BEENOS株式会社は、2020年の越境ECの消費動向を振り返り、ランキングを発表する「BEENOS越境EC世界ヒットランキング2020」を11月10日に発表した。12年以上にわたり越境EC事業を展開してきたBEENOSグループは、2,200以上の国内ECサイトの海外販売をサポートしている。「BEENOS越境EC世界ヒットランキング2020」では、越境EC業界国内最大級のBEENOSグループの売上データから2020年の消費傾向を振り返り、日本から海外、海外から日本の2種類の動向をランキング形式で発表している。その一部を紹介する。

 

新型コロナウィルスによる影響で観光業、インバウンド消費が打撃を受ける一方で、越境ECは伸長していて、BEENOSの海外代理購入サービス「Buyee」の2020年度4Q(2020年7-9月期)の流通総額は前年比48.7%増で過去最高を更新し、アメリカ、ASEANでの流通も増加している。今後、海外の消費を取り込むために、オンラインとリアルの併用は有効策と考え、BEENOSは、流通額が大幅に伸長した2020年度の購買傾向をエリア別で発表することにより、日本企業が「海外に挑戦」するための一助となることを目指す。

 

まず、「BEENOS越境EC世界ヒットランキング2020 From Japan」を見ていく。

「BEENOS越境EC世界ヒットランキング2020 From Japan」は、日本企業と海外の顧客をつなぐ代理購入サービス「Buyee」の売上データに基づき抽出した日本発、世界で売れている商品のエリア別ランキングである。加えて、前年比より今年伸長した商品のエリア別ランキング「世界伸長率ランキング」や、2021年のヒット予測も発表した。

「BEENOS越境EC世界ヒットランキング2020 From Japan」の内容は、以下の通り。

2020年の消費傾向「日本ロス消費」

2020年猛威を振るった新型コロナウィルスにより、生活、働き方などあらゆるライフスタイルが変化を余儀なくされ、買い物スタイルも大きく変わった。インバウンド需要は、リアルからオンラインに移行し、従来から人気のアニメ、ゲームといったJapanコンテンツ以外にも、ライフスタイルに寄り添う商品も日本からオンライン(EC)で購入する時代になった。巣ごもりや動画配信サービス等の影響や自国にはないブランド、品質や信頼等のイメージが消費を後押しした傾向がみられた。

 

2021年のヒット予測「熱狂コミュニティ消費」

2020年は、日本のアニメやゲーム、K-POPなどアジアから多くの世界的ヒットが生まれた。コンテンツを通じてボーダレスに世界のファンがつながった。迎える2021年はその流れがより加速し、コミュニティ内の熱狂が消費を動かすと期待している。5Gにより動画配信はさらに盛り上がり、待ち望んだ世界的スポーツイベントも開催予定である。メーカーもコンテンツ起用タイアップに再注目する現代、オンラインでファンがつながり、Japanコンテンツ商品の消費がさらに拡大すると予想される。

 

続いて、「BEENOS越境EC日本ヒットランキング2020 To Japan」を見ていく。

「BEENOS越境EC日本ヒットランキング2020 To Japan」は、日本の顧客と海外の商品をつなぐ日本最大級の海外ショッピングサイト「セカイモン」の売上データに基づき抽出した、世界発、日本で売れている商品のエリア別ランキングである。加えて、前年比より今年伸長した商品のエリア別ランキング「日本伸長率ランキング」や2021年のヒット予測も発表した。

「BEENOS越境EC日本ヒットランキング2020 To Japan」の内容は、以下の通り。


2020年の消費傾向「超 趣味活消費」

新型コロナウィルの影響で外出や旅行が制限されてしまった2020年は、おうち時間が増えたことで、趣味を極める消費が活発化した。従来から人気の海外製カーパーツやモデルカーに加えて、海外版DVDやパソコンパーツ、コレクションアイテムといったおうち需要が高まりを見せる他、密を避けるアウトドア、釣り、自転車アイテムも売れている。レコード、自転車、食器など生活を彩る商品が伸長した。暮らしの中で海外気分を味わえるアイテムが人気を集めた。

 

2021年のヒット予測「待望消費」

2020年は外出や旅行、映画、スポーツなどの制限が多かった。来年は、待望の世界的スポーツ大会も予定され、海外旅行の規制緩和の兆しや、延期になってしまった映画の公開も決定するなど明るい話題が見えてきた。そこで、海外限定の映画グッズや、観光後のリピート買いが期待できる。また、キャンプやスポーツ用品など、今年あきらめてしまった趣味を再開させたい思いが消費に表れると予想される。