Facebook上のネガティブな投稿をどのように管理しているだろうか?今回は、状況を緩和し、ネガティビティとの戦いに勝利するための対処方法を紹介していく。

 

レピュテーション・コンサルタントとして、Facebook上のあらゆる広報の問題を取り扱ってきた中で、死や税金と同じように常に存在する問題が1つあるとすれば、それは、ソーシャルメディア上でのネガティブなコメントである。フォーチュン500にランキングする企業であれ、個人商店、教会、非営利団体であれ、組織がFacebookでネガティブコメントに直面することは珍しいことではない。そこで、ネガティビティに対処するための、専門家によるヒントの最新リストを紹介する。

 

6年前、同トピックについて、「10 tactics for handling haters on Facebook/Facebookで嫌われ者に対処するための10の戦術」という記事を書いたことがあり、同じようなヒントのリストを提供した。ただし、Facebookのインターフェースは、それから多少変更されており、ネガティビティ(否定的な意見)を可能な限り効果的に管理する方法について検討すべき選択肢は増加している。

 

「light touch/ライトタッチ」は通常、Facebookでネガティビティに対応するための最良のアプローチであること覚えておいてほしい。人々は、自分がコントロールされている、「管理されている」、あるいは自分の声が抑制されていると感じると、単なるネガティブコメントよりも極端でより有害なものにエスカレートする場合がある。中小企業では、こうしたネガティビティに直面した際、Facebookページを衝動的に一時停止または削除したいと言う衝動にかられることがある。

 

しかし、この衝動は、通常抑えるべきであると伝えておこう。ソーシャルメディアにネガティブコメントを投稿する人々は、敬意と承認を求めている。Facebookのコメントは、レビューやブログ投稿などの管理しにくい分野でネガティブなメッセージの投稿にエスカレートするのを防ぐ圧力解放弁になり得るのだ。また、クレジットカードのチャージバック、弁護士からの苦情、さらには訴訟に巻き込まれるのを防ぐのにも役立つ。

 

「ライトタッチ」の哲学を念頭に置き、Facebookページに投稿されたネガティブコメントに対応するための秘策を紹介しよう。

 

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コメントに返信すること!

丁寧かつプロフェッショナルに対応することでネガティビティを和らげようと試みることは、時に事態をただちに収拾させ、そのシーケンスを目にする他の消費者から全体的にポジティブに捉えられる場合がある。これは、批判に直面した場合でも、自身がプロであることを示す機会なのだ。

 

合理的な批判に対しては、「私たちはあなたの主張を理解しており、私たちはより良いことをするために努力するつもりです」といった適切なバリエーションで回答するなど、真摯に受け止めること。カスタマーサービスの問題については、「この件については直接お話ししたいと思います。詳細について話し合うため、メールまたは電話でお問い合わせください」などの対応をし、ネガティブなやり取りを人目に触れさせないようにすることだ。

 

一般的に、ネガティブにネガティブを重ねる「応戦」は避けるべきだ。一枚上手に出て勝ったり、不快な人を侮辱したりすることに満足感を得られるかもしれないが、他のオーディエンスに対し、そうした行為がプロフェッショナルな印象を与えることはなく、目指した結果をもたらさないことに時間とリソースを浪費してしまうことになる。

 

繰り返しになるが、ネガティブにネガティブで応じれば、エスカレートして、少数のネガティブコメントよりもはるかに多くの代償を払うことになる可能性がある。ただし、適切な返信ができず、全体的にポジティブな説明ができそうにない場合は、このリストの次のヒントに進もう。

 

ネガティブコメントを隠す

Facebookは、ソーシャルメディアツーマネジメントツールの中で、最も優れたものの1つを提供している。一般に公開している投稿の一つにコメントを表示させたくない場合は、クリックして非表示にできる。この[非表示]コントロールリンクは、カーソルを合わせると投稿の下または右側に表示され、[非表示]を含むいくつかの異なるマネジメントオプションが有効になる。このオプションの素晴らしいところは、コメントを投稿した人がコメントを閲覧したときに、ネガティブなコメントが引き続き表示され、その友人もそれを閲覧できることだ。

 

前述の最初のヒントのように、相手のコメントに返信することもできる。そして、非表示にしたコメントについては、そのコメントへの返信も、ページ上の他のすべてのユーザーに対して自動的に非表示になる。そうすることで、自身の主張を発信するといった目標を達成したと感じられたコメント投稿者の怒りを鎮めさせることができる。パブリックスペースでコメントに返信して管理することを除外した場合、これは利用可能な最良のオプションだ。時間に余裕がない場合、または、ページに毎日非常に多くのコメントが寄せられ対処しきれない場合は、以下のヒントを参照してみよう。

