デジタル広告検証企業であるIntegral Ad Scienceによると、消費者の大多数は、表示される広告が高品質なコンテンツの隣にあるかどうかが重要と考えている。そして、より高品質なコンテンツに囲まれた広告は、多くの消費者のエンゲージメントを高める傾向にあるという。

 

この調査では、英国の消費者の大多数である91%が、高品質なコンテンツの隣に広告が表示されることを重要ととらえており、65%の消費者において、そのような広告へのエンゲージメントが高まる傾向が明らかになった。高品質コンテンツへの表示を重要と考える割合は、フランス(90%)、米国(83%)および日本(82%)においても、ほぼ同様の高い数値となっている。

 

また、英国の消費者の87%は、コンテンツと広告の関連性を重要視しており、これはフランスでは93%、米国では80%となる。

 

その一方で、英国の消費者の88%は、広告が低品質のコンテンツに表示されることを煩わしく感じており、このような広告へのエンゲージメントが生じる可能性はわずか22%。フランスの消費者の92%とインドネシアの消費者の90%が同じように感じている。

 

さらに、広告が低品質なコンテンツに表示されることによるダメージは大きく、英国消費者の55%がブランドに好感を持たず、また70%がブランドの利用をやめるに至っている。英国消費者の68%が、その不適切な広告プレースメントに対する責任は、ブランドにあると考えている。

 

Integral Ad Science EMEA MDのNick Morley氏は、以下のように述べている。

「当社の実施したThe Ripple Effect study(波及効果に関する調査/ダウンロード)では、コンテキスト広告の品質と消費者の反応に明確な関連性があることが分かっている」。

「有益なポイントとして、ブランドは、テーラード広告を作り、それを高品質なコンテンツにプレースメントするという二重の力を使って、オーディエンスのエンゲージメントをさらに促進できる可能性がある。しかし、その逆の場合を認識することも重要である。低品質なコンテンツへの広告プレースメントによって、重大な結果が生じるのだ。すなわち、ブランドの認知や収益にまでダメージを与えるおそれが高いということだ。これは、時間が経つにつれて、パブリッシャーにも影響を及ぼす。オンライン広告で確実によい反応を得るためには、ブランドとコンテンツが適合していることが広告プレースメントにおける最優先事項でなければならない」。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の11/7公開の記事を翻訳・補足したものです。