マーケティングファネルは無数のタッチポイントに囲まれている今、どのように取り扱っていくべきか | 海外ニュース | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
  • follow us in feedly
マーケティング
2019/05/29

マーケティングファネルは無数のタッチポイントに囲まれている今、どのように取り扱っていくべきか

コンバージョンを最適化するには、セグメントに基づいてレポートを作成し、ランディングページを最適化すること。そして、サイト訪問者が既存のルートをたどると想定しないことである。

 

マーケティングファネルの考え方は、サイト訪問者を顧客に変えるために有効である。

しかし、これが有効に活用されているケースはあまりない。これまで、企業が常に変化し続けるマーケティングファネルを考慮せず、せっかくのサイト訪問者をコンバージョンに結びつけることができなかった非常に多くのプロジェクトが存在してきた。

また、多くのコンバージョン率に関する“専門家”は、マーケティングファネルの設定、サイト離脱者分析、そして離脱者を削減するための解決策を打ち出すことを推奨するだろう。理論上ではそれにより、さらに多くのコンバージョンをもたらすとされている。

 

しかし、現実はそれほど単純ではない。

大抵の場合、ファネル分析用の既製の分析ソリューションを使用し、有効なインサイトを得ることが可能である。最も人気のある分析ツールの1つであるGoogle Analytics(Googleが提供するアクセス分析ツール)は、目標達成プロセス(ファネル)を提供し、訪問者が自社サイトのA地点からZ地点にどのように移動しているかを示すものだ。

しかし真の価値は、Google Analyticsを分断された新しい顧客エクスペリエンスに対応するためにカスタマイズすることからもたらされる。

 

マーケティングファネルの問題点は何なのか?

マーケティングファネルの歴史を見てみると、1898年に創案されたにもかかわらず、それ以降変化していないことがわかる。

この点から、マーケティングファネルの問題点が何であるかを理解し始めることが可能であろう。つまり、コンピュータがまだ発明されていなかった産業時代から、考え方が進歩していないというわけである。

大手コンサルティング会社であるMcKinsey&Co.は、すでに、マーケティングファネルの古い概念に対する疑問を投げかけ、新しい顧客エクスペリエンスを取り入れた新モデルを導入している。

「マーケティングに、1つの目標があるとすると、それは、購買決定に最も影響を与える瞬間に消費者にリーチすることである」と同社。しかし、「製品やデジタルチャネルが急増した結果、マーケティングファネルは、すべてのタッチポイントや重要な購買要因を把握できていない」と続けている。

 

訪問者は特定のステップに従うわけではない

マーケティングファネルが今日においてどのように構築されているか調べると、非常によく知られた下記グラフを目にするだろう:

 

出典 – ウィキペディア/ファネル

 

しかし、サイト訪問者は、必ずしも上記グラフのステップに従うわけではないのだ。少なくとも訪問者全員が従うわけではないし、むしろ大多数の訪問者がこれらのステップを踏まない場合さえある。オーガニックトラフィックの直帰率は46%で、そのうちブログでは最大98%、ランディングページでは最大90%であるという調査結果もある。

おそらく、「消費者が段階的に最終的なコンバージョンポイントへ進むだろう」という仮定が、貧弱なコンバージョン率と高い直帰率を生み出す最大の原因ではないだろうか?

もちろん、ある種の最適化を実現するためのガイドとなるマーケティングファネルは必要であろう。そして、サイト離脱者を調査する必要がある。しかし、どのようにしてより多くの訪問者をファネルに流し込み、直帰率を減らすことができるのだろうか?

そのために、Google AnalyticsのReverse Goal Path(目標到達遷移)が存在する。

そのレポートには、無数のタッチポイントが示される:

 

 

例えば、Future Fit Trainingのウェブサイトでは、1つの目標に対して、サイト訪問者がなんと最大1,333の異なるファネルをたどっている。

 

 

最大限のセグメント活用

ユーザーがどこからサイトを訪れたのかを把握せず、セグメントの分析を怠れば、コンバージョンのチャンスを逃していることになるだろう。以下に、非常に便利なセグメントを紹介する。

  • デバイス – 訪問者は、非常に多種の端末を利用できるため、端末ごとのコン バージョン率の差異を特定することが可能である。
  • リファラルウェブサイト – 信頼できるパートナーサイトから自社Webサイ トにアクセスした顧客は、コンバージョン率が高い傾向がある。
  • トラフィックソース – プロモーションや多数SEO対策を実行している場合、このセグメントにおいて変化が生じる。
  • ブログランダー – コンテンツマーケティングは非常に重要である。このセグメントをチェックし、コンテンツがコンバージョンに効果的であるかを確認する必要がある。
  • 有料チャンル – 特に有料広告を掲載している場合は、コンバージョンに効果 をもたらしているかどうかを確認すべきである。

 

この中でもコンバージョンに最も効果の高いチャネルは「リファラル」であることが多い。Future Fit Trainingでは、自社と関連する特定分野における信頼性の高いウェブサイトと提携することで、38%ものコンバージョン率を達成している。

こうしたコンバージョン率に至っていない場合も、懸念する必要はない。コンバージョンにより高い効果をもたらしている手法を掘り下げて、提供する他の製品やサービスの販売においても同様のプロセスを再現すること。そして、各商品やサービスに応じて最適化できるようにすることを続けていくことで改善されていくだろう。

 

ランディングページの重要性

ランディングページはコンバージョン率に影響するため、ファネルにおける重要な要素である。

素晴らしい製品を持ち、魅力的なコンテンツを制作しているが、ランディングページは不要だと考えているのであればそれは危険なゲームをしているのと同じだ。

Future Fit TrainingのWebサイトでは、ランディングページの重要性を認識し、最も高いコンバージョンを生み出すランディングページは、ベンダーとともに構築している。

しかし、ランディングページの最適化は自社で行っている。その過程で1,000を超えるランディングページを分析し、いくつかの要素が他の要素よりも重要であること確認してきた。例えば、

  • 自社サイトでアンケートフォームを提供している場合、記入フィールド数を3つにすると、より多数のフィールドを持つページに比べてコンバージョンが12%アップする。
  • コンバージョン率が10%を超えるランディングページのうち16%は、メニュー項目を表示しない。
  • トップコンバージョン率を達成するランディングページには、明確な見出しが表示されている。

など独自のリサーチで発見したポイントだ。

 

結論

マーケティングファネルをより理解し、コンバージョン達成のために最適化するためには、セグメントに基づいてレポートを作成し、ランディングページを最適化しなければならない。そして、サイト訪問者が既存のルートをたどると考えてはいけない。データを収集する前に、何も仮定すべきではないのである。

 

※当記事は英国メディア「Marketing Land」の5/21公開の記事を翻訳・補足したものです。

 

close