ヤマトホールディングス株式会社ヤマト運輸株式会社は、「デジタル化された受取・返品システム」を提供するDoddle Parcel Services Ltdと提携し、ニューノーマル時代の新たなEC商品受け取りサービスを11月から開始する。

 

ヤマトは、1月23日に中長期のグランドデザインである「YAMATO NEXT100」を発表し、ECエコシステムの構築に取り組んでいる。また、6月24日にEC事業者向けの新配送商品「EASY」の発売を開始し、EC利用者のさらなる利便性向上に向けた取り組みを進めている。

Doddle社は、EC購入商品の受け取り・返品システムのグローバルリーダーで、各国の物流・EC事業者にこのデジタルテクノロジーを提供している。英国、オーストラリア、米国で事業を展開し、Australia Post(オーストラリア郵便公社)とUnited States Postal Service(アメリカ合衆国郵便公社)と提携している。また、世界有数のリテール事業者のEコマースシステムにも導入され、EC購入品の配送と返品をサポートしている。

両社は3月に、日本において、デジタル化された利便性の高い新しい受け取りサービスをユーザーに提供していくことで合意した。そして、11月から「EASY」導入事業者および当サービスを利用する「特定EC事業者」の受け取り拠点として参画する店舗に対し、Doddle社の「Click&Collectシステム」を導入し、サービス提供をスタートする。

 

今回のサービスにより、EC購入者は生活導線上の受け取り拠点が拡大し、これまで以上に自身の生活スタイルに合わせて、気軽で簡単に荷物を受け取ることが可能になる。また、導入店舗は、「Click&Collectシステム」の専用端末を設置するだけで、早期、かつ簡単にサービス提供を開始できる。

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EC利用者のメリットとして以下の3点が挙げられる。

(1)生活導線上にあるスーパーやドラッグストアなどの店舗がEC商品の受け取り拠点となることで、配達時間にしばられることなく、生活スタイルに合わせた荷物の受け取りが可能となる。

(2)ECサイトでの商品注文後にモバイルフォンに送信される二次元バーコードを店舗で提示するだけで、スムーズに荷物を受け取ることができる。

(3)商品を受け取る店舗で利用できる割引クーポン等が取得できるため、荷物の受け取りと同時に、お得に買い物ができる。
※全ての店舗がクーポンを配信するわけではない。

 

また、導入店舗のメリットとして以下の3点が挙げられる。

(1)端末の画面に表示される指示に従い、利用者から提示される二次元バーコードを専用端末で読み取るだけで、本人確認や配達情報の登録などが完了し、スムーズに荷物が受け渡せる。

(2)EC商品を受け取れる新たな拠点となることで、荷物を受け取りに来た利用者のついで買いや、新規顧客の集客効果が期待できる。
※Doddleの展開国における調査では、本サービスを利用するEC購入者の約70%が受け取り店舗で買物をする結果が出ている。

(3)システムにはEC商品の保管場所を管理する機能が完備されているため、新たなシステム投資は必要無く、すぐにサービスの導入が可能である。

 

今後も両社は「ECエコシステム」構築に向けた連携を進め、EC事業者、EC利用者、物流事業者、そして受け取り店舗にとって、より付加価値の高いサービスの提供を実施していくとのこと。また、来年3月を目途に、EC商品の返品が可能となる機能を拡張する予定である。