この数年で、ひとつの新しいソーシャルメディアネットワークが登場し、市場を支配しつつある。TikTokは、あらゆるところに存在している。EURO 2020(サッカーのUEFA欧州選手権)のフィールドから、主要なサッカークラブのジャージ、そして、すべての若いミレニアル世代やZ世代のスマートフォンに至るまで、この最新ソーシャルメディアネットワークから逃れることはできない。

そして、新しいソーシャルメディアネットワークの存在感は数字にも表れている。

(出典:Influencer Marketing Hub):

  • 世界中で11億人のアクティブユーザー
  • 2020年に最もダウンロードされたアプリ
  • ユーザーは月に平均850分間アプリを使用している
  • ユーザーの90%が1日に複数回アプリを開く
  • 2020年の米国におけるダウンロード数は8,900万
  • 1日あたり100万ページビュー
  • TikTokユーザーは、アプリの経年とともに年齢層が高くなり、一部の地域では25〜34歳の会員数が16〜24歳を上回っている。
  • TikTok は、2020年において3番目に急成長しているブランド

など。

しかし、TikTokに興奮しているのはユーザーだけではない。世界中の広告主が、TikTokが今最もホットな広告メディアあると認識し始め、参入するチャンスを見逃したくないと考えている。他の主要なソーシャルメディアネットワークと比較して、TikTokは、オーディエンスにより良いエクスペリエンスを提供しており、思い切ってこの機会を捉えた広告主に、素晴らしい結果をもたらしている。具体的には、TikTokは、低いCPM(広告を1,000回表示させるのに必要な広告コスト)とCPI(アプリの1インストールあたりの広告コスト)、より広範なリーチ、そして何より、従来のネットワークを利用していない広告主にとっては、非常に望ましく、リーチが難しい層へのアクセスを提供する。

 

ブランドはゲームの新たなルールに及び腰

実際ブランドは、TikTokプラットフォームの可能性を強く認識している。L’Oreal(フランスに本部を置く世界最大の化粧品会社)、Pepsi(米国発のソフトドリンク飲料ブランド)、EA Games(米国発、世界最大級のゲーム開発・販売企業)などは、すでに、その恩恵を受けている。しかし、多くのブランドは、まだ、様子をうかがっている。そこで、広告主が、メリットの多いTikTokへの広告出稿は躊躇う理由が何なのかという疑問がわく。

 

この問題への答えは、TikTokが、「広告ではなく、TikTokコンテンツを作成しよう」という、うってつけのタイトルで最近リリースしたブログ投稿で示されている。つまり、結論を言えば、ノウハウに帰着するということだ。これまでと同じ広告戦略が使えると考えてTikTokにアプローチしたブランドは、驚いていることだろう。TikTokは、さまざまな嗜好、欲求、期待を持つオーディエンスに対応するユニークなソーシャルネットワークである。広告主は、戦略(さらに重要なことは、クリエイティブを)TikTokプラットフォームに合わせて調整する必要がある。そうしなければ、悲惨な結果に直面することとなるからだ。

 

TikTokの主な差別化要因を次に紹介しよう。

 

「音」

TikTokは、音に焦点を当てた最初のソーシャルネットワークであり、たびたび、キャッチーなオーディオトラックがバイラルとなる。オーディエンスは、トレンドのサウンドトラックを再解釈し、友人にシェアすることで会話に参加する。TikTokで成功をねらう広告主は、こうしたオーディオコンテンツに多大なリソースを費やす必要があるのだ。

 

より短いクリエイティブ

TikTokでは、ショートビデオコンテンツが主流である。コンテンツは、もともと15秒に制限されていたが、最近、60秒に延長された。つまり、これは、明確で説得力のあるCTA(Call To Action/行動喚起)を備えた短くセンスのいいクリエイティブ作成が、エンゲージメントを促進するための最良の方法であることを意味する。ユーザーエンゲージメントは、動画の最初の6秒以内にピークに達し、わずか22秒後に低下する。

 

イントロ

TikTokでの成功への道は、クリエイティブ作成のスタート地点から始まる。最初から適切なサウンドとビジュアルを絶妙なタイミングで組み合わせることで、注目を集めるイントロが作成され、エンゲージメントと全体的なパフォーマンスが向上する。

 

ネイティブ動画広告

TikTokクリエイティブは、TikTok専用に作成されたものが最も効果的だ。同プラットフォームのユニークなスタイリングやその他のエフェクトは、ユーザーを魅了し、彼らは、それらがTikTokクリエイティブに取り込まれていることを期待している。さらに、TikTokのオーディエンスは、俳優や経営者の代役ではなく、リアルな人物を見たいと思っているのだ。

 

