分の2は、買い物をするとき、ほとんど、もしくは毎回、ウェブサイトをブラウズ(閲覧)し、3分の1は“おすすめ商品の選択肢を提供してくれるブランド”を好む。調査報告書では、「このことは、5人中2人(43%)が、『実店舗よりオンラインの方が衝動的買いをする可能性がより高い』と回答した根拠になるだろう」と述べられている。

 

「すべては、感情の問題」

EmpathyBroker創設者のAngel Maldonado氏は次のように語る。

「今回の調査結果は、オンライン小売業にとって大きなチャンスがあることを示している。しかし、優れた商品を提供したり、素晴らしいストアを運営したりするだけでは、もはや十分ではない」。「高品質な商品やストアは役には立つが、人々に(そのブランドが)ユニークで特別だと感じさせるためには、結局”感情”がすべてなのだ。賢明な小売業者は、人々や人間関係について深く考え、思い出に残る楽しいデジタル体験を創り出している」。

 

※当記事は米国メディア「E-Commerce News Europe」の7/27公開の記事を翻訳・補足したものです。