フランスのeコマース物流スタートアップであるCajooは、注文から15分以内の食料品配達サービスの提供を発表。Cajooは、同サービス実現のため600万ユーロを調達したばかりだ。

 

Cajooは、フランスのFrstXAngeが主導する資金調達ラウンドで資金を調達し、Chauffeur-Privé(フランスのプライベートドライバーサービス企業で、現在はKaptenと呼ばれている)の2人の共同創設者も参加した。Cajooは、最近モバイルアプリをリリースし、パリを皮切りに食料品を配達する準備を整えている。

 

一般的な小規模商店と同じ在庫

都市部の消費者は、Cajooアプリを使用してオンラインで食料品を注文し、わずか15分以内に自宅で商品を受け取ることができる。Cajooによると、卵、スナック、ワイン、洗濯洗剤、冷凍食品、おむつなど、一般的な小規模商店と同じ在庫を揃えるという。

 

「既存実店舗小売業者で、このような迅速な配達サービスを提供できる事業者はいない」

 

投資したXAngeはCajooについて、フランスの都市配送分野における真のゲームチェンジャーという。「これほど迅速な配達を提供できる、既存の実店舗小売業者はない。Amazon Prime Nowの配達は、最大2時間かかることがあり、DeliverooUberEatsなどのピュアプレイヤー(インターネットのみでビジネスを展開する企業)は食品のデリバリーエクスペリエンスにフォーカスしている。Glovo(スペインのオンデマンド配達サービス)は、同社の店舗でのピックアップモデルでは、十分なマージンを得ることができなかったため、フランスから撤退した」と述べている

 

Cajoo15分配達を徹底

XAngeは、Cajooのビジネスモデルが競争に打ち勝ち、より高い利益を生み出すことができると考えている。「有利となるのは、Cajooがフルスタックで技術集約的なモデルを有しており、小売業者、さらにはAmazonでさえ同レベルの配達を達成することが難しいということだ。それはなぜか?なぜなら、Cajooのオペレーションは、15分以内の配達という独自の価値提案に完全にフォーカスしているからである」。

 

Cajooは、この15分配送という提案にフォーカスし続けるために、郊外ではなくパリ中心部に倉庫を保有している。倉庫の大きさは100平方メートル未満で、顧客に可能な限り近い場所にある。「Cajooの倉庫は、集荷と配達のためだけに作られている。商品在庫は同社チームによって完全に管理されており、マーケットプレイスモデルではない。これらすべての特徴によって、Cajooがユニークな存在となっている」とXAngeは結論付けている。

 

※当記事は英国メディア「E-Commerce News Europe」の2/5公開の記事を翻訳・補足したものです。