モバイルにおけるeメールマーケティングは、Webメール・メールアプリ経由にシフトへ | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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公開日2019/09/03

モバイルにおけるeメールマーケティングは、Webメール・メールアプリ経由にシフトへ

独立系マーケティングクラウド会社であるAcousticは、2018年のデータに基づいたeメールとモバイルマーケティングの最新動向詳細を示した「The 2019 Marketing Benchmark Report(レポートのダウンロードには登録が必要) 」を発表した。この調査は、プライバシー規制の影響によるマーケティング戦略に変化が起きた結果、eメールキャンペーンに対する消費者のエンゲージメントが高まっていることを明らかにしている。

 

Acousticの2018年のレポートでは、40カ国以上、多岐の業界にわたる数千のブランドが配信したeメールとモバイルマーケティングメッセージを分析。そして、今回のレポートは、Acousticの2019年7月のIBMからの分社以来、 自社独自データに基づく最初のものとなる。

 

データ使用と共有方法に関する制限規制によって、マーケティング環境は急激に変化している。ブランドは、消費者のプライバシーを危険にさらすことなくロイヤルティを向上させる、新しい方法を見出さなければならなくなった。

 

「The 2019 Marketing Benchmark Report」 は、メールの開封率とクリックスルー率が着実に改善していることを示しており、2014年以降、開封率は19%、クリックスルー率は14%増加した。

これは、プライバシー規制によって、ブランドが送信者リストの健全性と購読者の質の向上を実現し、キャンペーンのターゲット設定を改善したことで成功率を高めているためであろう。

 

AcousticのマーケットリサーチのプログラムディレクターであるLoren McDonald氏は、「マーケティング担当者は、当初、ブランドが顧客データにアクセスして使用する方法を制限する、英国のGDPRやカナダのCASLなどのプライバシーとデータ規制に懐疑的であった」と語る。「しかし我々のデータは、これらの規制が実際にマーケティング組織内の変化を促進し、キャンペーン効果の改善をもたらしていることを示した。より多くの組織が、消費者の信頼と顧客体験の向上にさらに注力し始めている。ブランドは、(顧客に対する)データ使用許諾とデータ管理のプラクティスを改善することに加えて、eメールのパーソナライゼーション、ビッグデータの詳細分析、および、効果が低いキャンペーンの検出において、AIの活用を進めている」。

 

また、今回の調査では、モバイルエンゲージメント(位置情報やプッシュ通知機能などを組み合わせた広告手法)が減少していることも判明。モバイルデバイスでeメール(プロバイダやメールサーバに登録してメールアドレスを取得し利用するメール)を開封する消費者の割合は、2017年の49%から2018年には約44%に低下しているという。一方、同期間において、ウェブメール(Webブラウザを使ったメール)を開封する受信者の割合は、33%から40%に増加し、eメールをデスクトップでメールを開封する消費者の割合は18%から16%近くに減少した。

 

モバイルアプリの受信トレイへ送信されるメッセージは、プッシュ通知よりも効果が高い。消費者の単純なモバイルプッシュ通知の開封率は約5%である一方、モバイルアプリの受信トレイに届いたメッセージの平均オープン率は、22%を超えている。プッシュ通知は、フライト遅延、荷物の発送状況、ニュース速報などといった、受信者からのさらなるアクションを要求しないコンテンツであるため、オープン率は比較的低くなる傾向のようだ。

 

クリックスルー率は、すべての主要地域において2017年から2018年にかけて増加したが、特に米国では、前年比20%増となる3.0%から3.6%への大幅な増加がみられた。Acousticは、企業がモバイルデバイス向けのコンテンツ最適化にさらに注力したことによって、米国の成長が促進されたと考えている。

 

なお、顧客行動がトリガーとなる注文確認や発送通知といったトランザクションeメールの平均開封率は約44%となり、プロモーションオファーやニュースレターなどの非トランザクションメールよりも20%ポイント高いという結果となった。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marking Magazine」の8/22公開の記事を翻訳・補足したものです。

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