イギリスを拠点とする配達事業者Hermes社は、小包の送り主が個人的なビデオメッセージを介して受け取り手とつながることができる新たなサービスを提供する。宅配便を、より特別な意味のあるパーソナライズされたものにしたいとの考えだ。

 

同社のInnovation Labが開発したHermes Playでは、送り主が相手へ個人的なメッセージを事前に録画し、それをHermes Send app(旧myHermes)を介してアップロードすることが可能になる。QRコードと同様に機能する2次元バーコードが小包のラベルに印刷され、受け取り手はそのバーコードを携帯電話やタブレット端末でスキャン。すると、送り主からのビデオメッセージを観ることができるという。さらに興味深いことに、そのビデオメッセージはAR(拡張現実)を使って小包の上で再生できるとのこと。すべてのビデオメッセージは30日間保存され、その期間にビデオをダウンロードしたり、ソーシャルメディアでシェアしたりすることも可能だ。

 

Hermes UKのCEOであるMartijn de Lange氏は、次のように語っている。

「今年の我々の使命は、小包の送り主と受け取り手の間に改めて個人的なつながりを生み出すことだ。デジタルチームはこれまでと同様に、新しく刺激的なサービスの開発に懸命に取り組んでいる。Hermes Playは、個人が家族や友人にメッセージを送信することも、企業が商業的なアプローチの方法としてビジネス利用することもできる魅力的なサービスだ。これは個人的なつながりを生み出し、小包を送り、受け取るというありふれた体験に、少しだけ特別なものを与えてくれるよう設計されているのだ」。

 

この新しいARビデオメッセージ機能は、AndroidとiPhoneどちらのデバイス上でも利用可能なHermes Send appにて、今年の後半にサービス開始予定。その後、Hermesの顧客である小売事業者向けにもリリースされ、各小売業者は、より独自性のあるサービスとプロモーションを提供することが可能になる。

 

※当記事は米国メディア「Mobile Marketing Magazine」の2/25公開の記事を翻訳・補足したものです。