越境EC 流通総額No.1のBEENOSグループ、BEENOS 株式会社は、2021年の越境ECの消費動向を振り返り、「BEENOS 越境EC 世界ヒットランキング 2021」を発表した。
世界同時消費
今年、Netflixで世界同時配信された「イカゲーム」の世界的ヒットなどのコンテンツをきっかけに、世界で同時にヒットがうまれた。さらに、共通プラットフォームによる世界同時配信やリアルタイムの多言語での翻訳化、ボーダーレスなファンコミュニティによって、ヒットの時差は縮まり、各国のトレンドと世界のトレンドが相互に影響を与えるようになった。これにより、国内だけでなく世界で同時に販売できる「EC=グローバル」がさらに重要になっている。
また、2021年に話題になったアニメといえば、「呪術廻戦」が挙げられる。同作は新作アニメを現地放映とほぼ同時に配信している世界最大級のアニメ配信サイト「クランチロール」で配信され、日本との時差を感じさせないタイミングで海外でもヒットし、Buyeeでの関連商品の流通も前年同期比214.55倍に急拡大した。他にも、日本と海外でのトレンドの垣根がなくなり、「レトロブーム」は世界に広がったことで、「アナログ」関連2.06倍、「チェキ」関連1.91倍とBuyeeでの流通も前年同期比で伸長した。
世界ヒットランキング
上記画像は、日本企業と海外の利用者をつなぐ越境ECの代理購入サービス「Buyee」の購買データに基づき抽出した日本発、世界で売れている商品のエリア別ランキングになっている。
ランキングを見てみると、世界的に日本の「エンタメ」、「ファッション」の需要が高く、また、インフルエンサーやデザイナーズブランドなどの影響で、ファッションにもオタク消費的な傾向が顕著になった。さらに、コロナ禍で価値観が見直され、現金だけでないモノの価値が高まった影響で、「トレーディングカード」、「アクセサリー・時計」の需要が上昇した。そして、参考情報としては、東アジア以外では、Youtube、Twitter、Facebookが広く利用されていることが分かった。
エンタメとファッション
Buyeeにおける越境ECで人気の二大ジャンルが「エンタメ」と「ファッション」で、趣味嗜好性の高いロングテール商材は世界中の利用者にリーチできる越境ECにおいて需要が高くなる傾向があるため、「エンタメ」「ファッション」は越境ECと相性が良く、流通に結び付きやすいジャンルだ。例年、流通額が大きい二大ジャンルだが、2019年から2021年の2年間で「エンタメ」関連3.16倍、「ファッション」関連4.82倍と、両ジャンルともさらに流通が拡大している。そして、DXがさらに広がった2021年、動画配信サイトやSNSなどの共通プラットフォームからの情報発信でファンを増やしたコンテンツやブランドがさらに人気を伸ばした。
エンタメの中で、特に伸長した商材は、「トレーディングカード」で、Buyeeでは前年同期比で3.44倍に流通が伸長した。また、海外対応とローカライズで流通を拡大させているのが「VTuber」関連で、日本では珍しく当初から世界市場を狙ったコンテンツが奏功し、Buyeeでの関連商品の流通は前年同期比18.99倍と急拡大し、海外での人気が上昇している。
なお、コンテンツホルダー以外でも、「ファミコン」といった関連商品が前年同期比2.34倍で伸長しており、家で楽しめるエンタメ商材にも商機が見られた。
「Buyee」とは
Buyeeは、日本企業の越境ECをサポートする代理購入サービスで、海外販売の障壁となる「言語」「決済」「物流」の問題を解消し、サービス利用料も0円から対応可能。さらに、2020年より新サービス「Buyee Connect」を提供開始することで、タグ設置のみで自社のECサイト上に海外専用カートを開設し、より手軽に越境ECができるようになった。
BEENOSグループ
BEENOSグループは、モノ・人・情報を「日本から海外へ」、「海外から日本へ」と双方向に繋ぐグローバルなビジネス展開を強みとし、グローバルECサービスの運営や、インバウンド需要を見込んだ日本独自のコンテンツ商材の企画・開発、そして国内外約70社の企業への出資を行っている。越境EC関連サービス「転送コム」と「Buyee」においては、両サービスあわせて2,500以上の国内ECサイトの海外販売をサポートしており、配送対象は118ヶ国/地域に上る。