2019年、ドイツのeコマース市場規模は8.5%増加すると予測されている。つまり2019年末までにドイツのオンライン小売産業が578億ユーロ規模(約7兆1,100億円)まで成長する可能性があるということだ。しかしドイツeコマース市場の成長率は、ここ数年徐々に低下の傾向にある。

 

<参考>

【欧州】市場規模約7.7兆円のドイツEC市場のトレンドデータ分析

 

Handelsverband Deutschland(ドイツ貿易協会)による今回の最新の調査結果は、eコマースに関してだけでなく、ドイツの小売産業全体における統計結果を示している。

 

ドイツ貿易協会のレポートによると、昨年のドイツにおけるBtoC eコマース産業は533億ユーロに達しており、今年はさらに8.5%増加すると予測。この予測通りにいった場合、ドイツのeコマース市場は、今年末には578億ユーロまで成長すると見込まれる。

 

ドイツにおけるオンライン小売販売(2000-2019)

 

マルチチャネル小売りの成長について前向きな見方

ドイツ小売産業全体の成長について、各企業成長の見方はさまざまだ。2019年の売り上げについて、調査対象企業の35%が減少を、32%は増加を予測している。そして、残りの33%は小売売上高が停滞するとの見方を示している。

 

しかしながら、実店舗やカタログ、eコマースストアなど、消費者と複数の接点を持つマルチチャネル産業のオンライン売り上げ予測については、64%の企業が売り上げ増加を期待しており、今年中にマルチチャネルの売り上げが減少すると予測した企業はわずか11%にとどまった。

 

ドイツのマルチチャネル小売業に関しての楽観的傾向

 

前述の通り今年のドイツeコマース産業は8.5%の成長が見込まれているが、店舗小売りについては1.3%の成長が予測されているという。

 

 

※当記事は英国メディア「Ecommerce News Europe」の4/25公開の記事を翻訳・補足したものです。