デジタルメディアの品質評価・広告検証を行うIntegral Ad Science (IAS)の最新レポートによると、英国では2017年下半期に、すべてのチャネルにおいて表示された全動画広告のうち、37.9%が最後まで視聴されたという。
<参考>
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2017年のモバイル用ウェブ動画のビューアビリティ(実際にユーザーが閲覧できる状態にあったインプレッション)は、全四半期において増加。第4四半期を終えたところで、上半期の31.6%に対し下半期が41.4%と、その数は上昇している。英国のデスクトップ動画のビューアビリティについては、上半期の58.3%に対し、下半期は66.2%まで上昇した。
また英国において、「ビデオ広告のブランドセーフティリスク(ビデオ広告出稿が原因でブランドイメージが毀損されるリスク)」は、13.1%から12.2%に低下した。尚、最も重大なリスクカテゴリは、暴力、違法薬物、違法ダウンロードとなっている。2017年下半期における違法薬物カテゴリのリスクは、同年上半期比で1.7%増加。一方で、最も顕著な減少が見られたヘイトスピーチのカテゴリは、上半期の22.1%から下半期2.1%まで減少した。しかし、(ビデオ広告を含む全チャネルでの)ブランドセーフティリスクを見てみると、2017年上半期の3.7%に対し、下半期は5.8%と増加している。
さらに、2017年下半期の最適化していない(広告詐欺防止技術を使用していない)動画広告のアドフラウド(広告詐欺)は、全ての広告バイイング(買い付け)タイプにおいて、2017年上半期の6.4%から下半期4.7%と、27.2%の減少を見せた。
Integral Ad ScienceのEMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)担当マネージングディレクターNick Morley氏は、次のように述べた。「2017年下半期Media Quality Reportでは、動画広告業界における前向きな成長が顕著である。広告主は、可能な限り優良な広告環境を確保するためにプレミアム動画広告枠への出稿を増加させている。動画広告は彼らに、視覚的にだけでなく、サウンドや動きによって、消費者の注目を集める絶好の機会を提供しており、その結果、広告キャンペーンの価値を高めているのだろう。2017年は、動画広告にとって困難な年になるだろうというおおかたの予測に反して、明らかな進歩が見られた。2018年も、引き続き変化をもたらす年になるだろう」。
※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の3/27公開の記事を翻訳・補足したものです。