CDPの流行に乗る前に、企業にとってCDPが本当に必要かを9つの質問で自問してみよう | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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マーケティング
更新日2019/09/17 公開日2019/09/10

CDPの流行に乗る前に、企業にとってCDPが本当に必要かを9つの質問で自問してみよう

大手リサーチ&アドバイザリ企業であるGartnerが8月下旬に発表したプレスリリースの中の*「Hype Cycle for Digital Marketing and Advertising report」では、CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム。顧客それぞれの属性や行動データを収集し統合するためのデータプラットフォームのこと)は、現在「過度な期待」のピーク期の終盤におり、「幻滅期」に入ろうとしている位置付けだと発表している。

(Source* : Gatner, Press Release, Aug 29, 2019 “Gartner Identifies Four Emerging Trends That Will Transform How Marketers Run Their Technology Ecosystems”、Gartner, リサーチ・メソドロジ ハイプ・サイクル

ガートナーは、ガートナー・リサーチの発行物に掲載された特定のベンダー、製品またはサービスを推奨するものではありません。また、最高のレーティング又はその他の評価を得たベンダーのみを選択するようにテクノロジーユーザーに助言するものではありません。ガートナー・リサーチの発行物は、ガートナー・リサーチの見解を表したものであり、事実を表現したものではありません。ガートナーは、明示または黙示を問わず、本リサーチの商品性や特定目的への適合性を含め、一切の責任を負うものではありません。

 

CDPのトレンドは今後は減退していくのであろうか。CDPに失望するマーケターにならないためにはどうすべきだろうか?それには、マーケティング情報を提供するオンラインメディアThird Door Mediaが発表した「Martech Intelligence Report: Customer Data Platforms, a Marketer’s Guide」といったリソースを参照することをお勧めしたい。2019年8月30日のMarTech TodayDigital Marketing Depotによるこの第2版リリースを記念して、レポート全体からいくつかの重要なヒントを紹介しよう。しかし、マーケットプレイスの概要やCDPの選択に関するヒント、25の主要CDPベンダーのプロファイル詳細などを含む同レポートを、ぜひダウンロードしてほしい。

 

マーケター向けCDPガイドを参照し、以下に紹介する9つの重要な質問を自問してみよう

マーケターはCDPの流行に乗る前に、次の質問を自問し、組織にとってCDPが本当に必要であるか、また、その利点を活用する準備ができていることを確認すべきである。

 

1.現在、顧客データをどのように管理しているか?

多くの場合、顧客データは分断化され、サイロ化されたマーケティング、販売、購買、顧客サポート、およびその他の部門で所有されている。組織内には、「レコードのネットワーク」が存在するか?どの顧客データが「レコードのネットワーク」に含まれているかを把握しているか?サードパーティの匿名データが混在しているのか?マーテックスタックには、いくつのシステムが含まれているか?そして、どのように、データがあるシステムから別のシステムに移行されているか?これらはすべて、CDPがデータストレージとデータ処理の標準化と合理化に役立つ分野である。

 

2.マーケティング・データ・プロセスはどの程度効率的か?

マーテックシステムによって、データとキャンペーンの効率化を実現すべきである。しかし、多くの場合、異種のシステムが存在することにより、データの重複や標準化の欠如、時間のかかる手動作業の増加につながってしまう。データエラーの修正やコンタクト先レコードの重複を排除するのに、より多くの時間を費やしてしまい、キャンペーンの実行やそのパフォーマンスの評価に使う時間が少ない場合は、データ統合を自動化すべき時期かも知れない。

 

3.CDPが自社のビジネスニーズにどのように対応するか、またテクノロジーのユースケースは何か?

すべてのCDPは、実質的に、データ管理に関連するいくつかのコア機能を提供する。その多くは、多様なビジネス目標に対応する幅広いデータ分析、およびオーケストレーション機能(システムやソフトウェア、サービスなどの構築や運用管理を自動化する機能)だ。顧客のシングル・ビュー(あらゆる情報が統合された顧客ビュー)を持つことによって、何が実現できるか?たとえば、より関連性の高いオファーを提供する顧客ターゲティングを行い、解約を減少させたいのか、もしくは、より正確な類似オーディエンスを作成し、顧客獲得施策の収益性を向上させたいのか。現行システムよりも優れたパフォーマンスを確実に発揮できることが明確でない限り、CDPに投資する必要はないだろう。

 

4.組織はCDP導入の準備ができているか?

ユースケースとカスタマージャーニーが明確であり、組織は正しいソリューションを選択できる状態にあるのか。データとオーディエンス定義を一元化することにより、組織にどのような影響があるのか。ITからマーケティング、顧客サービスまで、関与すべきすべてのチームがCDPの潜在的な価値を確実に認識しているか。他のユーザーにその効果を証明できる組織内のアーリーアダプターを選んでいるか。

 

5.CDPによってどのシステムを統合するのか?

多くの組織にとって、マーテックスタックはさらに拡大し、複雑化している。インテグレーションの合理化は、CDPを実装する主なメリットである。つまりCDPがデータを正規化し、他のシステムへのインポートおよびエクスポートを容易にするからだ。DMPやマーケティングオートメーションシステム、CRM、コール分析プラットフォームなどのマーテック・アプリを通じて、オムニチャネルマーケティングを実行するブランドが増えると同時に、マーケティングを成功させるためには、顧客についての統一見解を生み出すことが重要となっている。

 

6.CDPの効果の定義とそのベンチマーク方法

どの主要業績評価指標(KPI)を測定し、CDP導入に基づいてどのような決定を下すべきか。たとえば、データの冗長性を減少させることで、キャンペーンの実行速度に与える影響をトラッキングしたいのか?または、あるシステムから別のシステムにデータを手動で転送するために、マーケティングスタッフが費やす時間を短縮したいのか?後に効果をベンチマークできるように、事前にビジネス目標を設定すべきである。

 

7.管理職の承認を得られるか?

主要な組織投資と同様に、CDPの成功にはマネージメントからのサポートが不可欠である。CDPが、ビジネスにとって、コスト削減または収益増加につながるどのようなメリットをもたらすかを実証する短期的な小さな目標からスタートすべきである。重要なのは、顧客に関するシングル・ビュー、もしくは、統一見解を持つことによって、組織の収益が増加することを上層部に納得させることだ。

 

8.セルフサービス、フルサービス、またはその中間のどれが必要か?

CDPは、マーケティングエンドユーザー向けに構築されているが、機能範囲は多様である。CDPを徹底的に活用するためには、一定の継続的なトレーニングを受けることが重要となる。CDPベンダーは、さまざまなレベルのオンボーディング、カスタマーサポート、そして(もしくは)、プロフェッショナル向けサービスを提供している。CDPを効果的に利用するために、マーケティングスタッフは何を知っておく必要があるのか。また、内部リソースが不足している場合は、利用可能なマネージド・サービスの種類を把握しなければならない。

 

9.総所有コストを見積もる

通常、CDPベンダーは、統合されたデータレコード、イベント(または、顧客アクション)およびアプリケーションの数に基づいて、毎月のライセンス料を請求する。そして、オンボーディング、API /カスタム・インテグレーション、またはスタッフトレーニングには追加料金がかかる場合がある。自社のビジネスニーズとデータ量を必ず確認し、組織が行う投資額をまず把握すべきなのだ。

 

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の8/30公開の記事を翻訳・補足したものです。

 

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