世界最大規模のオンライン・マーケットプレイスeBayへの出店を通じ、日本セラーの越境ECを支援するイーベイ・ジャパン株式会社は、2020年度第3四半期(7-9月)の期間に日本セラーから出品されたアイテムの販売動向を発表した。その一部を紹介する。
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、EC需要は依然として高い。売れ筋のカテゴリーや商品についても自宅やソーシャルディスタンスで楽しめる商品が好調を見せ、海外旅行などが制限される中、その反動により、ファッションや宝飾品という商品が人気となった動きが見られた。
まず、カテゴリー別成長率ランキングを見ていく。
出品カテゴリーの売上前年比上位は「アパレル&ファッション雑貨」(+34%)、「カメラ関連」(+35%)、「宝飾・装飾・時計」(+28%)と続き、前期(4-6月)と全く同じ順位となった。
米国では、各地で発生したデモ等などの影響もあり8月のEC市場が前年比21%強の伸びを見せている。また、依然として海外旅行などがままならない状況のため、ブランドバッグなどファッション関連や時計・宝飾品の需要が継続しており、ファッションカテゴリーでは通常ダウントレンドとなる7、8月の夏の商戦時期も前期と同様に推移し、昨年比で大きな成長に繋がった。
次に、カテゴリー別取引ランキングを見ていく。
7-9月に取引された商品の人気カテゴリーもTO10に大きな変化はないものの、8位にトレーディングカードがランクインした。海外でも大人気のポケモンカードの新商品が相次ぎ投入されたことが影響した。また10位にランクインした釣具はもともとDaiwaやShimanoといった日本メーカーの商品がeBayでも安定したシェアとなっていたが、自然の中でソーシャルディスタンスを保って楽しめる釣りが人気となったこともあり売り上げを伸ばした。巣ごもり+ソーシャルディスタンスで楽しめる商品が人気といえる。
今期のトレンドは今後も継続する見通しだが、第4四半期(10-12月)に向けてのトピックとして、海外では年末商戦期が例年より早くスタートし、アニメ、キャラクターグッズやおもちゃなどのギフト需要を支えるカテゴリーは注目である。また、年末に発売を控えるPlaystation5がビデオゲームのカテゴリーを活性化させる可能性も高いと見られ、そのようなトレンドを見極めることが越境ECで売り上げを伸ばすポイントと言える。