フランスのB2BマーケットプレイスのAnkorstoreがドイツへ進出する。同プラットフォームは、企業対消費者(B2C)向けのウェブサイトのようなスタイルで、現在のニーズにあったブランドと小売業者間の流通を目指している。

 

パリを本拠地とし、ヨーロッパでビジネスを展開するスタートアップ企業Ankorstoreは、ヨーロッパで4か国目の市場となるドイツへの進出を公式に発表した。同社は2019年フランスで設立、その後間もなくスペインベルギーにも進出している。

 

600万ユーロの資金調達

Ankorstoreは、投資会社のGlobal Founders Capital(ドイツ)、alven(フランス)、Aglaé Ventures(フランス)からのファーストラウンドでの600万ユーロの資金調達により、急速な拡大を可能にした。同社は、Nicolas d’Audiffret氏、Nicolas Cohen氏(2014年にEtsyにより買収されたハンドメイド品売買プラットフォームA Little Marketの設立者)、Pierre-Louis Lacoste氏(アメリカのハンドメイド品販売プラットフォームEtsyの前カントリーマネージャー)、Mathieu Alengrin氏(フランスのハイブランドファッションのECサイトVestiaire Collectiveの前エンジニアリングヘッド)によって設立された。

 

小売業者が利用できるB2Cエクスペリエンス

Ankorstore設立者たちは、同プラットフォームを利用することで、特に実店舗がオンライン小売店に立ち向かう機会を与えたい、と考えている。「近年では、メーカーやブランドが、製品をオフラインでヨーロッパ全域に販売するのは困難である。同時に、実店舗の小売業者が信頼性の高い多くのブランドを素早く発掘し、eコマースに対抗することは非常に困難だ」と語るのは、共同設立者のPierre-Louis Lacoste氏。さらに「例えば、エンドユーザーがよく知っているドイツのファッションeコマースZalandoのようなB2Cエクスペリエンスを、小売業者にも提供し、効率や柔軟性を向上させたい」とい語る。

 

Ankorstoreの目標は、ドイツだけで80万以上の小売業者をターゲットにすることだ。数千のブランドへのアクセスと、60日後の支払いを可能にすることでその実現を目指すという。また、小売業者はまとめてオーダーする前に製品を試すこともでき、低額の最低注文金額を設定している。

 

サービス開始以来、3,000以上のアクティブな小売業者と400以上のブランドを同社マーケットプレイス上で繋いでいるという。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の3/2公開の記事を翻訳・補足したものです。