オランダのスーパーマーケットチェーンAlbert Heijnは、現在スマートドアロックを使っての配送を実験中だ。スマートドアロックを導入することにより、顧客が留守にしていても食料品を自宅へ届けることができるように。この実験はスーパーマーケットのサービスを改善するための新しいコンセプトを作り出し、開発するAlbert Heijn Online Labsの取り組みの一部である。

Albert Heijnは「スマートドアロックを使った食料品配送の可能性を模索している」と、自社ホームページで公表。さらに「我々は、スマートドアロックという最新の技術を使って、顧客の物置であれ自宅であれ、アクセスすることができる。これは文字通り、食料品を顧客の冷蔵庫に入れられるということを意味する。もちろん消費者の同意を得た場合のみの対応だ」と説明している。

このテストが行われる期間や、テストの対象とする顧客数は明らかにされていない。いくつかの情報によると、2018年6月下旬にオランダの小売業者Ahold Delhaizeの本社がある北ホラント州ザーンダムでテストが開始されるようだ。

これはAlbert Heijn Online Labsにとって初めてのパイロットプロジェクトではない。以前、IFTTT(プロフィールを使ってウェブサービス同士を連携できるウェブサービス)を用いて、自社のオンラインショッピングサービスを連携し、顧客への2時間以内の食料品配達を可能にした。さらに、オランダの格安航空会社Transaviaとの提携では、フライト中に食料品を注文できるようにしている。

 

NokiからNukiへ

Albert Heijnが今回の実験に利用するスマートドアロックはNuki社製品。2013年に創立したNukiは、2015年5月の米国のKickstarter のクラウドファンディングで全世界から注目を集めた。当初目標は12万5,000ユーロだったが、興味を持った多数の人々から総額38万5,000ユーロの出資を集めた。Kickstarter プロジェクトで成功した後、社名をNokiからNukiへ変更している。

 

ヨーロッパでの拡大

2016年11月、正式にスマートドアロックサービスを開始したNuki。その半年後には正式にオランダやベルギー、ルクセンブルク、フランスでも提供スタート。2017年にはスイスやイタリア、スペインでもサービスを開始している。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の6/21公開の記事を翻訳・補足したものです。