 

 

ネガティブコメントを削除する

[非表示]コントロールと同様に、Facebookでは、ページからコメントを完全に削除することができる。コメント投稿者が、自身のコメントが表示されていることを確認するまでしばらく待ち、コメントが再投稿されないようにすることをお勧めする。その上で、コメントの横にある3つの点をクリックし、[削除]を選択する。

 

ユーザーが戻ってきて再投稿しないよう、ほとんどの場合、[非表示]にしたいと思うだろう。しかし、特に他の人が元のネガティブコメントに自分のコメントを追加しようと巡回している場合は、削除が最善のオプションといえるだろう。

 

コメント投稿できる人を制限すること!

非表示または削除してネガティブコメントを排除したのち、その批評家のような投稿者が戻ってきてネガティブなことをもう一度書き足せないようにするためにコメント投稿者を制限することができる。

 

Facebookページに投稿した後、右上にある3つの点をクリックし、[誰があなたの投稿にコメントできますか?]を選択することで、コメント投稿者を制限することができる。これにより、[公開]、[フォローしているページ]、および[言及したプロフィールとページ]のオプションメニューが表示される。[フォローしているページ]または[言及したプロフィールとページ]を選択すると、それらのグループのメンバーだけがコメントできるようになる。こうしてネガティブなコメント投稿者が締め出されることになる。投稿直後にこの操作を行うことも可能だ。

 

ただし、コメント投稿者を制限することにはマイナスの影響もある。Facebookは、フォロワーリストの何人が彼らのタイムラインで投稿を見る可能性あるかを判断する際に、コメントを含む投稿インタラクションを使用する。コメント投稿者を制限することで、プロモーション活動を、ある程度サンドバッグ化してしまうことになるのだ。

 

待つ。消去する。再投稿する。

もし、ネガティブな要素を排除し最初からやり直したい場合は、いつでも元の投稿を削除し、新たに投稿することができる。こうすることで、すべてのコメントが削除することができる。

 

ただし、これには重大なデメリットがある。コメント投稿者を制限するオプションと同様に、投稿が最適化されなくなり、より新しいバージョンが表示される人が少なくなる可能性がある。

 

Facebookは、アルゴリズムに従ってフォロワーへの投稿を表示する。そのアルゴリズムは、その投稿に反応した人の数など、さまざまな要因に基づいて可視性を制限または向上させている。したがって、すでに多くの「いいね!」やリアクション、コメント、シェアがある投稿は、それらの有益なシグナルをすべて失い、ゼロからやり直しになる。また、元の投稿と既にインタラクトしたことがある人は、同じ投稿に再度リアクションしたり、コメントしたり、シェアしたりする必要はないと考えることが想定される。(ただし、ネガティブなコメント投稿者が戻ってきて、また投稿を荒らしに来るかもしれない場合は例外である)。つまり、投稿がネガティブで混沌とした摂食狂乱のようになった極端なケースに限り、削除と再投稿の戦術を用いるとよいだろう。

 

ページのデフォルトモデレーションを設定する

企業は長い間、ページのコメント欄にすべてを投稿させるのではなく、すべての訪問者のコメントをデフォルトでモデレートし、チェックして承認できるように設定する手段を必要としてきた。したがって、Facebookでこれを行う設定がないということは驚くべきことだ。

 

ただし、2016年に、私は、「コンテンツモデレーション」設定でそれを行うことができるハックを考案しうた。これは、特定のキーワードセットをデフォルト設定で自動的に非表示にできるため、非表示にしたキーワードを含むコメントは、オーディエンス全員が閲覧する前に承認しなければならないようにするものである。

 

また、Facebookのコンテンツモデレーション設定に追加できる、最も人気のある英単語リストを作成した。単語は、複数のソースから得た単語の使用頻度に基づいたものである。このリストには1,500を超える単語が含まれており、ページに投稿されるコメントの95%から99.99%が公開されないようにブロックする。また、ほとんどのコメントが非表示になるため、コメントを投稿した訪問者は、モデレートされていることに気がつかないのだ!