TikTokで成功しようとしているブランドは、アプローチを再考する必要があるだろう。既存のクリエイティブを流用して調整するだけではうまくいかない。好むと好まざるとにかかわらず、TikTokで成功するには、ブランドは、制作室に戻り、TikTok専用に新しい広告をゼロから作り始める必要がある。

 

ユーザー獲得とオーガニックの融合

一流のTikTokマーケティングパートナーは世界的に複数社存在するが、その企業はパートナーとクライアントに対し、TikTokで輝くために必要な高性能のオーダーメイドソリューションを提供することができるようだ。TikTok広告へのカスタムアプローチでは、インフルエンサーマーケティングと有料パフォーマンスを組み合わせ、双方の長所を活かした独自のクリエイティブキャンペーンプロセスを活用している。

 

そのプロセスは一般的には、は以下の通り:

  • 当社独自のクリエイター生成コンテンツ(CGC)コミュニティを活用して、クライアントのオーディエンスに最適なクリエイターを調達し、彼らと協力して、TikTok向けに最適化された動画クリエイティブを制作する。
  • 次に、クリエイターの作品を共有し、クライアントのブランド動画をアップロードして、最初のエンゲージメントの波を発生させる。そして、多くの場合、オーディエンスが元のクリエイティブを再解釈して友人にシェアすることで、波及効果を生み出す。
  • 次に、動画をそのまま、あるいは再利用して、適切なハッシュタグと有料のプロモーション戦略を駆使し、オーガニック/有料の効果を組み合わせたインパクトを与えることでTikTokネットワーク全体でのリーチを拡大する。
  • ブランドが公式チャンネルを持っていない場合は、クリエイターと私たちのTikTokパートナーと協力して、ブランドが同プラットフォーム上に公式ブランドチャンネルを作成するサポートを行う。また、新旧のクリエイティブをすべてチャネルにリンクさせてフォロワーの生成を開始する。

 

この方法は、さまざまなブランドや業界で成功を収めている。適切なハッシュタグを使用してリーチを拡大し、継続的な既存コンテンツの更新と新クリエイティブの作成によって、広告疲れを軽減するということの重要性は、いくら強調してもしすぎるということはない。

 

TikTok広告を最適化を行うエキスパート

TikTok広告全般におけるエキスパートは、クライアントがこのエキサイティングな新しいチャネルを最大限に活用できるよう支援することを目的としたサービスを提供しており、ユーザー獲得からクリエイティブ制作、インフルエンサーマーケティングに至るまで、すべてをカバーする包括的なソリューションとなっている。

 

TikTokマーケティングパートナーとして認定されている企業は、TikTokでの広告掲載を検討している人にとって究極のパートナーといえる。 TikTok担当者と毎日ミーティングを行い、クリエイティブなパフォーマンスに関する独自のインサイトにアクセスすることで、より良い結果を出すことができる。さらに、新しいトレンド、フィルター、ハッシュタグについていち早く知ることができるため、TikTokパートナーとの検証プロセス(およびそれに含まれるすべて)を支援することが可能となる。

 

対応可能なものは以下の通り:

ユーザー獲得:”今”こそTikTokで有料広告を始めるのに最適なタイミングである!オーディエンスは、まだこの斬新なソーシャルネットワークに興奮しているが、大半のブランドは、まだ参入していない。これは、CPM価格が低く、印象的なROASを簡単に生み出せることを意味する。

 

CGC動画コンテンツ:当社独自のCGCサービスは、高い成果をもたらすインパクトのあるネイティブ動画広告を作成する。当社の TikTokクリエイティブに関する高い専門性によって、以下をカバーする合理化されたコンテンツ作成フローを実現している。

  • 人材調達:予算とブランドに適した人材を見つけそのパイプ役を果たす。
  • オンボーディング:ブランドメッセージが、TikTokに適した方法で伝わるようにブリーフィングを行う。
  • 全工程においてスピード感のある制作:人材の配置からクリエイティブのコンセプトまで、レーザーフォーカスでスピード感のあるカルチャーとメンタリティが、他社よりも速く高品質のクリエイティブを生み出す。
  • ハッシュタグ戦略:トレンドのハッシュタグを徹底的に分析し、キャンペーンのリーチを拡大するために有効なハッシュタグ戦略を提案する。
  • クリエイティブアセットの吟味:結果を出すTikTok動画を作成することは、いわば「言うは易し、行うは難し」である。記事の冒頭で述べたように、それを正しく行うには、適切なサウンド、クリエイター、イントロ、スクリプトを組み合わせる必要がある。我々はブランドの人材と直接協力し、ブランドが生み出すクリエイティブが、支払った対価に見合う結果を確実に得られるようにする。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の8/17の記事を翻訳・補足したものです。