 

ページ設定には、コンテンツモデレーションツールと同様に、強い言葉を含むコメントが表示されないようにする冒とく的なフィルタがすでに存在する。ほとんどのページでは、このフィルタをオンのままにしておく必要がある。これを設定後、ページへのすべてのコメントを確認し、手動で承認する必要があることに注意しよう。これにより、作業量が一定量増加することになる。コメントを承認しなければ、Facebookのアルゴリズムで投稿の可視性が低下することになる。

 

この方法は、実際には、スパムやネガティブで不適切なコメントが慢性的に発生しているページにのみ使用する必要がある。また、この方法では、モデレートされずにすり抜けてしまうトリッキーなタイプのコメントがあることを認識しよう。(人々にアイデアを与える可能性があるため、どのようにすり抜けることができるかについては説明を控える)。

 

リストを利用するには、このCSVをダウンロードし、コンテンツモデレーション設定を使用してFacebookページにアップロードする。

 


ページからネガティブなコメント投稿者をブロックする

あなたのページには常に罵声を浴びせてくる人がいるだろうか?時にはそうしたこともある。その場合、Facebookページの設定を使用して、その人のページへのアクセスをブロックし、コメントを投稿できなくなるようにすることが可能だ。

 

ページ設定で、「人と他のページ」のリンクを見つけてクリックし、「このページにいいね!している人」または「このページをフォローしている人」でユーザーを検索する。検索後、アバターアイコンの横にあるボックスをクリックして選択し、ページの右上にある歯車のアイコンボタンをクリックして小さなポップアップメニューから[ページからブロック]を選択する。そのページに「いいね!」している人、あるいはフォローしている人の中に罵詈雑言を飛ばす人がリストされていない場合は、「いいね!」している人をリストした表のすぐ上にある「このページが好きな人」というタイトルのボックスをクリックする。次に、「ブロックする」を選択。ブロックしたい人の名前を入力し、該当者を選択し、「保存」をクリックする。

 

このオプションにはいくつかの課題がある。モチベーションが高い厄介者は、他の名前で新しいFacebookアカウントを作成し、ページに戻ってきて罵詈雑言を浴びせ続けることができる。また、彼らはページにアクセスしようとする際に、ブロックされていることに気付くだろう。これにより、ブロックした側が簡単にコントロールしたり、影響を与えることができない他のチャネルで、ネガティブな投稿をするようになる可能性がある。だからこそ、「友は近くに置いておけ。だが敵はもっと近くに置いておけ」という格言を心に留めておこう!

 


サードパーティのモデレートサービスを採用する

複数のソーシャルメディアプラットフォームに投稿している組織や、投稿とインタラクトしている何千人ものフォロワーを持つ組織の場合、ネガティブコメントを含むすべてのユーザーのコメントを処理することは、24時間の管理体制と、かなりの時間のコミットメントを必要とするタスクになり得る。上述したように、紹介する戦術の中には、Facebookでの投稿のプロモーションリーチを損なう可能性があるため、あまり望ましくないものもある。

 

キーワードコンテンツのモデレーションハックによって非表示にされる中立的でポジティブなコメントを手動で確認して再表示する時間がない場合は、サードパーティのモデレーションサービスを採用してレビューのコメントを処理するなど、より動的でインテリジェントなオプションが必要になる場合がある。このようなサービスの利用は、大手ブランド、ソーシャルメディアのインフルエンサー、および何千人ものフォロワーがいる人気の高いページのページに適している。

 

これらのサービスにより、チームはコメントをより効果的に管理することができ、何をモデレートする、あるいはモデレートしないかを自動化するためのより堅牢な設定を提供することができる。多くのサービスがFacebookのコメントモデレーションを提供しているため、自社のビジネスケースに適したサービスを見つけるために、それらを検討する必要がある。私の見解からは、RespondologySmart Moderation(HootsuiteとHubspotを介して機能する)、およびStatusbrewが上位3つに挙げられる。

 

Facebookクラシックページと、「新しいページエクスペリエンス」の間にはいくつかのインターフェースの違いがあることに注意が必要だ。ただし、前述してきた手順のほとんどは同時進行しているものだ。Facebookは、ページのモデレートに関するガイドも提供しているが、本記事で概説したすべてのニュアンスやヒントを提供しているわけではない。

 

ソーシャルメディアは、多くの企業にとって使いこなすのが困難な存在だ。しかし、上記のヒントが、Facebookのネガティブコメントやコメント投稿者に対処するために利用する戦術をナビゲートし、頭痛の種を減らすために役立つことを願っている。Twitterでのネガティビティに対処するための戦術については、今後の投稿をお楽しみに!

 

※当記事は米国メディア「MarTech」の3/25公開の記事を翻訳・補足したものです。